2023年12月15日金曜日

2023年 根室市議会 12月定例月議会 補正予算

2023年12月15日

根室市議会12月定例月議会で補正予算審査の特別委員会が行われました
そのうち一般会計では、ふるさと応援寄付金に対する返礼品贈呈経費や職員給与費の減額など、73億7,245万3,000円
また定例月議会の途中でさらに追加補正された、人事院勧告に基づく職員給与費や国の総合経済対策にともなう住民税非課税世帯などに対する特別給付など4億7,389万7,000円の
合計78億4,635万円の補正予算を可決しました

今回の補正予算の主な内容をご紹介します

【一般会計 補正予算 第6号】

ふるさと納税推進事業経費 +25億円
ふるさと応援基金など関連13基金への積立金 +50億円
  • 報償費17億5,000万円は主に返礼品の贈呈経費の増額分です。全国の皆様へ心よりお礼申し上げます。
  • 積立金は2023年度は当初予算額8億円、6月補正17億円、9月補正25億円、12月補正50億円を合わせて、計100億円を各基金に積み立てる予算としました

高齢者運転免許更新時特別講習業務委託料 +306万2,000円
  • 今年から市独自に高齢者運転免許更新時の特別講習を実施していますが、その受講者数が増加した分と、また高齢者ドライバーによる事故が続いたことからアクセルとブレーキのペダル踏み間違え防止のための特別講習メニューを追加しました

税収入還付金 +230万円

コンビニ交付システム改修業務委託料 188万1,000円
  • 戸籍の氏名にふりがなをつけることを法制化する戸籍法の一部改正が2023年6月に交付されました
  • これに先立ってコンビニ交付システムと連動させるためのシステム改修の委託費用です

日常生活用具給付費 +165万6,000円
※既存の福祉制度における対応が困難で、用具の給付等の必要性(医師意見書により判断)がある方を対象とした、日常生活用具費給付制度です。(根室市ホームページから)
  • 特に補聴器の購入助成が伸びており「両耳」購入分が10月までに21件(当初予算30件分)、「片耳」購入分18件(当初予算9件分)となっています。それぞれ後15件分づつ増加する補正予算となっています
  • なおたん吸引機などの購入申請もあるそうです

障害者日常生活用具 +98万8,000円
  • こちらは身体障害者手帳、療育手帳、難病の方を対象にした制度(根室市ホームページ)ですが、特にストーマ装具の申請が当初見込みよりも増えているそうです(当初予算822件→880件の見込み)

公衆浴場支援対策補助金 +18万8,000円
  • 根室市では風呂の無い光洋町の市営住宅の傍にあった銭湯が閉鎖になったため、市内の公衆浴場(2か所)まで巡回するジャンボタクシーを運行していますが、10月から運航料金が値上げになったため予算を増額しました

観光事業振興経費 +211万2,000円
  • 観光客の増加により、観光パンフレットが不足したため、追加で発注しています

給与費
 正規職員分 -1億1,565万3,000円
 会計年度任用職員分 ‐2,296万円
  • 職員体制の人員確保が困難な状況が続いており、当初予算の見込みより一般職員は3人減となりました
  • また令和5年度から公務員の定年延長がされたことに伴い、北海道市町村職員退職手当組合負担金も正規職員と会計年度任用職員合わせて(99,263+19,147)1億1,841万円が減額となりました
※参考:「公務員の定年延長とは?いつから?早見表や図解付きでわかりやすく解説」咲くやこの花法律事務所のホームページ

【一般会計 補正予算 第7号】
歳入
物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金 +2億7,454万5,000円
  • 国の令和5年度補正予算による「重点支援地方交付金」が追加交付されました
  • 今回、国から根室市に示された交付限度額は、低所得世帯支援枠が+1億9,470万6,000円、推奨事業メニューが7,983万9,000円の計2億7,454万5,000円です
  • これに基づいた物価高騰対策の補正予算が追加で取り組まれました

2023年8月7日の人事院勧告にもとづく給与費などの補正
  • 一般会計・特別会計・企業会計を全体合わせて、約1億97万8,000円の増額になります
(資料から私の手集計なので誤りがありましたら申し訳ございません)

福祉灯油の対象年齢を追加 +700万5,000円
  • 根室市では2023年9月定例会議会の補正予算で福祉灯油の実施を可決しています(この時の予算は2,014万1,000円)
  • 今回新たに物価高騰等による経済的負担軽減を図ることを目的に65歳~74歳の非課税世帯(620世帯)に対して、福祉灯油券(1万円)を追加支給します

価格高騰重点支援給付金給付事業 +2億8,489万8,000円
  • 国の「デフレ完全脱却のための総合経済対策」として、物価高による負担を緩和するため低所得世帯に給付措置を実施する方針が示されたことに伴い、根室市においても1世帯当たり7万円の給付金を支給します(根室市のホームページ
  • なお国の基準外の市の独自施策として、令和4年度の非課税世帯や家計急変世帯(約700世帯)への7万円支給もおこなわれます

原油価格、物価高騰緊急対策事業経費(子育て支援) 6,324万4,000円
  • 根室市独自の取組として、市内に在住する18歳以下(障害児の場合は20歳以下)の児童を養育する子育て世帯に対し、子ども1人につき2万円の特別給付金を支給します(概算で約3,100名が対象)(根室市のホームページ

保育所用備品 +400万円
  • 市内の公立保育園5か所に窓用エアコンを購入、設置します
  • ただし今年の猛暑から全国的に需要が高まり、品薄の状況となっているようです

地域水産加工業生産基盤強化支援事業 +4,000万円
  • ALPS処理水の海洋放出に対して中国が日本からの水産物を禁輸したことにより、影響をうけた市内水産加工業者に対する支援です
  • 10万円以上の食料品製造用機器の購入費に対して、補助率2/3以内、補助限度額500万円が助成されます

ねむろ水産物普及促進協議会 +300万円
  • 同じく中国の水産物禁輸に対して、東京や大阪などマーケティングをかねたフェアを開催するなどイベントを通じて根室産水産物の売り込み強化を図ります
  • また学校給食への食材提供機会も11月に続いて、令和6年3月にも実施する予定とのことでした

(過去の資料)

2023年12月14日木曜日

2023年 根室市議会 12月定例会議会 各常任委員会の議案審査

2023年12月14日

根室市議会12月定例月議会の総務経済常任委員会、文教厚生常任委員会が開催され、条例改正案など7件の各議案が可決されました
主な内容について、一部をご紹介します
広島県福山市にある福山城(の資料館)
視察の空き時間に行ったのですが、この日は展示改装中で閉館でした

戸籍(除籍)証明書が本籍地の市区町村以外でも交付請求が可能に
(根室市手数料条例の一部を改正する条例)
①請求者本人や父母等の戸籍について、これまで本籍地のある市区町村役場で取り寄せする必要がありましたが、今後は「広域交付」として最寄りの市区町村の役場の窓口で請求が可能になります
施行は2024年3月1日からとされています

②市役所の窓口で戸籍(除籍)電子証明書提供用識別符号を発行する手数料が新たなに定められました。
 戸籍電子証明書提供用識別符号の発行 一通につき 400円
 除籍電子証明書提供用識別符号の発行 一通につき 700円
基本的にこれだけでは何のことか意味がわからないのですが、マイナポータルを通じて手続きをすると、例えばパスポートの取得など行政手続きの時に戸籍謄本等の添付が不要になるそうです。マイナポータルで手続きをする場合は手数料がかかりません
この手続きは、さらに1年後の2024年度末から開始されるそうです
※上記の手数料はマイナポータルを通して手続きをしない人が、根室市役所に行って、戸籍謄本等を取る代わりに電子証明書提供用識別符号を発行してもらう時の手数料を定める場合に使われます(わざわざ市役所に行くなら戸籍謄本をとっても一緒だと思う、そんなケースがあるのかわかりませんが)

③届書等情報内容証明書の交付請求が可能になります。一通につき350円

2024年4月から市内小・中学校が統合して、新たな義務教育学校に
(根室市立学校条例の一部を改正する条例)
落石小学校と落石中学校を統合して → 「根室市立おちいし義務教育学校」
厚床小学校と厚床中学校を統合して → 「根室市立厚床小中学校」
学校の名称については親しみやすい、わかりやすく受け入れやすい名称を学校と地域が協議した中で決定したそうです

産前産後期間の国民健康保険料を減額する制度が令和6年1月から開始
(根室市国民健康保険税条例の一部を改正する条例)
出産した国民健康保険の被保険者(世帯)に対して、「産前産後期間」の国民健康保険税の所得割額と均等割額を減額する制度が2024年1月から始まります
画像の引用:岡山市ホームページ
届け出は出産予定日の6か月前から行うことができるとなっています
なお産後はいつまで届け出が可能なのかについては、保険税制を採用している自治体は根拠法令は地方税法となり、根室市は国保「税」として規定しているため、市税同様減額となる対象年度は5ヵ年となります。そのため届け出に関しても5ヵ年後までは手続きができるそうです

コンビニ交付などスマホだけで請求できるようになる
(根室市印鑑登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例)
国はからスマートフォンにマイナンバーカードと同等の機能(電子証明書)を持たせる「スマホ用電子証明書搭載サービス」を今年5月11日から開始しました
これによってマイナンバーカードを持っていかなくてもスマホだけで手続きできるようになり、根室市でも今年12月下旬からコンビニ交付サービスで利用開始を予定します
また郵送申請オンラインサービスでも、同様に専用アプリから手続き可能になるようにしていきますが、こちらは現時点でサービスの利用開始は未定とされています

市職員などの一時金や給与の改正
(一般職の職員の給与に関する法律等の一部改正に伴う関係条例の整備に関する条例)
(根室市議議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例)
今年の人事院勧告(2023年8月7日)にもとづき、国家公務員の給与に関する法律が11月24日に改正されました
高卒の初任給を12,000円、大卒の初任給を11,000円など若手を重点に全体的に引き上げられています(行政職で平均1.34%・4,050円の引き上げ)
期末・勤勉手当について、0.05か月づつ増額配分し、年間0.1か月増の4.50か月に
ただ再任用職員は国の引き上げ幅と同様に年0.05か月に留まっています
根室市役所でも人員体制の欠員が生じている状況が続いており、また物価高騰のなかで、生活を守る水準の給与としていくことが今後も求められます

あわせて、パートタイム会計年度任用職員の期末手当について、根室市の基準では29時間以上30時間未満と30時間以上の勤務時間の職員に対して支給されます。
根室市では29時間未満で勤務する職員は62名おられるそうですが、この方々には期末手当が支給されません
一方で国の非常勤職員の取り扱いでは継続して6か月以上、週15時間30分以上勤務する職員が期末手当・勤勉手当の支給対象になっています。
市は「今年の地方自治法の法改正で来年度以降、パートタイム会計年度任用職員についても勤勉手当を支給できることになり、根室市でも勤勉手当をどのように取り扱うのか、上記の29時間未満の勤務時間のパートタイム会計年度任用職員に期末手当を支給するのかどうかという整理と合わせて、検討していきたい」と答弁しています

2023年12月13日水曜日

2023年 根室市議会 12月定例月議会 一般質問 ③/3

2023年12月13日

根室市議会12月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(おわり)

子どもの視力低下の状況とその対策について
(1)根室市内の小・中学校等における状況と根室市教育委員会としての対策について 
①令和4年度学校保健統計の調査結果(概要)によると、裸眼視力1.0以下の児童、生徒は小、中および高校生ともに過去最多を更新し続けている。「裸眼視力1.0未満の者の割合は、学校段階が進むにつれて高くなっており、小学校で3割を超え、中学校では約6割、高等学校では約7割となっている」とのこと。ざっくりと比較すると昭和54年度に比べて、小学校では約2.11倍、中学校で約1.74倍。高校で約1.35倍に増加。近視の発症は遺伝と環境の両方の要因があるそうだが、特に今は家庭・学校ともにデジタル端末機器が身近にあり、その使用頻度・使用時間が高い環境。これまでも文科省をはじめ子ども達の近視や目の健康に関する詳細な調査を行い、また指導用教材の開発などが取り組みが進められてきた。今後もこうした問題への対応はますます重要になってくる。
根室市内の小、中学校等における児童・生徒の状況について伺う。具体的には学校における視力検査の判定結果や、その後の眼科受診の状況、さらに眼鏡等の使用の状況について伺います。

【教育長 答弁】
令和4年度の調査結果では児童・生徒の裸眼視力1.0未満の割合は、例を挙げると小学校1年生で43.6%、中学校1年生で58.5%と、全国同様に学校段階が進むにつれて高くなる。過去5年間の経過でも1.0未満の割合は増加傾向。
日本学校保健会が発行する児童生徒健康診断マニュアルでは、0.9以下の場合には眼科への受診を勧めるとされているが、実際に眼科への受診をしているケースは対象者の5割程度。
さらに眼鏡使用は一般的に0.6以下の方へ推奨されているが、小学1年生の内17.6%の対象者に対し6.7%、中学1年生の内45.3%の対象者に対し32.1%の眼鏡使用率で、小学生が低い状況。

②今年、コンタクトレンズの会社が全国の養護教諭に対して行ったアンケートでは「目の健康や近視について、学校で指導する機会が十分に持たれていると思うか」という質問に対して、半分以上の養護教諭が「そう思わない」または「あまりそう思わない」と回答。
文科省等から目の健康に関する指導の通知もあり、全国の学校ではそれらをふまえた保健指導が行われてきた。しかし実際には各学校の取り組み状況が、まだ不十分と危惧している現場の養護教諭が全国的には多いのではないか、と私は想像している。
根室市内の学校のタブレット端末をはじめとしたデジタル機器の使用や目の健康に対する指導はどのようになされているのか伺う。また根室市内の小・中学校等において、児童・生徒の近視や目の健康の状況および学校における取り組みへの評価、また課題に対する教育長の見解を伺う。

【教育長 答弁】
学校では文部科学省が作成した「児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブック」を踏まえ、端末使用時の児童生徒の姿勢や使用時間など目の健康に配慮した指導を行い、保健だより等の家庭向け文書や校内での掲示を通じて、家庭でのタブレット端末使用のルール作りや安全な使用について周知を図っている。
児童生徒の健康面への配慮として、教室内の適切な照度確保に向けた照明器具整備をはじめ、姿勢に関する指導、家庭でのゲーム機や携帯電話などの使用時間を決める「スイッチオフ22」運動による家庭内でのルールづくりなど、指導・啓発に取り組んできたが、視力の悪化が進んでいる状況も踏まえ、改めて学校と家庭の両面から児童生徒の視力低下を防ぐ取組を推進する。

【意見】
小学1年生の対象者が17.6%で、その中で眼鏡使用率が低いという話だった。小学1年生に相当する年齢で0.6以下の子どもは、全国的には約9.0%と言われているので、根室の子ども達が高い数字では? この年が偶然にそうなのか、今後も経年で見ながら、いろいろな形で調査の数字を把握していっていただきたい。

【再質問】
学校も含め、子ども達自身と家庭・保護者の理解促進による予防の取り組みを前提としつつも、何らかの異常があれば早期の受診および適切な対応がなされることが重要なのは言うまでもない。
しかし、その際に眼鏡の購入費用負担の問題から、適切な視力矯正がなされず、結果として日常生活や学業に支障が生じることがあってはならない。
難病や身体障害者などの日常生活用具、または生活保護の医療扶助など他の制度による購入費用の助成対象とならない方で、かつ就学援助(準要保護)を受けている児童・生徒に対して、医師の診断のもと、市町村独自の制度として眼鏡の購入を補助する仕組みを検討して頂きたい。

【教育部長 答弁】
 当市では学校保健安全法第24条及び同法施行令第8条の規定に基づき、学習に支障を生ずるおそれのある指定疾病にかかり、治療の指示を受けた就学援助対象の児童生徒については、その疾病の治療に要する費用についても、就学援助費の対象として取扱っているが、現状においては眼鏡購入費については対象外。
市町村独自の就学援助や他の支援制度による購入費用の助成等をおこなっている自治体があることは承知しているが、当市において、眼科の受診率及び眼鏡使用率が低くなっている要因は、経済的な理由ばかりではなく、眼科受診に対する様々な意識が影響していることも考えられることから、今後、養護教諭等との意見交流も行いながら研究したい。

【再質問】
眼科受診率や眼鏡使用率が低い要因について、『様々な意識が影響』と言われたが、その内容について例えばどのようなことか、もう少し説明願いたい。

【教育部長 答弁】
視力0.9以下の生徒に対して学校を通じて眼科受診を進めているが、眼科未受診の主な理由として「保護者より、仕事などの都合で受診する時間がとれない」「市内の診療機関がいつも混んでいる」などの理由を多く聞く。共働き世帯の増加等により、突発的なケガや発熱などによる受診に比べると、保護者の意識の中で緊急度や優先度が低くなる傾向にあるのではないかと考えている。
日常生活の啓発指導とあわせ必要な眼科受診に向け、養護教諭との意見交流も行いながら、研究していきたい。

【意見のみ】
要因をいくつかに分類した中で、対応を取り組んでいく必要があると思います。
①受診に時間がかかるというのは地域医療の課題。新たに開業してもらうのを待つか、市立病院の医師体制を増加するしかないので、すぐには対策を採ることがむずかしい。
②児童・生徒および保護者や地域における知識や理解、意識向上の問題。最も重要。近視のみならず生活習慣病など全般的に意識をつくっていくためには、幼保小中高の連携で取り組んでいくことや、学齢期・青年期に近視が進むという状況を考えると、青年期以降(社会教育)まで含めた連続性のある対策・取り組みを構築していく必要がある。また保健所や市長部局とも連携しながら進めて行くべき、R6年度が最終年度の市健康増進計画への反映も検討すべき。ただ仕組みづくりは難しいことは認識しているし、生活習慣を改めるという問題なので、また効果を得るまで時間がかかる。
③経済的問題。市として18歳までの子ども医療費の完全無料化されたので、受診しやすい環境はつくられているが、保険給付の対象とならない医療器具への支援どうするか? 保護者や子ども達の意識向上が図られたしても、経済的負担だけはどうにもならない。
他の自治体(墨田区)の事例で言うと対象者の約15%が「メガネ購入費」を就学援助で受給しているとのこと。根室での対象者が何名になるか分からないが、仮に令和4年度就学援助の認定191人×15%=29人に、補助2万円としても=年額で約60万円。この予算規模をどのように評価するのか。我々としても引き続き今後の課題として取り組んでいきたい。

【教育部長 答弁】
学校では視力検査を年3回実施しているが、0.9以下の子どもに対して視力検査のお知らせという形で各家庭に通知し、その下の眼科受診報告書があり、その用紙で回収されたのが5割くらいという意味。いずれにしても養護教諭と情報共有しながら、まず啓発の部分からどんなことができるのか、検討していきたい。

photoAC 写真素材:PCとスマホで調べものをする女の子


2023年 根室市議会 12月定例月議会 一般質問 ②/3

2023年12月13日

根室市議会12月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(続き)

2.「医療的ケア児」等への支援について
(1)市内事業者から提案された要望書に対する市の対応について
 今年9月に根室市に対して、市内の訪問看護ステーションの2事業所から合同で「医療的ケア児等に関する施策充実を求める要望書」が提出された。内容の詳細は省くが、項目としては、遠隔地にある専門的な医療機関への「受診機関の確保のための支援策」、「短期入院等による緊急時の受け入れ先の確保」、「災害時の支援」、日常生活用具等の購入など助成の拡充、そして「総合的な相談体制の推進」の5項目。
率直に言えば難しい課題も含まれているが、本人、家族にとってそれぞれが切実な課題。要望に対して市長も積極的に受け止められたと思う。また市担当課も、当事者の方々や関係機関等へ直接調査を行うなど対策を検討していると認識している。
今後、現在策定中の「根室市障がい者計画」および「根室市障がい福祉計画・根室市障がい児福祉計画」に十分に反映されることも含め、新年度からの市の施策として積極的に取り組んで頂きたい。

【市長 答弁】
9月8日に市内訪問看護事業所から受けた「医療的ケア児等に関する施策充実を求める要望書」は、受診機会の確保や緊急時の受け入れ、災害時の支援など5項目にわたる内容で、市として医療的ケア児等に対する支援の充実に向けて、より一層の取り組みが必要と認識。
現在策定中の「根室市障がい者計画」等にしっかりと位置づけするとともに、まずは対象世帯からの聞き取り結果もふまえ、優先して対応が必要とされた「非常用電源」や「移動用リフト」等の日常生活用具に係る支給品目の追加と基準額の改定について、令和6年度の実施に向け、準備を進める。
一方で、緊急時受け入れ先の確保など、投資の医療資源不足等の課題から、対応が難しい支援については、今年度発足予定の「根室市医療的ケア児等支援会議」での議論も活用しながら検討したい。

【再質問】
総合的にどのようにすすめるは来年度以降としても、緊急を要する課題もある。
中でも災害時の支援として、停電時に人工呼吸器や吸引機など医療行為に必要な電源確保の手段は、大規模な災害に限らず、例えば吹雪などでも停電が生じる場合も機器が使えなくなる事態も不安に思っている家族より声を聞く。
総合的な支援策を構築するまでの間の緊急的な措置をどうするか、事前に検討しておく必要がある。
また訪問入浴の再開が困難な状況がしばらく続くのであれば、入浴を補助する用具など代替支援策についても出来るだけ急ぎのご検討を頂きたい。

【健康福祉部長 答弁】
医療機器等の電源は急な停電などへの当面の対応で、担当課でポータブル電源装置を用意し、必要に応じて貸与するなどの対策を図るための事務をすすめている。
訪問入浴は、事業再開に向けて、民間事業所と取り組んでいるが、現段階で具体的な再開の状況に至っていない。医療的ケア児等については「日常生活用具」の給付品目で「簡易入浴浴槽」の追加も検討している。

【意見のみ】
災害対応は、使うような事態が生じなければ良いと思っているが、事前に想定して準備しておくことで、被害を軽減させるためのスムーズな対応ができると思う。

また以前、ご家族様からお話しを伺った時に、繰り返しお話していたのは「こんなことを言うのは、自分たちの我儘ばっかり言っているようだけど」と何度も話されていた。
私達ひとりひとり生きていくうえで、昨日から「インクルーシブ」という話も(議会で)出ているが、どのような支援を進めることで、その人らしく日常生活を送ることが出来るのか。市長もそういった点で積極的な受け止めをして頂いているものと思う。
一部には「根室は福祉に金を使いすぎる」という大変ありがたい評価の声もあるようだが。限られた財源だが、ぜひ専門職や本人を含め、集団的な討議のもと総合的な計画を今後も作っていって欲しい。

2023年9月8日、市内の2つの訪問看護ステーションの所長さん方が
石垣市長に要望書を提出、意見交換している時の様子


2023年 根室市議会 12月定例月議会 一般質問①/3

2023年12月13日

根室市議会12月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします

1.根室市の水道事業会計および水道料金等における今後の諸課題について
(1)根室市水道事業会計の今後の見通しについて
7月の根室市「水道事業及び下水道事業運営委員会」の資料によると水道事業会計の今後の見通しは来年度に単年度収支が赤字、内部留保資金も令和11年度(2029年度)にマイナスになる。現時点における経営見通しは?

【市長 答弁】
人口減少や市中経済の低迷による給水収益の減少、水道施設の老朽化対策などに伴う費用の増加が見込まれ、今後ますます厳しい経営状況となる。
今年度の長期財政収支試算は令和6年度以降、単年度収支が平均4,500万円程度の赤字になり、令和11年度には内部留保資金が枯渇すると推計。
引き続き、業務および経営の効率等を図り、安全・安心な水道を供給できるよう努める。

(2)水道料金の補助金の継続について 
平成31年度より水道料金の引き上げ幅を抑制するため、一般会計から「水道料金補助金」が繰り入れられているが、令和5年度で終了するため、2022年12月定例会議会の一般質問でこの補助金の継続を求めた。
当時よりもさらに水道施設の委託費や工事費など維持・整備費用が増嵩しており、またおそらく今後は金利の引き上げ等も想定される。経営を取り巻く環境は水道事業の従来の「自助努力」を超えて悪化することが懸念される。
また物価高騰に対して市として昨年10月から今年12月まで総額約3億7,697万円の予算を投じて水道料金の基本料金免除を続けてたが、こうした中で当初の予定通りに、市の補助金を終了してから料金改定の検討・論議をはじめることは市民の理解を得られにくい。来年度以降の予算措置においても、前述の市補助金を継続していただくことを再度求める。

【市長 答弁】
料金算定の基礎となる経費は基本的に料金収入をもって充てなければならない。適切な投資や効果・効率的な事業運営に努めても必要な経費が賄われない場合は料金改定を検討することが基本的な考え。
しかし、主要水産物の水揚げの不振、エネルギー・食料品等の価格高騰などが重なり市民生活や市中経済に大きな影響が及んでいる現時点において、市民負担を求めることは大変厳しい状況にある。
水道事業が将来にわたり安定的に事業を継続していくためには、少なくとも令和1年の料金改定で試算した値上げ率21.5%分の収入を確保する必要があるため、水道料金改定に伴う一般会計からの水道料金補助金について、令和6年度も継続する必要があると判断した。
なお令和7年度以降の対応は、水道事業会計の経営状況、市民生活や市中経済の状況等を注視し総合的に判断する。

(3)低所得者・生活困窮者等に対する水道料金等の減免について
「根室市水道事業給水条例」第30条に基づく低所得世帯への水道料金の減免制度だが、制度の内容を簡潔におさらいすると、もともと根室市には生活保護基準以下の世帯に対して料金を50%減免する制度があった。平成31年度の水道料金を引き上げる時に、生保基準より1.1倍の収入がある世帯にも拡大した。これは料金を15%減免する制度。
「それの内容では不十分ではありませんか?」と昨年12月定例会議会の時に、減免の対象世帯の拡大、減免率の拡充、さらには下水道にも広げるよう求めた。このときの市長答弁は「利用者間の公平性から本制度の拡大は難しい」としつつも「低所得者等への減免制度の拡大の必要性について、福祉施策としてどうあるべきか、引き続き検討したい」という趣旨。
平成31年度の料金改定時に拡充した減免の部分は、令和5年度を期限とした制度であり今後の方向性を伺う。

【市長 答弁】
料金改定時に拡大した低所得者世帯への減免制度は、料金算定期間の令和5年度までの時限措置としていた。
低所得世帯への水道料金等の減免制度が福祉施策とした性格を考慮すると、本制度を停止する場合には代替措置が必要であると判断し、次の水道料金まで改定時まで継続する考え。

【再質問】
現在の水道料金と下水道使用料の減免について、6か月を目安としているが、どちらかと言えば継続的に低所得状態である世帯に対する支援。
この従来の仕組みに加えて、より積極的に「疾病・事故、失業その他の家計の著しい急変時に生活を緊急的に支援するため」の施策を追加することが出来ないか。
具体的に言えば家計急変時に、諸条件から生活保護の対象とならない方に対して家計の立て直しを図るため、市の社会援護担当または社会福祉協議会で受託している日常生活サポートセンターで生活相談を受け、そうした相談支援機関が必要と認めた場合に、一時的(6か月~1年程度を目安)に水道料金と下水道使用料(し尿処理手数料も)を全額免除する等の大胆な制度改革を検討いただきたい。

【市長 答弁】
水道事業会計が独立採算事業であることや、使用者負担の公平性、市の財政状況等を踏まえながら、いま緊急的な対応の話もあったが、水道料金等の減免に限らず、低所得者・生活困窮者等への支援のあり方について検討したい。

【意見のみ】
国の方でも生活困窮者等への支援は国の方でも制度を整えてきているが、いざというときに生活保護に至らない人たちを支える具体的な制度やサービスが少ない状況がある。全般的な支援対策を検討頂けると大変にありがたい。

2023.12.1 北方領土返還要求運動中央アピール行進の出発前(東京)


2023年12月5日火曜日

2023年 根室市議会 9月定例月議会 日程 一般質問の項目

根室市議会12月定例月議会の日程は以下の通りです

12月12日(火)10時~ 本会議
 一般質問 4人
 中村議員 →永洞議員 →本田議員 →西田議員 →冨川議員
12月13日(水)10時~ 本会議
 一般質問 4人
 冨川議員 →橋本 →須崎議員 →鈴木議員
12月14日(木)
 10時~ 総務経済常任委員会(橋本が所属)
 14時~ 文教厚生常任委員会(鈴木議員が所属)
12月15日(金)
 10時~ 補正予算審査特別委員会(橋本が出席予定)
 17時~ 本会議

2023年根室市議会12月定例月議会で行われる、日本共産党根室市議会議員団の一般質問の項目は以下の通りです

【通告した一般質問の項目】
12月13日(火) 6番目 橋本 竜一

1.根室市の水道事業会計および水道料金等における今後の諸課題について
(1)根室市水道事業会計のの今後の見通しについて
(2)水道料金の補助金の継続について
(3)低所得者・生活困窮者等に対する水道料金等の減免について
2.「医療的ケア児」等への対策について
(1)市内事業者から提案された要望書に対する市の対応について
3.子どもの視力低下の状況とその対策について
(1)根室市内の小・中学校等における状況と根室市教育委員かとしての対策について

12月12日(水) 8番目 鈴木 一彦

1.新年度予算について
2.(仮称)根室市総合体育館に関わる諸課題
(1)今後のまちづくりにおける(仮称)根室市総合体育館の考え方について
(2)今後の建設に関わる検討のあり方について
3.根室市公共施設グランドデザイン構想(案)における小・中学校のあり方について




「令和5年度 根室市総合教育会議」が開催されました

2023年12月5日(火)

今年度の根室市総合教育会議が根室市役所で開催されました
総合教育会議は市長と教育委員会が、相互の連携を図りつつ、地域の教育の課題やあるべき姿を共有して教育行政を推進していくため、重点的に講ずべき施策等についての協議・調整が行われます(根室市のホームページから引用
今回は意見交換として、北斗小学校、光洋中学校、根室高校の各校長先生方が参加されて、「未来につなぐまちづくり~ねむろっ子の郷土愛を育む」をテーマとして各校の取り組みを紹介され、市長や教育委員の皆さん方が意見交換をされました


北斗小学校の飯田校長は、北斗小学校をはじめ市内各学校の取り組みを紹介しつつ、「各校で多様な取り組みがなされているが、幼保小中高の取り組みが系統的なっていないのではないか」と問題提起。ふるさと根室を想い行動する子ども達をどう育んでいくのか、という視点で、「創造・探求・発信型の視点で、プログラムの妥当性・系統性・継続性を検証すること」や、
また昨今の働き方改革の中で教員の負担軽減の意味も含めて、地域と学校とをつなぐ「地域連携担当支援員」を配置し、市街地の各学校を巡回する取り組みなど5項目の私見を提案していました。
教育委員からは子ども達は根室という町のことしか知らないため、各地を転任する先生方から他の地域のことを伝えて欲しい、などの意見もありました

また市長からは、夏場の各校の状況について校長先生方から実情を伺いつつ、新年度から各学校をはじめ市公共施設でエアコンの設置を検討していく考えを示しました

また市教育委員会の各担当課から「課題と将来に向けた取り組み」として、新年度にむけて予算要求している内容について説明されていました
主な内容は、
  1. インクルーシブ教育の推進について
    • 視察や研修機会の充実で人材育成と施策充実にむけた取り組みを進める
    • ユニバーサルトイレ(多目的トイレ)の導入
  2. 放課後教室の開館時間の繰り上げ等
    • 指導員の増員配置
  3. 文化財の環境整備等
    • ノツカマフチャシの駐車場や展示施設の整備
    • 歯舞湿原の境界柵の設置
    • 和田屯田兵村の被服庫の改修
    • 歴史と自然の資料館の建物の改修
  4. 新総合体育館建設
    • R5年度に基本構想、R6年度以降に基本計画・基本設計
  5. 学校巡回図書とバリアフリー図書の充実
    • 今年度から3校で実施してきた「学校巡回図書」を増やし、市内の全小中学校で実施
    • 図書館の視覚障害者向けの図書整備を進める
といった内容が説明されていました
教育委員からはインクルーシブ教育の推進に向けて、「インクルーシブ遊具」を花咲港小学校に設置してはどうか、といった意見がだされました
いまの青少年センターから、新たに(仮称)総合体育館の建設が動き出している



2023年12月2日土曜日

北方領土返還要求中央アピール行動「アピール行進」

2023年12月1日

「北方領土」問題を全国民に発信し、国民の関心や世論を盛り上げようと、元島民をはじめとして全国各地から返還運動関係者らが都心部でアピール行進を行いました。

北方領土隣接地域振興対策根室管内市町連絡協議会(北隣協)が主催し、今回で16回目の開催。主催者発表で約500名が参加されました。
日比谷大音楽堂で行われた出発式では、北隣協会長の石垣雅敏根室市長は「人道的見地から行われた北方墓参もできなくなるなど、時計の針が大きく戻るような事態。長期化とともに北方領土問題が置き去りにされ、関心が薄れていくことを懸念する。人道的見地から一刻も早く北方墓参の再開を果たすことが私たちの悲願」と挨拶しました。

元島民代表の決意表明では択捉島出身の鈴木咲子氏が「望郷の念も叶わず他界した多くの同胞たちの墓前に吉報を伝える日まで、返還要求運動の火を消すことなく邁進する。この無念の思いを希望に変え、みなさんと共に北方領土問題の早期解決の声を上げ、力強く行動する」と宣言しました。

国会や道議会と重なり、内科府特命担当大臣(沖縄北方担当)などは出席されませんでした。また道議会の日程とも重なり北海道知事も出席されませんでした。

アピール行進では参加者が「北方墓参を早期に再開しよう」「北方領土交渉を再開しよう」などメッセージを記したハチマキや小旗を掲げて、1.6㎞の道を「北方領土を返せー!」等と東京の大勢の人々にアピールしました。






2023年11月25日土曜日

行政視察 広島県「福山市立常石ともに学園」

 2023年11月22日

日本共産党根室市議会議員団(鈴木一彦議員、橋本)は、根室市議会の会派紬(久保田陽議員、須崎和貴議員)、無所属の西田浩一とともに、「イエナプラン教育校」として公立学校ではじめて認定をうけた広島県の福山市立常石ともに学園を行政視察させていただきました
福山市教育委員会様、常石ともに学園の皆様、大変にお忙しいところ、ご対応いただきありがとうございました。

福山市立常石ともに学園は公立学校ではじめての「イエナプラン教育」の認定校です。
近年、根室市立花咲港小学校ではインクルーシブ教育をめざし、イエナプラン教育の考え方を取り入れた教育実践に取り組んでいることから、その内容について学ぶため視察を行いました。

日本のイエナプラン教育の認定校は長野県の大日向小学校・中学校に続いて3校目。
公立校としては初めての取り組みです。
地元の企業グループによる支援で校舎は全面的にリニューアルされました。
教室には黒板が無く、ホワイトボードやプロジェクターが自由に活用されます。
また児童が対話しやすいよう教室内にベンチを置き、廊下でも自由に子どもが学べるよう机やイスが設置され、壁は見通しの良いガラス張りになっています。

開校2年前から旧常石小学校では3学年を一つのグループにした教育を取り入れてきました。
ただしオランダのイエナプラン教育をそのまま行うのではなく、福山市が市内全小中学校等で目指している「子ども主体の学び」を実践するために、イエナプラン教育のコンセプトを取り入れて、常石ともに学園ならではの「学び」を作っていきたいと担当の方は説明していました。
従来の同一学年による対面式授業ではなく、異なる年齢のグループの中で子ども達同士が対話し、試行錯誤しながら自ら考えること。また子ども達同士で教え合って「わかる」という学びの方式が、福山市が掲げる教育目標に合致する教育方法であると考えているのではないか、と学校側の説明を聞きながら思いました。

常石ともに学園で取り組まれている実践内容は資料をご覧ください

以下は視察を通じた感想ですが、常石ともに学園あるいは福山市における教育の特徴として、
①福山市教育委員会は2016年から「福山100NEN教育」として目指すべき子どもの姿を「自立」「共生」「自己実現」というビジョンを立て、市全体で「自ら考え学ぶ授業づくり」という教育の目標を掲げています。
その方針のもと常石ともに学園だけでなく、福山市内の各学校で独自の取り組みが進められています。
②常石ともに学園のイエナプラン教育は前述のビジョンを達成するための手法の一つとして取り入れられました。
ただしイエナプラン教育の特徴である異年齢集団によるグループ編成や対話・遊び・仕事・催しという4つの基本活動に基づいた実践は、従来の教育方法と異なります。
そのため教員が子ども達の学び方や各授業をどのように作っていくのか、放課後等では常に先生同士でも対話しながら授業づくりや教材研究のため試行錯誤を繰り返しています。
③また例えば「子ども主体の学び」と言っても具体的にはどういうことか。答えはそれぞれの授業の中にあるとして、学校長が中心に各クラスを頻回に廻り、それぞれの授業の内容や子ども達の様子を記録。内容を動画等で共有し、教員同士で互いに理解を深めています。
④そうした成果は一つの学校内だけで完結するのことなく、各学校が毎月の校長会による研修などを通じて、それぞれの授業内容を共有して、市全体で教育活動の推進が図られていることが、大きな特徴ではないかと私は受け止めました。



2023年11月15日水曜日

市内の介護スタッフ「不足」が拡大 第9期介護保険事業計画に関するアンケート調査

 根室市は2024年度からの「第9期介護保険事業計画」の策定作業を進めています。
その中で、市が実施した家族介護者や事業者等へのアンケート調査では、市内のサービスや介護従事者の不足の状況が示されていました。

根室市が今年春に実施したアンケート調査結果のうち特徴的な内容について何点か紹介したいと思います。

職員数の「不足」が拡大
事業所に対するアンケートでは職員が計57名が不足していると回答。
回答した事業所数が多かった3年前の調査(34名不足)よりも増加しています。
特にヘルパーは13名の不足で、ニーズに追いついていない状況が伺えます。

介護職員の側も高齢化している
アンケート調査に回答した32事業所で働く正職員数は239名。
そのうち40歳未満は全体の32・3%に過ぎません。
また60歳代の職員も13・8%になります。
なお40歳未満のケアマネージャーは1名のみでした。
また正規職員以外の職員の内訳では70歳以上の方は全体数196名のうち27名(13・7%)が就労しています。
この年齢構成は3年前の調査に無い項目のため比較出来ませんが、介護職員側の高齢化がさらに進んでいるのではないかと想像しています。
若い世代が介護現場に参入していける状況を作らなければ、いま働いている職員が定年等でリタイアした後は人手不足がさらに深刻になります。

市内で不足しているサービス
またアンケートでは市内で不足している在宅介護サービスについて、訪問入浴、訪問介護、短期入所生活介護が上位を占めます。
これは前回調査と同様の結果ですが実態は深刻化しています。
訪問入浴は利用休止が続き、ヘルパーは新規利用が大変に困難です。
またショートステイも現在受け入れ可能な施設は一事業所だけです。
そのほか医療系サービスは、訪問看護、訪問リハビリ、訪問診療について前回調査と同様に高い水準で不足していると回答されています。
地域包括ケアシステムが提唱されてから随分と経ちますが、在宅医療を提供する基盤は依然として全般的に少ない地域事情を反映しているものと思います。

在宅の介護者の状況について
「介護の社会化」と言いますが、日本の介護保険制度は、在宅では家族等による介護が前提になっています。
今回の調査でも約半数の要介護者は、ほぼ毎日家族等からの介護を受けています。
また主な介護者が70代・80代の世帯は全体の36・6%です。
老老介護や認認介護(※)の状況が推測されると、今回の調査結果と前回の調査でも指摘されています。
さらに家族が遠方にいる要介護者では介護力が不十分になるという回答も多くありました。
地域で安心・安全な在宅生活を送るためには、サービス提供体制の充実が欠かせません。
自治体と各事業所のより一層の取り組みは重要ですが、その大本である国の介護保険制度を抜本的に改善しなければ、私たちの暮らしが立ち行かないことは明らかです。

11月11日の「介護の日」にあわせて一週間の間、毎朝、道東勤医協ねむろ医院の職員さん方が、「介護保険制度の抜本的な改善を求める」アピール行動を行いました。
それぞれ「人手不足は深刻です」「介護の仕事をして根室の介護を支えませんか」等のプラカードを手に街頭に立ち、通勤・通学する市民らにアピールしていました。

2023年11月3日金曜日

市内の中学校で「防災フェスティバル」が開催され、全校生徒と地域の方々が一緒に災害対策を学びました

2023年11月3日

11月3日、根室市立光洋中学校は、避難所開設を想定した全校一斉の防災学習を実施しました。同校では毎年このような大規模な防災学習を行っており、またコミュニティスクールの取り組みとして地域の町内会などの方々も参加されました。

生徒は避難所設営(ダンボールベッドの組み立て等)や、救急手当法の実習、非常食の調理・実食と図面上の避難訓練、自衛隊の災害救助装備品展示など多彩なメニューを体験していました。
また「リアルはぐ」という、地域の方々が避難者役になり、生徒がその避難者を受付、避難所に誘導する訓練も行われました。
市危機管理課によると、このほか市内の各学校でも学年ごとの宿泊研修をはじめ、いろいろな形での「防災学習」が継続的に行われているとのことです。





2023年10月24日火曜日

根室管内林活議連研修会がニホロ・春国岱で行われました

2023年10月24日

「根室地方森林・林業・林産業活性化推進議員連盟協議会」の研修会が根室市内で開催され、根室市・根室管内の議員さん方30数名が参加されました
毎年、管内林活議連が1市4町持ち回りで開催してきた研修会は、コロナ禍で3年連続で中止となり、今回は4年ぶりの開催となりました
はじめにニホロで市歴史と自然の資料館の外山学芸員が「根室管内の豊かな自然を国定公園に」というテーマで講演をいただきました。
2022年6月に環境省は「野付半島・風連湖・根室半島」に対して、現在の野付風連道立自然公園を拡張して、国定公園の新規指定候補地として選定しました
外山学芸員は国際的な動向から政府が国定公園・国立公園の新設・拡張」をすすめている背景や、その中で野付風連道立自然公園が指定候補地に選定された理由を解説。
また今後の課題として、
・フレシマなどが国定公園想定範囲外となっているなど、指定範囲を精査する必要があること
・漁業・酪農業・林業など産業との共生・折り合いをどのようにつけていくのか
・再生エネルギー発電施設について、国定公園化を通じて保全するゾーニングを含めて適切な配置をすすめていくこと
などを指摘されました
これからについては、自治体間で産業従事者を含めた合意形成を図り、地域の大切な宝である自然環境・生物多様性、産業を持続可能にしていくためにも今回の国定公園化をうまく働かせることが大切、と述べていました

講演後に参加者は春国岱原生野鳥公園に移動して、外山学芸員さん、ネイチャセンターの掛下チーフレンジャーさんの説明のもと現地の状況を視察しました








ところで、春国岱の北海道が管理する木道部分は、修復工事を経て8月に一度開通した者の、その後の破損などから10月5日から再び、通行止めになっていました
やはり抜本的な対策が必要だと思います


また根室市が管理するキタキツネコースに繋がる木道部分についても、しっかりとした対応が必要だと思います

2023年10月22日日曜日

根室市「植樹・育樹活動~みどりの森づくり大作戦~」開催されました

2023年10月22日

根室市は今年はじめて「植樹・育樹活動~みどりの森づくり大作戦~」を牧の内にある「明治自然環境保全区」で開催し、市民ら約●●名が参加されました

根室市ではこれまで5月の最終日曜日に穂香の根室市市民の森で「植樹祭」を開催していましたが、コロナ禍で3年ほど中断していました。
今年度から育樹と植樹を兼ねて普及・啓発することを目的に、道条例に定める「北海道育樹の日」(10月第3土曜日)の翌日の日曜日に、環境整備の「育樹」と「植樹」活動を行う形になったそうです

※根室市ホームページ「根室市植樹祭の開催方針について」より引用
根室市植樹祭は、市民の緑化に対する理解と認識を深めると共に、美しい緑豊かな郷土づくりを推進するために、平成6年度より、毎年5月に実施してきたところでありますが、今年度より、「植樹」のみならず、継続的に森を守り育てる「育樹」の大切さを広く普及させるため、「植樹・育樹活動」へ拡充することとし、開催時期についても、北海道育樹の日に定められている10月に開催する方針といたしました。

※「明治自然環境保全区」は2020年6月に株式会社明治根室工場の閉鎖にともない、同年6月30日に株式会社明治から寄付を受けた土地。牧の内地区に235ha、槍昔地区に232ha、計467ha。
寄付に当たって、株式会社明治が従来から実施してきた自然環境活動の継続するために、2020年7月に自然環境保全活動に関する協定書を市と締結し、相互協力のもと自然保護活動に取り組むことになっている。
※参考:明治ホールディングスのホームページ 北海道根室市に「企業版ふるさと納税」を活用した寄付を実施

参加者は指示のもと二手に分かれ、植樹と育樹をおこないました
育樹は、2021年、2022年に植樹した部分の整備として下草を刈る体験を行いました



植樹の方は、依然と異なり、表層部を重機で掘り起こした土に、カラマツの苗木を約400本手分けして植えました。かなりどろどろの土で、いわゆる湿原の泥炭ような状態のようにも見えました(よくわかりませんが)




なお、「根室市市民の森」でこれまで植樹を行っていた区域については、エゾシカの食害や気候の影響などで植樹後の生育状況が悪く、今後の成長がみこめない状況となっていました。今後は新たな植樹や大きな整備等は予定されていません。根室市農林課によると、これまで植えた樹木について、当時の添え木などの残骸は景観的に整備していくそうです。木育活動などで使用できる部分は今後、調査研究していきたいとしています。
一方、令和3年、令和4年度に牧の内の明治自然環境保全区で明治社員ボランティアと協働で実施した植樹では、周囲がシカ柵に守られており食害が少なく、生育状況が良好であり、今後の成長が見込まれているそうです。

2023年10月10日火曜日

ペットボトルが次のペットボトルへ  新たなリサイクルの取り組み 根室市

2023年10月10日

今年4月から根室市ではペットボトルのリサイクルを進める、新たな取り組みを行っています。

従来のリサイクルは回収したペットボトルは、主に卵パックなど他のプラスチック製品の材料になっていました。
こうした中、根室市は今年3月に浜中町、標茶町、鶴居村と共に、㈱JEPLANと「地域循環共生圏推進に関する包括連携協定」を締結しました。

難しいことはよく分かりませんが、㈱JEPLANの資料によると、ケミカルリサイクルという技術で回収したペットボトルを分解、不純物を除去した後に、ペットボトルの材料になるPET樹脂を製造しているそうです。
つまり、リサイクル回収したペットボトルを新たなペットボトルとして製造できる企業、と言うことのようです。

またペットボトルを焼却して、石油由来の原料から新たに製造する手法に比べCO2排出量を約47%も削減できるとしています。
同社は釧路市をはじめ全国27市区町村と連携してこのリサイクルを進めており、また同社との包括連携協定では「市民への環境教育や啓発活動」についても連携した取り組みを進めていくとされています。
根室市役所1階ロビーに展示された宣伝看板など


2023年10月8日日曜日

「花咲港金刀比羅神社例大祭」にはじめて参加しました

2023年10月8日

須崎和貴議員に誘われて、橋本は鈴木一彦議員と一緒に警備の担当で山車の後ろを付いて歩きました。久保田陽議員と中村久議員も補給車の担当で参加しました。

コロナ禍で4年ぶりの開催です。人手不足など大変な課題を抱えながらも、子どもからベテランの方まで皆さん一緒に祭りを盛り上げ、地域の伝統行事を守り続けている様子に感銘をうけました。
貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。