2026年4月22日水曜日

花咲線は今後どうなるのか

2026年4月22日

市町村にとって厳しい課題の「上下分離方式」などについて、道・沿線自治体と協議を開始する、としています。

国の監督命令で2026年度末までに、線区ごとに事業の抜本的な改善方策を確実に取りまとめるため、JR北海道は道との協議のほか、黄8線区の「線区ごとの協議」を沿線市町村と行うとする工程を示しました。

2016年に「単独で維持することが困難な線区」を公表した際に、運行会社と鉄道施設等を保有する会社とを分ける上下分離方式は協議の大きな軸とされていました。
経費節減として花咲線ではこれまで初田牛、糸魚沢、東根室駅が廃止されました。

利用促進策について2018年度から沿線自治体などによる「根室本線花咲線対策沿線地域連絡協議会」で協議を進めてきました。
「地球探索鉄道 花咲線」というブランド戦略を掲げ、利用促進PRのサイトや動画の配信、繁忙期の2両編成、音声ガイダンスなど観光利用を中心に取り組みを進め、昨年は「花咲線サミット」も開催されました。

根室市は2018年度から花咲線「維持確保対策事業」として、ふるさと納税を財源にこれら事業を進めきました。今年度は9692万7千円を計上しています。大きな予算ですが、コロナ禍後も観光客の乗客が増えている様子を見ると、これまでの事業効果は間違いなくあったろうと思っていました。
しかし現実的には花咲線の輸送密度も線区の収支も2017年度に比べて減少しています。
むしろ人口減少で学生の利用減少が進む中、観光利用の促進があったから、この程度で持ち堪えたと言うべきかもしれませんが。

JR北海道は今年度中に抜本的改善方策をとりまとめるため、特に協議したい4項目を示しました。そのうち「担い手の確保」として、踏切の除雪、駅業務の自治体への移管等を挙げてていますが、自治体職員も体制の欠員が続いている中、新たな人員確保は大変に厳しい問題です。
また上下分離方式のイメージとして示している鉄道資産の自治体への譲渡ですが、近年は各自治体の財政状況が急速に悪化している中で、固定資産税の減免だけならまだしも、老朽化した鉄道施設の維持・補修の財源を将来にわたって自治体が維持確保することは実際に無理だと思います。

国交省は2024年に「事業の適切かつ健全な運営に関する監督命令」で「経営改善に向けた取組をより一層深度化及び加速化するよう命ずる」としています。
しかし分割民営化を推し進めた国が行うべきはJR北海道への一時的、限定的な財政『支援』ではなく、地方の住民の足を守り生活の安定を図るために全面的な責任を負うべきです。

我々としても引き続き、強く国に強く求めていきたいと思います。



2026年4月21日火曜日

みなさま、災害への準備を

2026年4月21日

4月16日に珸瑤瑁で発生した大規模な野火(草地火災)では多くの市民の皆さんも不安な夜を過ごされたと思います。
北海道や自衛隊をはじめとする各機関、道内各地の消防から多くの応援があり、また市消防職員など市職員の消火・災害対策の懸命な活動に敬意を表します。
牧場や牧草地、歯舞湿原等への影響を含め被害状況等の取りまとめ作業が進められているそうですが、今後の対策強化の上でも十分な検証がなされるものと思います。

また20日の北海道三陸沖地震で被害に遭われた地域の皆様にお見舞い申し上げます。
その後、2回目の後発地震注意情報が発表されました。
寒さ対策を含め必要な災害対策を日頃から準備したいですね。







2026年3月30日月曜日

根室市ウニ種苗センター

 新年度、根室市ウニ種苗センターは取水管の改築工事を約1億7200万円で実施します。

ウニ種苗センターは平成3年に市が建設し、市と各漁協で組織する運営委員会で管理されている公設民営の施設です。管理組合は歯舞漁協が担っています。
当初は年間500万粒の種苗生産を計画していましたが、技術力等の向上や、2021年に発生した赤潮被害からの資源回復に向けて種苗の増産を進め、現在は安定的にエゾバフンウニを約780万粒、さらに種苗の大きさも当初の計画時点(5㎜)よりも大きなサイズで出荷できるようになっているそうです。

また同施設では「キートセラス」というウニ幼生のエサも自賄いで生産しています。
これは珍しい取り組みで、他地域の種苗センター等では飼料は購入しているそうです。

2014年に発生した爆弾低気圧に伴う高潮ではウニ種苗センターも被害を受けました。施設内に1mを超える浸水があり、取水ポンプやボイラー等が破損。
その後、センターは様々な高潮対策を進めてきました。
しかし、それでも根室半島が年々地盤沈下している影響なのか、近年は大潮時に温根元漁港内の道路が冠水する事態が増えています。歯舞漁協の記録では昨年12月から2月までの約3か月間で計11回もウニ種苗センター前の漁港道路が冠水したとのこと。
職員の話では車も通れない状況になるそうです。
3月の予算委員会で市担当課は「従来よりも高潮の被災リスクは高まっている」と説明します。

市公共施設総合管理計画では「高台移転も含めた施設のあり方を検討する必要がある」としています。
高台移転か、漁港内の高潮対策を強化するのか、いずれにしても大きな予算が必要な課題です。
市と漁協、漁港を管理する道で十分な検討を進めて欲しいと求めました。

今後も地域のウニ資源の維持増大のために重要な施設です。
一方で築35年経過し老朽化や、潮風など過酷な環境から今後も多くの補修費用が見込まれてます。
市担当課は(施設規模のあり方含め)「10年・20年先のウニ漁業の将来展望を見据え、高台移転や建て替えなど今後の方向性について漁協と議論を深めたい」と答えていました。








2026年3月28日土曜日

根室市が「ヒグマ対策を学ぶフィールド講座」を開催

2026年3月28日

根室市はネイチャーセンターでヒグマ対策の専門家を講師に「ヒグマ対策を学ぶフィールド講座」を開催。
参加した市民など約30名がヒグマの被害防止対策の座学を受けたあと、近くの東梅自然学習林で実際に森林散策時の注意点やクマスプレーの使い方など学びました。

根室市HPによると、2025年度の市内のヒグマ目撃情報は75件でした(前年度は127件)。
市やハンターで構成する鳥獣被害対策実施隊による捕獲の成果と思いますが、一方で「面倒だからヒグマ発見しても通報しない」という住民の方もいるようです。

 山菜採りなどで山に入る方が増える春先はヒグマの活動も活発になります。参加した市民らはヒグマの生態や習性、被害防止の方法を学びました。
講師は斜里町を拠点に鳥獣被害対策の事業を手掛ける合同会社ワイルドライフプロの葛西真輔代表です。

なお根室市はこれまでも春クマ駆除のハンター研修など専門業者の支援のもとヒグマ対策を進めてきました。市は新年度からワイルドプロ社と委託契約し、見回りや箱わな設置、エサの交換、またヒグマ講座の回数増など取り組みをさらに充実させていく方針、とのことでした。

講演で葛西氏は令和2年の道内のヒグマ生息数は1万1700頭と30年間で2・2倍に増えており、道の令和16年までに35%減を目指す目標を紹介。
これまでヒグマを保護する政策は上手くいったが、現在は増えすぎた個体を適正に管理(捕獲)する政策に変わりました。
生息域が広がり、本来は憶病なヒグマが人間の食べ物などで学習して民家に侵入するなど行動がエスカレートする場合や、極端に人慣れした個体は捕殺するしかないと指摘します。

一番の安全対策はヒグマとの危険な不意の遭遇を避けるために、自分の存在を知らせること。特に視界の悪い場所では声を出したり、手を叩いて、その後、クマが反応する物音が無いか確認することが大事など対処法を、葛西氏自身も過去にヒグマに襲われたときの経験談を交えて説明していました。

講演のあと参加者は東梅学習林に移動して、手を叩いて知らせる練習やクマスプレーの使い方を体験しました。










2026年3月5日木曜日

2026年 根室市議会 2月定例月議会 一般質問 ⑥/6

2026年3月5日

根室市議会2月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(続き)

6.教育行政について
(1)北斗・柏陵校区の義務教育学校について 
令和11年度に開校予定の柏陵校区義務教育学校が、新年度より建設工事の事業が予算化。
① 新校舎の建設、改築にあたり、主にどういったコンセプトで設計されているのか特徴について伺う。

【教育長 答弁】
新校舎の建設は学校の適正配置計画などに基づき、築60年が経過し老朽化が著しい北斗小学校を柏陵中学校敷地へ統合し、義務教育学校としての開校を進めるもの。その設計は文部科学省が示す「新しい時代の学びを実現する学校施設のあり方」を参考に取り組んでいる。
具体的には普通教室、特別支援教室に隣接して多目的なオープンスペースを設け、個別学習、少人数学習、グループ活動など多様な学びの形に応じて柔軟に使い分けられる空間とする。多目的スペースの中央に一階と二階をつなぐ階段を設け、空間全体の一体感と上下階のつながりを生み出し、インクルーシブ教育につながる義務教育学校ならではの異学年交流促進を図ることを考えている。
また児童生徒が一人で落ち着いて過ごせるパーソナルスペースを整備し、支援を必要としている子や不登校傾向の児童生徒の居場所としても活用できるよう計画し、多様な児童生徒が安心して学校生活を送ることができる環境を確保。
このほか図書室を拡充し、従来よりも広く開放的な空間として子どもたちが本に触れ、親しむ機会を増やすとともに、地域住民との活動交流などにも活用できる共創空間を目指すなど、児童生徒が主体的に学び方を選択でき、学習意欲を引き出すだけではなく、心理的な安全が確保された子どもたちの居場所となる校舎を目指す。

② 4年間で約53億円という総事業費の見込みだが、これほど高額になっている主な要因と財源対策を伺う。その後の北斗小学校の解体にかかる経費を、どの程度と試算されているか。

【教育長 答弁】
本事業は普通教室等の増築や屋内体育館を含む既存校舎の長寿命化などを計画しており、その建設費については、近年の資材費や人件費の高騰に加え、働き方改革関連法の適用から時間外労働の上限時間が設けられ、人手不足も相まって校舎の増築、既存校舎の改修に要する建設工事期間が3年におよぶ計画となることから総事業費53億円を見込んだ。
財源対策は国庫補助金で文部科学省の学校施設環境改善交付金、公立学校施設整備負担金を合わせて9億6千万円程度。残りを過疎債、補助対象外経費を一般財源で補う。
また北斗小学校の移転後の対応は利活用や解体も含め協議中であり、現段階の解体費の詳細の試算等は行っていない。約8,000平方mで市内最大の花咲小学校の旧校舎解体でも約6億五千万円の工事費だったことから、約6,500平方mの北斗小学校も4年後の人件費の高騰を見据えた場合、同程度かそれ以上の経費がかかることも見込まれる。今後、市庁部局と跡利用、解体を含め協議を進めてる。

③ これまで設立された郊外の義務教育学校4校は各地域の特色を活かした教育活動が進められている。今回は市街地ではじめての、また児童・生徒数が多い義務教育学校の開設となる。これまでの各義務教育学校の経験を踏まえ、新しい校舎のもと、どのような教育活動を展開される構想となっているのか、そこに向けての準備状況とあわせて伺う。

【教育長 答弁】
これまでの郡部校における義務教育学校化による中1ギャップの解消や異学年交流の促進などのメリットを最大限に生かし、新しい時代の学びを実現する学校として、地域社会との共創空間やインクルーシブ教育に対応できる環境を備え、子どもたちの心理的な安全が確保された場所で教育活動を展開したい。
義務教育学校開校を令和11年4月とし、これまで教職員や保護者、設計業者などとの約50回に及ぶ協議を行い、先進地視察も含め検討を重ねてきた。
先般、新たに学校・保護者・地域・教育委員会で組織する「北斗小学校・柏陵中学校統合準備委員会」を設置。校名や校章、校歌の検討や9か年の教育課程の編成、学校教育目標を定めるなど、子どもたちにより良い教育環境を提供するため引き続き準備を進める。

【再質問】
3年後の話で、あくまでも今の時点の予測だが、その時には児童生徒数はどのくらいか? また教職員数は今と比べてどんな状況になっているのか。

【教育部長 答弁】
現時点で教育委員会が想定している児童生徒数は令和11年4月時点で1年生から9年生で全校児童生徒330名程度。学級数は普通学級が13学級、特別支援学級が10学級の見通し。
設計上は普通教室11教室、特別支援教室8教室としているが、全国的な少子化の現状や社人研の人口推計とかもペースが速まっている状況も踏まえ、児童生徒数の減少が続いた場合であっても余剰教室が生じることがないように設計をした。
教員数はクラス編成によっても違ったり、特別支援教室の部分もあり増減する可能性もあるが、現状よりは少なくなってくる見込み。

【再質問】
設計上教室が足りなくなるかもしれないという話は、学校のスタート時に「教室ありません」ということにはならないので、その点はしっかりと対応していただきたい。

330名ぐらいの予測だが、これまで多くて歯舞が150名ぐらい。(その後)海星、落石、厚床とこれまでは小規模な目の届きやすい環境で、義務教育学校という新しい学校種をスタートさせ、いろいろな取り組みを行ってきた。義務教育学校の良い点や課題点は繰り返し(質疑)しないが、懸念するのはこれだけ大きな生徒数の学校を初めて作るということ。教職員数も少子化等も関係で今よりは若干減るかもしれないが、やはり大所帯の職員数になる。
これまで無かったような新しい課題等も出てくることが懸念される。現時点では新しい学校に向けてどういう問題点が考えられるか。

【教育長 答弁】
市内で初めて300人を超える義務教育校になることの、現時点で想定される問題点だが、これまでの教育、先生が子供を全部管理しようと思う教育でやると、すごい一杯問題点出てくると思う。異学年の交流が本当にできるのかとか、教室抜け出したらどうするのかとか、いろんな課題が出てくると思う。
中教審で議論されているが、教育に限らずウェルビーイングを目指すことがいろんな場面で言われている。脳科学の研究ではウェルビーイングを感じることができるのは、誰かに設定された課題をクリアしたことじゃなくて、自分で設定した課題を自分のやり方で到達していく。この時にウェルビーイングは、人の中に感情として湧き上がってくる。
そうしたことからインクルーシブ教育で子供たちが自分の時間割を作ったり、自分のペースで進めたりっていう教育を進めていこうとしている。
義務教育学校は通常、学習指導要領で学習する内容、全部国の方で決まっているが、校長の判断で入れ替えたり、途中ここは短くしようとしたり、そういうことができるのが義務教育学校の特徴。そうすると子供たち自身が自分で判断して、自分で決めて、自分のやり方でやることが、よりやりやすくなる。小規模校でないとインクルーシブ教育ができないだろうと、なんとなく先生方も思っている。去年新聞にも載せていただいたが、北斗小学校で240名、私4時間国語やった、一人で。先月は厚床小中学校で29名相手に1年生から9年生までの授業をやってきた。子供の力を借りれば、子供が子供に教えるという場面が出てきて、学びが深まっていく。そういう循環ができれば、むしろ課題というより、より豊かな学びが義務教育学校として、人数が多いところでできるだろうと考えている。

【再質問】
なるほど、と思いながら聞いていた。子供同士が支援するのはすごく大切なこと。
ただ、おそらく導入時点は様々な混乱からスタートするだろうと懸念。しっかりとサポートする教職員体制が初年度や二年目、最初の導入部分には手厚い体制がされることが本当は望ましいと思う。道教委はこうした部分に加配などはあるのか。

【教育長 答弁】
その時々の状況によるが加配といっても様々な加配があり、指導方法の工夫改善や、生徒指導など。義務教育学校としての加配は主幹教員が付くか付かないか、という判断がその時でされる。

【意見のみ】
難しくてよくわからなかった部分もあるが、またあらためて。ここで学ぶ子供さんたちが「ここで良かった」と思っていただけるような、そして先生方もこの学校に来て、あるいは根室に来て教育できて良かったなと思っていただけるような環境を目指していきたいと思う。

(2)根室高校への支援について 
昨日、道内公立高校の入試、学力検査が行われたが、道教委の令和8年度の根室高校の「再出願後の出願状況」は普通科84、商業科20、事務情報科5で合計109名。根室市教育委員会の資料によると旧根室西高等学校と統合した平成29年度の入学者数216名の約半数。
先般おこなわれた「根室市議会議員研修会」で北大・中村准教授の講演により、少子化で高校の存続が危ぶまれる市町村が増える中で、魅力ある学校づくりを地域全体で行っていく必要性について再認識した。
羅臼高校が令和9年度から全国公募を行うと報道されたが、根室管内だけでもすでに別海高校、中標津農業高校が「地域みらい入学」として全国に公募を行っている。また政府の高校無償化の拡大などから私立高校への選択肢も広がっている中、全国各地で生徒の「奪い合い」と言える状況になっている。
これまで私の認識では高校は大学進学のための学力を高める、あるいは就職のための必要な能力を身につけるところというイメージだったが、今は高校生の若い知性と感性が磨かれる豊かな学びの実践に向け、地域の特色を活かした魅力ある高校づくりが各地で進められているのだと想像している。
あらためて先般、教育行政方針で報告された「総合的な探求の時間」等の活動が魅力ある高校づくりにどのように影響するのか。その魅力を中学生、保護者にどのように理解して頂くのか。また教育長の考える魅力ある学校のあり方について伺う。

【教育長 答弁】
現在根室高校は5間口の全てが定員割れ。次年度の入学願書受付時点では辛うじて5間口を維持しているが、このまま入学者数の減少が進むと、将来的な間口減は避けられない状況であり、高校の存続、延いてはまちの存続にも関わる課題であると危機感を強めている。
本市は令和4年度から根室高等学校教育振興会を通じて一人一台のパソコン貸与などの支援に加え、総合的な探究の時間など連携を深めてきた。道教委が昨年実施した「探究コンテスト」で根室高校生の作品が最優秀賞を受賞したこと。生徒たち自身が声を上げ放課後探究部を組織し、公民館女性セミナーでの講演や不登校の中学生が学校に来るきっかけとなるイベント作りなど、自分たちで考え、地域と関わることにより、この町のためになにかをしたいという気持ちが芽生えてきている。
この高校生の変化が、これからの高校のあるべき姿を探る糸口であると捉えており、自らの興味関心、特性等に応じて地域や社会とつながりながら探究し続けることを主体の学びとすることが必要と考え、現在、道教委や高校と意見交流を進めている。今後、地元経済界をはじめ関係団体との協力体制を構築しながら根室高校の更なる魅力化に取り組む。

(3) 社会教育計画にもとづく取り組みについて 
① 令和7年度は新しい社会教育計画の初年度であり、あらためて掲げられた理念の実現むけて、初年度はどのような活動を行ってきたのか、その結果どういった効果、あるいは実施をしての課題があったのか伺う。

【教育長 答弁】
新たな社会教育計画は、「当事者意識を高め、社会を創る力を育む様々な場の提供」
「幸福や豊かさを感じるウェルビーイングの向上を目指す支援活動支援」
様々な世代の市民がつながりを感じ、ふるさとに誇りを持ち、地域づくりの担い手の場を広げるための環境整備」を教育行政の三つの方向性として掲げている。
これらの方向性を踏まえ今年度、大学教授等を招いた社会教育に関するシンポジウムの開催、多世代が本音で語り合う語り場を実践する島根県益田市の事例講演、学校教育現場での教育漫才の実施からコミュニケーション力や表現力を学ぶ研修、また根室高校生が放課後教室で指導員役となる「ネクストティーチャーズ」など、学びの場の造成や活動支援、地域づくりの担い手の場を広げる環境整備に努めてきた。
これらの取り組みを契機に、当事者意識を持って市民から「根室版カタリバ」をやってみたいとの声が上がり、高校生からも高齢者向けの健康体操にやってみたいなど、主体的な動きも広がってきた。

② 教育行政報告に掲げる「多世代交流の場づくりと団体の我がひろがる支援活動」とはどういった事業をイメージされているのか伺う。

【教育長 答弁】
公民館は教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、住民の教養の向上、健康の増進をはじめ生活文化の振興などを目的に地域の課題解決に向けた支援、地域における公共を形成するための拠点として設置。
これまでも様々な団体やサークルの皆様が集い、音楽活動や絵画、書道、工芸活動などの多くの経験や知識を持って幅広く多彩な活動をしているが、現代の地域社会が抱える複合的な課題への解決として、様々な活動や団体を横でつなぎ、解決への道へと進めることは、持続可能な地域づくりにとって必要な視点。
女性の視点の立場からあらゆる課題を取り上げ、自主的に学習する「根室市女性セミナー」を例に挙げると、市内の幼稚園児と折り紙や手遊びなどの交流から、参加した高齢者にとっては、これまでの経験を生かした生きがいづくりや存在価値、意欲の向上が図られたほか、幼稚園児にとっては地域文化や情緒面での学びが図られたとの評価をいただいている。
また高校生によるスマートフォン講習では、高校生の社会参画や世代を超えた交流による人間性の育成はもとより、高齢者のデジタルデバイドといった課題解決にもつながった。
公民館活動は地域の課題解決にもつながる多世代交流の場づくりや団体の輪を広げる支援活動として教育行政方針に位置付けており、引き続き取り組む。



2026年 根室市議会 2月定例月議会 一般質問 ⑤/6

 2026年3月5日

根室市議会2月定例月議会で代表質問を行いました

その質問内容と答弁を要約してお知らせします(続き)

5.北方領土隣接地域の振興対策について
(1)「北方領土隣接地域グランドデザイン」構想について 
北隣協の要望をうけ令和7年度からはじまった内閣府が主催する「北方領土隣接地域における地域一体となった啓発促進策の検討に関する有識者会議」において、この2月に「中間とりまとめ案(たたき台)」が示された。次年度以降はどのようなスケジュールで進められていくのか伺う。
また「中間とりまとめ案(たたき台)」は、隣接地域・各団体等による啓発の取り組みや啓発施設の現状が整理され、今後の対応策の検討の方向性が簡潔に示されている。どれも大切な内容であり、標津町の北方領土館の建て替えが進んだことや、納沙布の北方館の補修に予算がついたことなど一定の成果があったのではないかと思うが、「中間とりまとめ案(たたき台)」の文章そのものは、一般的な助言の範囲に留まっているように見える。
私としてはせっかく国が進めているのであれば、啓発施設は展示も含めて、あまり領土問題をよく知らない全国の人に「これが見たいから、聞きたいから、現地で無ければ出来ない体験をしたいから、深く学びたいから、ぜひ隣接地域、根室管内に行ってみたい」と思い込ませるようなインパクトある存在になってほしいと考える。
それをどう実現するのかというグランドデザイン構想にしていくことが大切と考える。これまでオブザーバーとして参加してきた根室市の見解を伺う。

【市長 答弁】
令和6年6月の北隣協要望を踏まえ、内閣府の令和7年度予算で新たに「北方領土隣接地域における地域一体となった啓発促進策についての調査研究経費」が盛り込まれ、これまで5回にわたり有識者会議が開催された。
先月の第5回有識者会議で示された中間取りまとめ案では、隣接地域における啓発活動の現状と課題、施設自体の老朽化への対応、展示等のあり方など、対応策の検討の方向性が整理をされたほか、全国の啓発施設の先進事例調査報告や隣接地域の啓発施設における来館者の特性、意識、行動傾向を把握するための実態把握調査報告、実態把握結果報告なども取りまとめられたことから、今後の効果的な啓発施設のあり方等の検討に資するものを考える。
令和8年度のスケジュールは現時点で具体的に示されていないが、今回の中間報告での整理をさらに深掘りし、効果的な集客促進策等が引き続き議論されるほか、市内の各啓発施設の実務担当者などで構成するワーキングチームなどを立ち上げ、施設間の連携強化や将来の方向性などの検討も予定されている。



2026年 根室市議会 2月定例月議会 一般質問 ④/6

 2026年3月5日

根室市議会2月定例月議会で代表質問を行いました

その質問内容と答弁を要約してお知らせします(続き)

4.水道・下水道施設の耐震化について  
① 昨年1月に国の方針にもとづき、「上下水道耐震化計画」が策定された。ただこの時点では現状の判明している範囲の内容が記載された計画であり、特に下水道施設においては、終末処理場、ポンプ場の施設や管渠を含めて、施設全体の耐震化と老朽化対策について何を優先して、今後どのように対応していくべきか、まず調査・検討をしていきたい、という趣旨のご説明をされていた。
令和7年度に下水道施設整備方針等策定業務委託、令和7年度・令和8年度の下水道事業会計予算では「管路施設調査委託3,000万円」が盛り込まれているが、現状どのような検討状況にあるのか、今後の見通しを含め伺う。

【市長 答弁】
本市の下水道施設の耐震化は管路や施設の実態を把握した上で、将来の人口減少に対応した施設規模の適正化や更新方向の検討を行い、それらを踏まえた整備方針を決定する必要がある。このため現在、終末処理場等の整備方針の策定や管路調査を実施しているところ。
これらの結果をもとに下水道中期ビジョン及び経営戦略との整合性を図りつつ、次期上下水道耐震化計画において下水道施設の整備計画を加える。

② 現在の「上下水道耐震化計画」は下水道処理区域内の避難所等が重要施設として設定されているが、郊外にある指定避難所に接続する管路や、水道施設の耐震化はどのような現状にあるのか、今後の予定なども含めて伺う。

【市長 答弁】
上下水道耐震化計画の重要施設は根室市地域防災計画で指定をされた防災拠点の市役所等の官公庁施設や市立病院、下水道処理区域内の指定避難所の13施設を最優先施設として選定し、耐震化事業を推進しているところ。
上下水道耐震化計画に位置づけのない避難所等も重要な施設であり、落石や地区においては老朽管更新事業等の実施により主要な施設や管路の耐震化を行っている。根室半島地区など市街地、市街地区域外の管路についても引き続き耐震化を進める。

③ 市が今後耐震化を進めるにあたり、国の財政的な支援制度はどの程度まで自治体のニーズを満たしていると評価されているか。令和8年度の政府の地方財政対策でも「上下水道の老朽化対策の推進」が出されているが、これらは特に大きな管路や施設を対象としているように見えるが、根室市でも活用できる内容か。

【市長 答弁】
国は激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策として社会資本整備総合交付金の予算措置を進めながら、基幹施設や重要管路の耐震化など、重点的・集中的に取り組むべき対策の確実な実施を推進。令和8年度では新たな下水道管路の全国特別重点調査への対応や水道管路耐震化事業の重点対策分の創設、DX技術を活用した管路施設に関わる点検調査などが拡充され一定の評価を得ている。
しかし本市では重点調査で危険性のある管路が発見されなかったことや、国の令和7年度補正予算の事業の前倒しなどにより、重点対策分の交付金等の活用が見込めない状況にある。
市としては引き続き十分な予算の確保や補助対象の拡大、補助率の引き上げなど、日本水道協会等と連携し国等に対し強く要請していく。