2022年10月25日
根室市議会10月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(つづき)
5.教育・文化について
(1)老朽化する学校施設の整備について
① 市内の小・中学校施設の現状に対する市長の認識について
先般、市議会文教厚生常任委員会で市内のいくつかの小学校等を視察した。各学校も老朽化する中、雨漏り、電気設備の不備、壁の亀裂、教室や廊下の床の痛み、トイレの洋式化がされていない等、大きな修繕が必要な学校施設がいくつも確認できた。
市内の学校施設の現状について市長としてどのように認識しているか。
【市長 答弁】 市内において昭和40年代以前に建設された学校施設が現在も使用されており、これまで耐震化や改修に伴う工事などにより長寿命化に努めてきた。
しかし現状においては老朽化がさらに拡大している施設が存在し、これらの施設の中には学校生活などへ影響を及ぼしている状況が状況がある。
私は市長就任以来、教育委員会と連携しながら、これまでの修繕予算に加え、学校施設の維持補修に特化した「1,000万円」の予算を計上し、学校施設の機能維持や安全性の確保に努めてきた。
教育環境の悪化は直接、子ども達に影響を与えるものであり、早期の改修が必要と認められる場合には最大限、迅速に対応しなければならない。
② 学校教育施設の整備・修繕等に関する市長の考えについて
教育予算について令和2年度から学校修繕費の上乗せなどの対応がされたことにより、以前に比べて学校修繕の前進が図られた。しかし残念ながら先般の視察した中では、現状の水準でもまだ厳しいというのが実情ではないかと捉えている。あらためて石垣市政の2期目4年を通じて学校施設の整備に対して十分な予算の拡充を図っていくことについて見解を伺う。
また今回の市長選の公約では、北斗小学校などの課題にも触れられていた。根室市公共施設総合管理計画では第2期(令和7~16年度)に新築・改築とされている。しかし視察した北斗小学校では、先ほど述べた雨漏りなど校舎の全体的な痛みのみならず、雨が降った後に急にブレーカーが落ちる場合もあるなど、子ども達が学ぶ場として大きな影響が生じており、今のスケジュールでは遅すぎると危惧している。この問題への見解もあわせて伺う。
【市長 答弁】 所信表明で教育予算の確保を掲げ、子ども達の教育環境のさらなる充実を図っていく考えを示したところ。現在は教育委員会が最優先事項としている落石中学校の耐震化のための移転新築に向けた実施設計の策定を後押ししている。
一方、施設の老朽化等によって子ども達の学校生活に影響を及ぼしている状況の改善については迅速な対応が必要。
この度、文教厚生常任委員会が市内小学校の視察を行い、その状況についても報告を受けたことから、私自身、雨の日の北斗小学校を訪問し、雨漏りの状況などを確認してきた。
北斗小学校については、現在教育委員会において将来の姿を見据えた協議を進めていると報告を受けているが、このような現状を放置しておくことは出来ないと改めて認識をしたところであり、早急に対応策等についての検討を進める。
(1)災害時の避難行動要支援者の対策について
北海道の深刻な被害想定が示される中、市として「(仮称)津波防災地域づくり推進計画」の策定に向けて取り組みが進められている。一方で避難行動要支援者への個別計画の策定は十分に進んでいない現状にある。
また福祉避難所は、各介護施設が指定を受けているほか、福祉交流館では備品の整備と倉庫の設置、またそれら活用した避難所設営訓練などもされてきた。しかし実際に要支援者が安全に避難所生活を送るために、どのようにそれらの施設を活用することができるのか。また市内の各介護施設などに指定されている福祉避難所の役割がどのように整理されているのか。
さらに、これまでも答弁では避難支援のための個別計画は「順次進めて行く」とされてきたが、なかなか進まない状況であり、福祉事業者を含め現状の課題を整理し明らかにするため、この災害対応の問題を正面に据えて、全体的な協議を図る必要がある。
【市長 答弁】 福祉避難所は主として車いすを利用している方やひとりで移動することが出来ない高齢者など一般の避難所生活が困難な方のために被災の状況や避難生活中の健康状態の変化などに留意し、必要に応じて開設を行い、活用を図るものと位置付けている。
特別養護老人ホーム等の介護施設は施設の定員枠の範囲内において避難者を受け入れていただくとしており、災害の状況によって長期の避難が必要な場合にはご家族や支援者などが介助者として強力を頂くことも必要と考えている。
要配慮者の避難支援にあたって、よりきめ細やかな対応が図られるよう民生委員、町内会、自主防災組織等との連携をいっそう強化し、居宅介護支援事業所や障害者相談支援事業所など、地域に根差した幅広い団体にも協力を呼びかけながら、個別計画の策定を順次進め、地域ぐるみでの避難支援体制の構築に取り組む。
7.領土問題について
(1)隣接地域振興対策について
現在、北海道では2023年度(令和5年度)からの「第9期 北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する計画」について策定作業を進めている。それにむけた「今後の方向性」の一つとして北海道は、「高い施策効果が見込まれる取り組みに対して、(北方基金等の)助成の優先配分を検討する」としている。これについて道庁の担当課は「基金は限りのある財源であり、優先的に(事業を選択して)充てざるを得ない」と話していた。
しかしこれまでも振興計画に基づく一市四町の事業の一部にしか北方基金等の財源は充当されておらず、第9期計画では、第8期計画までのあり方からどういった点で前進させようとしているのか見えない。地域振興に資する事業の実施にあたり現状では十分な財源配分となっておらず、その抜本的な拡充を求めることについて市の見解を伺う。
あわせて所信表明では「北特法」の改正について触れられていまたが、例えば従来から北隣協等が国に要望していた「一括交付金の制度化」等については北特法の改正により対応できるものなのか、疑問がある。隣接地域の抜本的な振興対策の確立のために市としての基本的な考え方について伺う。
【市長 答弁】 平成31年の改正北特法の施行で、北方基金の原資が活用可能となり、地域振興に資する事業の財源は増額となったが、隣接地域が求める十分な財源対策に至っていない状況。
北特法に基づく隣接地域の振興と住民生活の安定を図るための内政措置の充実・強化、さらには新たな交付金などによる重点的な振興対策の推進が必要。
新たな交付金の制度化については、改正北特法の附則(※)において規定されていることから、隣接地域の安定的な財源措置が図られる交付金制度の創設に向け、北海道や4町とも連携しながら引き続き、協議・検討していく。
※政府は、この法律による改正後の北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律の施行の状況を勘案し、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定を図るための交付金に関する制度整備その他必要な財政上の措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
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