2017年6月8日-11日
択捉島のビザなし訪問に参加して(つづき)
港からバスや乗用車に乗って、舗装された道路を通って、「文化・スポーツ会館」に到着
道路の街灯には並べるように、いくつものロシア国旗が掲げられています
街はずれですが、港と遠くに散布山を望む景勝地に、文化スポーツ会館があります
資料によると、この「文化・スポーツ会館」は2015年12月オープン。体育館、プール、スポーツジム、映画鑑賞ホール、資料館、図書館、行政機能などが集約されているそうです
本来はこの施設に併設された郷土博物館も視察見学の予定でしたが、嵐で1日日程となったために省略されました(残念)
映画鑑賞ホールで、表敬訪問というか、歓迎セレモニーが行われました
挨拶をおこなったベラウーソア地区長は
「クリルと日本はもっとも近い隣人同士。お互いを良く知ることが出来てきている。まだ両国の間には平和条約はないが、協力を深め前進したい」とのべました
また共同経済活動について
「択捉島は観光資源として多くのポテンシャルをもっている。素晴らしい自然、多くの名所、温泉…。観光の発展はサハリンの重要な計画となっている。昨日はクルーズ船の訪問がありアメリカやイギリスなど50名の海外からの観光客が訪れた。その中には7名の日本人が含まれている」と述べました
日本人がビザ等を取得して北方四島に訪問すること(つまりロシアの出入国手続きに従うこと)について、日本の外務省は自粛を呼びかけています
しかし(これは私の想像ですが)この他にも多くの日本人がビザなどを取得して北方四島に行っているのだろうな、と思わずにはいられませんでした
引き続いて、文化スポーツ会館で、住民交流が行われました
ダンスサークルのメンバーによるダンス講習会を行い、
再びホールで地元住民の子どもがかわいらしい踊りと歌を披露
日本側も社交ダンスを披露しました
引き続いて、
択捉島の住民の方々とグループワーク形式の意見交換会が行われました
私たちのグループには博物館の館長さんと病院に勤務する女性とその娘さん(学生)が参加しました
博物館館長さんは「日本の博物館は分かり易く、すばらしい。国の文化や自然を知る大切な施設であり、日本の技術や知識を学びたい」とのべました
また択捉島の生活で困難を感じることがあるか、という質問に対して、
「大陸から遠いため飛行機の移動は天候の影響をうけやすい。しかし道路・港湾・文化会館や食糧事情なども以前より良くなってきた。また以前は電化製品など島で買うことが難しかったものについても、今はインターネットを利用して世界中から手に入るようになった。住宅建設も進み住環境も改善されてきている」と答えました。
同じグループに参加した、元色丹島民の小田島梶子氏は、
「私は色丹島に13歳まで住んでいた。択捉の素晴らしい景色を見て、子どものころを思い出して胸がいっぱいになった。ふるさとは本当に良いとおもう。私にとっても、あなたにとってもここは大切なふるさと。一緒に手をつないで、お互い話し合ってやっていくことが大切だ」とお話されていました
対話の時間は30分でしたが、通訳を介すためさらに時間が短く感じました
もっといろいろなことをお話できたらと思いました
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