2022年10月28日金曜日

2022年 根室市議会 10月定例月議会 補正予算

2022年10月28日

根室市議会10月定例月議会では補正予算審査特別委員会が行われ、そのうち一般会計では、ふるさと応援寄付金に対する返礼品贈呈経費や北海道赤潮対策緊急支援事業にもとづく市町村負担金など、49億5860万2000円、そして国の住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付など3億1,415万円の補正予算を全会一致で可決しました。
今回の補正予算の主な内容をご紹介します

【一般会計】
ふるさと納税推進事業経費 12億5,000万円
主に返礼品の贈呈経費の増額分です。全国からお寄せ頂いたふるさと応援寄付金ですが、2022年度は当初予算額に加え、6月定例月議会の補正予算と今回の10月補正分を合わせて50億円が基金に積み立てられています。
また逆に基金からの事業費として活用した分は2022年度に63億1,990万3,000円で、現時点の年度末残高見込みは119億4,972万3,178円になっています。
今年度の寄付金の受け入れ状況は受け入れ件数が約13万9,000件、受け入れ金額約25億100万円と現時点では近年と同水準で推移しているそうです(10/12時点)。
なお根室市では『地方創世の推進等に関する基金管理方針』【2021年3月改定】で2021年度(令和3年度)~2024年度(令和6年度)までの4年間で500億円、年間125億円づつ積み立てる目標額を定めています。現時点で4年間の積立目標額500億円に対して約3割の到達状況、また将来に備えて2024年度末(令和6年度末)の基金残高の目標200億円に対して約6割となっており、市担当課によると概ね方針通りに推移している評価とのことです。

各種基金の積み立て 35億8,037万8,000円
前年度の繰越金の各種基金への積み立て:財政調整基金 5億6,000万円/減債基金 2億円/備荒資金組合の超過納付金 1億円/廃棄物処理施設建設基金 2億円 ほか
上記のふるさと応援指定寄付金等の13基金への積立 25億円
2021年度一般会計の決算では実質収支額が約11億1,392万円になっており、その1/2を財政調整基金に積み立てています。2021年度末で15億8240万円に対して、令和4年度予算ベースで19億1800万円ほど見込まれます。
※地方財政法(剰余金):第七条 地方公共団体は、各会計年度において歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合においては、当該剰余金のうち二分の一を下らない金額は、これを剰余金を生じた翌翌年度までに、積み立て、又は償還期限を繰り上げて行なう地方債の償還の財源に充てなければならない。
減災金は令和3年度末で7億1,100万円。令和4年度予算ベースで9億1,100万円。
備考資金組合の超過納付金は根室市は平成14年度のピーク時14億円を積立ていたが、その後の財政状況の悪化により取り崩し、平成21年度以降は2億円後半の水準で推移していた。令和3年度末で3億円で令和4年度予算ベースで4億200万円の見込み。
※北海道市町村備考資金組合:組合市町村が、隣保相扶の精神に則り、災害による減収を補填し、又は災害応急復旧事業その他災害に伴う費用に充てるための積立金に関する事務を共同で処理することを通じて、相互の福利増進と財政運営の健全化を図ることを目的としています。普通納付金:災害が発生した時に応急復旧費用や減収補填、その他災害に伴う費用に充てるために積立。根室市は2021年度末の現在高1億2800万円の2倍以内を活用することができる。超過納付金:普通納付金を補うための災害備蓄として納付し、災害に強いまちづくりにも活用することが出来る。
根室市はこの3つの基金の合計額は令和3年度末で25億9,300万円。令和4年度予算ベースで32億3,100万円が見込まれます。
また廃棄物処理施設建設基金は今回の2億円積み立てで計3億円になります。

感染症対策事業経費 493万3,000円
職員用として市庁舎に配備する感染対策資機材の購入経費。抗原検査キット2,000個、グローブなど

感染症拡大防止対策事業経費 3,916万円
濃厚接触者や感染の疑いのある市民に配布する抗原定性検査キット4万個を追加購入する経費(月平均配布数約6000個×7か月分)。今年度は4月から8月までに約3万キット配布。

国営土地建設改良施設維持管理事業経費
※債務負担行為として次年度(2023年度)に1,703万1,000円を支出予定
太陽光発電自動出力制御装置設置に対する工事経費。国営環境型かんぱい排水事業によって肥培施設の整備が進められているが、その肥培施設の維持管理費の負担軽減のために、太陽光発電施設を設置してきた。北電から電力需給のバランスが崩れた際に出力を制御する装置を設置するよう求められたものです。肥培施設は現時点で25か所設置予定で、うち太陽光発電施設は5か所に設置されています
ただ現在は半導体等の資材調達が困難なため、今年度に発注し、実際の工事を次年度に実施するために債務負担行為としています

春国岱原生野鳥公園管理運営経費 180万円
ネイチャーセンター館内照明のLED化工事。フライウェイ・サイト保全活動支援事業の助成決定によるもの

水産業振興経費 3,202万2,000円
昨年9月に発生した赤潮被害に対して国が前年度補正予算で15億円で計上した「北海道赤潮対策緊急支援事業」について、各地元の漁業者による活動組織の取り組みに対して、北海道水産多面的機能発揮対策協議会を通じて実施される事業(環境・生態系保全緊急対策事業)の市町村負担分
漁業者による活動組織は根室市では7組織があり、赤潮によりへい死したウニ殻の除去・処分やウニ種苗放流が5月から実施されて、ウニ殻の除去などはすでに完了しているそうです。また調査資材(ウニ種苗)の放流による漁場環境把握は12月まで実施する予定となっており、その後来年3月まで種苗の生存調査が行われます
また赤潮対策の今後については、被害をうけた資源回復までには複数年かかるため、8/4に道と関係自治体や漁業者は国に対して、赤潮発生前の漁業生産に回復されるよう継続的な支援を要望しています。
※政府の令和4年度補正予算案(第2号)で北海道赤潮対策緊急支援事業として15億円が計上されています

商工業振興経費 121万円
見取町商店街振興組合の街路灯LED化に係る経費

市営住宅整備事業経費 430万円
社会資本整備総合交付金の追加配分により、2023年度(令和5年度)に解体を予定していた6棟24戸のうち、今年度予算で光洋団地47棟(1棟4戸)の解体工事を前出しして実施。

根室港港湾整備事業経費 1,100万円
※また債務負担行為として次年度(2023年度)に工事費として3億2,200万円を支出予定
2022年度の当初予算で実施設計が計上されていた根室港区北地区背後地船置場整備工事ですが、根室漁協組合が運営している船揚げ場の施設ですが、現在の「軌道走行による固定稼働型船台方式」の施設からクルマによる移動の方式(牽引走行による自在稼働型船台方式)に変えるため、レールの撤去や背後地をコンクリートやアスファルト舗装の平坦な用地に整備する工事。これまでの施設だと海中部分のレール等の設備が流氷などで破損が多くあったそうです。また現在の方式だと多くの人員配置や作業時間を要し、引き揚げや移動の安全のために機械操作にも熟練の技術を必要で、作業員の人材確保の点で将来的な課題を抱えていました。こうしたことから、
斜路部分は国の直轄事業の範囲ですが、別な直轄事業とあわせて予算配分(1億円)が認められたため、市の管理である背後地についてもあわせて今年度に工事を着手
背後地の敷地面積は約7,270㎡を各10,780㎡に1.5倍ほどに拡充し、これにともない漁船の収納隻数も現在の125隻程度から135隻に拡大。また路盤の耐重性が大幅に強化され、これまでよりも大型の船も利用可能になる。


教育振興研究経費 322万6,000円
花咲港小学校と光洋中学校に特別支援教育支援員2名を年度途中に追加で配置。
花咲港小学校では教員数が昨年度から減少し、教育的支援が必要な児童への対応が困難となり、学校からの要望で4月から配置されている。児童数の減少にともない養護教諭と事務職の減のため学校の先生方の負担が増えているそうです。
また光洋中学校は啓雲中学校との統合により環境変化などから生徒指導案件が増加していたそうです。そのため6月から人員体制の強化が図られました。

歴史と自然の資料館管理運営経費 1,056万7,000円
資料館の壁や床などの老朽化が進んでいるが今回、国のアイヌ施策推進交付金が追加になったため、次年度に予定していた資料館の整備計画を前出しして実施
うち北方資料展示レイアウト(656万7,000円)として大型展示ケースによりアイヌ衣服等の民具の展示やチャシ跡の映像展示を進めるため液晶ディスプレイの設置、
また展示室の補修工事(399万6,000円)として現在は老朽化のため閉鎖しているスペースの床・壁・サッシなど改修を実施
国に提案されている根室市のアイヌ政策推進交付金事業計画(2020年度~2024年度)として資料館の改修や資料の展示にかかわる部分、チャシ跡群の活用事業などが盛り込まれており、資料館の改修では2023年度に予定していた事業を前倒ししたことで、今回で完了となります。チャシ跡群の映像制作や北構氏の発掘資料の保存処理など実施が計画されています。
その他、北構氏の資料はオホーツク文化を中心として膨大な量があり、今後そうした資料の保存方法や保管場所などについては、今後も検討課題となるものと思います

予備費 2,000万円
新型コロナウイルス感染症関連対策に備えた予備費

【水道事業会計】、
桂木浄水場運転管理等業務委託
令和4年度~令和9年度の委託、入札にむけた債務負担行為。6年間の限度額6億8,205万5,000円。現在の契約から年間あたり約1,100万円の増額になるが、主に労務単価が12%ほど上昇しているが、作業内容の一部見直しもあり全体としては+6.9%増。
根室市の水道施設は、桂木浄水場と市内3か所の水源地のポンプ場、納沙布や温根元の配水池ポンプ場、農業用水施設の第1ポンプ場、配水池等について包括的な管理委託を行っています。これまで市の技術系職員は退職や高齢化、技術の継承などの人材確保の困難さのため、民間企業のノウハウを活用した包括的な委託管理を平成30年度から実施してきました。

【下水道事業会計】
下水終末処理場他運転等業務委託
下水終末処理場、汚水ポンプ場、雨水ポンプ場等について、令和4年度~令和9年度の委託、入札にむけた債務負担行為。6年間の限度額13億312万5,000円。現在の契約から年間あたり約4,700万円の増額になるが、同じく主に労務単価の増によるもの。

【一般会計】(の後から追加された分)
原油価格・物価高騰緊急対策事業経費 2,032万7,000円
灯油購入費の助成経費(福祉灯油)。市民税非課税世帯のうち75歳以上のいる高齢者世帯、障害者世帯、ひとり親世帯、生活保護世帯に対して1万円分の灯油券を支給する(生活保護世帯は5,000円)。
あわせて市内で社会福祉施設等(入所・入居の施設)を運営する法人に対して、入所者等ひとりあたり5,000円を支給する。
10月時点の灯油価格は123円/リットルとなっています。

価格高騰緊急支援給付金給付費事業経費 2億347万1,000円
国の総合経済対策に伴う住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付支給経費
※詳細は下記の根室市のホームページへ

水道会計支出金、農業用水会計繰出金 あわせて8,730万2,000円
物価高騰等による経済的負担を軽減するため、水道料金(と農業用水)の基本料を減免する。
現在、10月~12月まで家事用の水道料金基本料金を免除していたが、これを2023年3月検針分まで延長する。また官公庁を除くその他の用途区分も含めて全ての水道料金の基本料金を減免する。

2022年 根室市議会 10月定例月議会 各常任委員会の議案審査

2022年10月27日

根室市議会10月定例月議会の総務経済常任委員会、文教厚生常任委員会が開催され、以下の議案がそれぞれ可決されました

根室市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について
「地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を改正する法律」および「人事院規則(職員の育児休業等)の一部を改正する人事院規則」が10月1日から施行され、市の関係する条例が改正されました

※人事院の資料(常勤職員)(非常勤職員

ただ・・・とてつもなく複雑な制度の内容です
市職員のみなさんに十分にご理解いただいた上で、ぜひ有効に活用して下さるよう望みます

根室市議会議員及び根室市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について
選挙カーの借り入れ金額やガソリン代、ポスターやビラの作成に対する公費負担を、全国平均に合わせて引き上げています

根室市手数料条例の一部改正について
住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律」が施行されたことにより、市の手数料条例の関係する内容を新たに創設しています
一般社団法人 住宅性能評価・表示協会のホームページ

重度心身障碍者及びひとり親家庭等医療費の助成に関する条例の一部改正について
10月1日から後期高齢者の医療費窓口負担が一定所得以上の方が2割負担に引き上げられましたが、重度心身障碍者医療助成制度の対象者は1割負担が継続されます
根室市では23名の方が該当します。その部分は北海道と市町村が負担します

農業生産資材高騰対策を求める請願
道東あさひ農業協同組合より西田議員を紹介議員として、上記請願が提出されました
審議を付託された総務経済常任委員会では紹介議員に対して、「具体的にどのような対策を求められているのか分からない」「請願の体を成していない」等のかなり厳しい意見や質疑が繰り返されていましたが、最終的には賛成多数で願意妥当として可決されています




2022年10月25日火曜日

2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問 ⑥/6

2022年10月25日
根室市議会10月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(おわり)

8.平和に関する諸問題について
(1)非核平和都市宣言を活かした取り組みの推進について 
① 根室市における基本的な考え方と計画的な取り組みの推進について
根室市では平成23年に「非核平和都市宣言」を行い、これまで原爆パネル展や60周年等の根室空襲展、また市民団体と協働し平和祈念の碑の建立などの事業が行われてきましたが、これらの取り組みは基本的に単発的な事業として行われています。
私たちは根室空襲で甚大な被害を被った地域として、また領土問題を抱える地域としても、あの悲惨な戦争を実際に体験した方々が少なくなっていく中で、平和な社会を未来に後世に引き継ぐため、非核平和都市宣言に基づく施策展開について、市としての基本的な考え方をもち、年間を通じて計画的に推進していく必要があると考えます。見解を伺います。

【市長 答弁】 根室市は、市民が安心して暮らせるまちづくりの基本は平和にあるとの考えから、平成23年に非核平和都市宣言を行い、平和市長会議に加盟した。平成27年には根室市平和祈念の碑」を鳴海公園敷地内に建立した。
平成29年に高校生平和学習として歴史教育や根室空襲の講義を始めたほか、市政ウォッチングで「平和を考える戦跡めぐり」を開催するなど平和に関する啓発活動に取り組んできた。
今後まずはコロナ禍の影響により停滞しているこれらの啓発事業の活性化を目指し、ウクライナ問題や北朝鮮による弾道ミサイル等により平和や非核の言葉が注目されている現状を、あらためて平和への思いを市民とともに強く願う一つの機会と捉え、効果的な取り組みについて検討したい。

② 戦争遺産に対する市行政の基本的な考え方について 
根室市では、戦時中に旧日本軍が構築したトーチカや塹壕跡、飛行場跡や掩体壕などいわゆる「戦争遺産」と呼ぶべき史跡が残されている。旧海軍の施設が市教育委員会の施設として活用されている他、これまで開発行為を逃れて現存している史跡もあるが、その他まだ十分な調査がなされていない遺構等も残されていると伺っている。
しかしその多くは80年近い歳月の中で自然劣化が進み、あるいは再生可能エネルギー関連施設の開発行為等により、いずれ無くなってしまうものと思う。これまでも神忠志元議員が繰り返し議会で議論してきたが、この戦争遺産に対して調査・研究を進め、あるいは可能であれば何らかの形で保全する方策が無いのか検討すること。そして戦争遺産が伝える当時の「記憶」をどのような形で市民の学びに活用し、後世に引き継いでいくのか、ということ。これらに対して市として基本的な考え方をしっかりと定めることを求める。

【市長 答弁】 根室市は昭和20年7月、2日間にわたる大空襲により多くの命が奪われ、市街地の8割を焼失する大きな被害を受けたところだが、先人の尊い犠牲とたゆまぬ努力により復興を遂げ、今日があることを私たちは決して忘れてはならない。
戦後80年近くの歳月が流れ、戦争や空襲の記憶が薄れていく中で、残された戦争遺産は劣化が進んでいるが、昨年、新たに昆布盛地区でトーチカが確認された。戦争の時事を後世に伝えていく上で、これらの史跡の保存は重要であると再認識した。他市の事例等を調査研究し、教育委員会とも連携しながら方向性について検討を進めたい。

(2)「土地利用規制法」について 
いわゆる「土地利用規制法」が今年9月に全面施行された。日本共産党としてはこれまで国民を監視し、財産権など権利を制約する恐れのあるこの法律に対して廃止を求めてきた。
内閣府は10月11日に同法に基づく注視区域、特別注視区域の指定(案)の第1弾を公表し、根室市内では根室分屯基地周辺、牧之内訓練場周辺および歯舞沖の島が区域案とされた。
重要施設の周囲おおむね1000メートルの区域などが指定されるため、この案によると光洋町・昭和町をはじめ多くの住宅地が該当。指定案に対して自治体側の意見も求められているが、あらためてこのように注視区域等に指定されることで、地域の住民に対してどのような影響が生じると考えられるのか。
あわせて自治体として政府に対して、住民へ直接説明を行うよう求めるべきと考える。

【市長 答弁】 「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」は国民生活の基盤並びに領海等の保全及び安全保障に寄与するため、自衛隊や海上保安庁等の重要施設や国境離島等の機能を阻害することを防止するためのもの。これまで欠けていた安全保障上の脅威への対応として必要なものとして認識している。
市民は法に基づく注視区域の指定に伴い、施設機能を阻害する行為に是正勧告や命令がされるほか、特別注視区域に指定された場合は200㎡以上の土地・建物の売買等の際に、国への事前届け出が必要となるが、日常生活や通常の社会・経済活動に支障をきたすものではないと考えている。
区域指定は今後、国と関係行政機関の長との協議や国の土地等利用状況審議会における審議を経て告示される。
なお、住民や所有者に対する説明は、国が窓口(コールセンター)を開設し、直接対応することとされている。

【再質問】 答弁された「日常生活や通常の社会・経済活動に支障をきたすものではない」の根拠について、国が住民に対して、わかりやすく明確な説明をするべき。地元自治体として国に説明責任を果たさせることが重要。国の相談窓口(コールセンター)を開設する話は初めて聞いたが、自治体として市民周知を図っていく必要がある。国防は国の専権事項だが、正確な情報を得ながら、国民が情報を基に自らの考えで判断をして、個々人が対応していくことが重要。国の基本方針では「最終的な注視区域の指定は」「あらかじめ、関係行政機関の長に協議する」としている。市として今後どのような対応をしていくのか。

【総務部長 答弁】 国が策定した基本方針では区域指定や届け出制度の周知は一義的には内閣府が行うものとされている。国が相談窓口(コールセンター)を開設して直接説明をする。届け出制度の該当者は特別注視区域に土地や建物を所有している方であり、市内の在留者に限らない。あるいは個人情報保護の兼ね合いもあり、国ではコールセンターを設置して直接、個別相談に対応していく。
関係する地方公共団体から地理的な情報や開発計画などの情報について意見徴収する。関係行政機関との協議は、自衛隊や海上保安部などを所管する省庁との行うもの。
区域指定については国から告示される予定が、その決定を待って市は広報誌の掲載やリーフレットの配布などの市民周知を図っていきたい。

【意見として】 まずは「今何がおこなわれようとしているのか」「どういったことが変わっていこうとしているのか」。影響があるのか無いのかを含め、地元情報として分析をしながら、必要な場合には国に対してモノ申していくことも求められる。

2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問 ⑤/6

2022年10月25日
根室市議会10月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(つづき)

5.教育・文化について
(1)老朽化する学校施設の整備について 
① 市内の小・中学校施設の現状に対する市長の認識について
先般、市議会文教厚生常任委員会で市内のいくつかの小学校等を視察した。各学校も老朽化する中、雨漏り、電気設備の不備、壁の亀裂、教室や廊下の床の痛み、トイレの洋式化がされていない等、大きな修繕が必要な学校施設がいくつも確認できた。
市内の学校施設の現状について市長としてどのように認識しているか。

【市長 答弁】 市内において昭和40年代以前に建設された学校施設が現在も使用されており、これまで耐震化や改修に伴う工事などにより長寿命化に努めてきた。
しかし現状においては老朽化がさらに拡大している施設が存在し、これらの施設の中には学校生活などへ影響を及ぼしている状況が状況がある。
私は市長就任以来、教育委員会と連携しながら、これまでの修繕予算に加え、学校施設の維持補修に特化した「1,000万円」の予算を計上し、学校施設の機能維持や安全性の確保に努めてきた。
教育環境の悪化は直接、子ども達に影響を与えるものであり、早期の改修が必要と認められる場合には最大限、迅速に対応しなければならない。

② 学校教育施設の整備・修繕等に関する市長の考えについて
教育予算について令和2年度から学校修繕費の上乗せなどの対応がされたことにより、以前に比べて学校修繕の前進が図られた。しかし残念ながら先般の視察した中では、現状の水準でもまだ厳しいというのが実情ではないかと捉えている。あらためて石垣市政の2期目4年を通じて学校施設の整備に対して十分な予算の拡充を図っていくことについて見解を伺う。
また今回の市長選の公約では、北斗小学校などの課題にも触れられていた。根室市公共施設総合管理計画では第2期(令和7~16年度)に新築・改築とされている。しかし視察した北斗小学校では、先ほど述べた雨漏りなど校舎の全体的な痛みのみならず、雨が降った後に急にブレーカーが落ちる場合もあるなど、子ども達が学ぶ場として大きな影響が生じており、今のスケジュールでは遅すぎると危惧している。この問題への見解もあわせて伺う。

【市長 答弁】 所信表明で教育予算の確保を掲げ、子ども達の教育環境のさらなる充実を図っていく考えを示したところ。現在は教育委員会が最優先事項としている落石中学校の耐震化のための移転新築に向けた実施設計の策定を後押ししている。
一方、施設の老朽化等によって子ども達の学校生活に影響を及ぼしている状況の改善については迅速な対応が必要。
この度、文教厚生常任委員会が市内小学校の視察を行い、その状況についても報告を受けたことから、私自身、雨の日の北斗小学校を訪問し、雨漏りの状況などを確認してきた。
北斗小学校については、現在教育委員会において将来の姿を見据えた協議を進めていると報告を受けているが、このような現状を放置しておくことは出来ないと改めて認識をしたところであり、早急に対応策等についての検討を進める。


6.防災・減災対策について
(1)災害時の避難行動要支援者の対策について 
北海道の深刻な被害想定が示される中、市として「(仮称)津波防災地域づくり推進計画」の策定に向けて取り組みが進められている。一方で避難行動要支援者への個別計画の策定は十分に進んでいない現状にある。
また福祉避難所は、各介護施設が指定を受けているほか、福祉交流館では備品の整備と倉庫の設置、またそれら活用した避難所設営訓練などもされてきた。しかし実際に要支援者が安全に避難所生活を送るために、どのようにそれらの施設を活用することができるのか。また市内の各介護施設などに指定されている福祉避難所の役割がどのように整理されているのか。
さらに、これまでも答弁では避難支援のための個別計画は「順次進めて行く」とされてきたが、なかなか進まない状況であり、福祉事業者を含め現状の課題を整理し明らかにするため、この災害対応の問題を正面に据えて、全体的な協議を図る必要がある。

【市長 答弁】 福祉避難所は主として車いすを利用している方やひとりで移動することが出来ない高齢者など一般の避難所生活が困難な方のために被災の状況や避難生活中の健康状態の変化などに留意し、必要に応じて開設を行い、活用を図るものと位置付けている。
特別養護老人ホーム等の介護施設は施設の定員枠の範囲内において避難者を受け入れていただくとしており、災害の状況によって長期の避難が必要な場合にはご家族や支援者などが介助者として強力を頂くことも必要と考えている。
要配慮者の避難支援にあたって、よりきめ細やかな対応が図られるよう民生委員、町内会、自主防災組織等との連携をいっそう強化し、居宅介護支援事業所や障害者相談支援事業所など、地域に根差した幅広い団体にも協力を呼びかけながら、個別計画の策定を順次進め、地域ぐるみでの避難支援体制の構築に取り組む。

7.領土問題について
(1)隣接地域振興対策について 
現在、北海道では2023年度(令和5年度)からの「第9期 北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する計画」について策定作業を進めている。それにむけた「今後の方向性」の一つとして北海道は、「高い施策効果が見込まれる取り組みに対して、(北方基金等の)助成の優先配分を検討する」としている。これについて道庁の担当課は「基金は限りのある財源であり、優先的に(事業を選択して)充てざるを得ない」と話していた。
しかしこれまでも振興計画に基づく一市四町の事業の一部にしか北方基金等の財源は充当されておらず、第9期計画では、第8期計画までのあり方からどういった点で前進させようとしているのか見えない。地域振興に資する事業の実施にあたり現状では十分な財源配分となっておらず、その抜本的な拡充を求めることについて市の見解を伺う。
あわせて所信表明では「北特法」の改正について触れられていまたが、例えば従来から北隣協等が国に要望していた「一括交付金の制度化」等については北特法の改正により対応できるものなのか、疑問がある。隣接地域の抜本的な振興対策の確立のために市としての基本的な考え方について伺う。

【市長 答弁】 平成31年の改正北特法の施行で、北方基金の原資が活用可能となり、地域振興に資する事業の財源は増額となったが、隣接地域が求める十分な財源対策に至っていない状況。
北特法に基づく隣接地域の振興と住民生活の安定を図るための内政措置の充実・強化、さらには新たな交付金などによる重点的な振興対策の推進が必要。
新たな交付金の制度化については、改正北特法の附則(※)において規定されていることから、隣接地域の安定的な財源措置が図られる交付金制度の創設に向け、北海道や4町とも連携しながら引き続き、協議・検討していく。
※政府は、この法律による改正後の北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律の施行の状況を勘案し、北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定を図るための交付金に関する制度整備その他必要な財政上の措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。



2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問 ④/6

2022年10月25日

根室市議会10月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(つづき)

4.子育て支援・医療・福祉の充実について
(3)地域医療等の推進について
① 市立根室病院の医療活動等について
(ア)在宅医療の取り組み状況について
医療費削減を目的としたいわゆる「地域医療構想」の是非は別にしても、病床削減と病床機能分化はそもそも受け皿となる在宅医療の体制整備が十分なされなければ成立せず、また今後も高齢化のさらなる進展により在宅医療に対する地域のニーズはますます高まる。
しかし市立根室病院新改革プラン(実施状況・評価調書)によると、訪問診療の件数は令和2年度まで大幅な減少傾向となっており、病院財政再建対策特別委員会から充実を求める意見が記載されている。あらためて令和3年度の実績および令和4年度のこれまでの状況と、市立根室病院の医療活動として在宅医療の推進がどのように位置づけられているのか。

【市長 答弁】 市立根室病院では訪問診療を平成21年度からはじめ、令和3年度では25名・訪問回数185回。令和4年度は9月までで15名・訪問回数54回。今後、高齢化の進行に伴う需要の増加が見込まれる。
当市では医療・介護従事者などの多職種による「根室市在宅医療介護連携推進協議会」を組織しており、在宅医療と介護の在り方について情報共有を行っている。
今後においても医療機関との連携を図り、地域において患者さんが安心して自宅で医療を受けられる環境の構築に努める。

【再質問】 訪問診療の件数(回数)で一番多かったのは平成29年度に482回。令和3年度で185回。令和4年度は半年で54回に。訪問診療の件数や回数が減少している状況について院内でどのように評価しているのか?
【病院事務長 答弁】 市立病院では、医師が通院が困難と判断した場合に訪問診療として対応している。患者様の容体やニーズ、診療体制の状況に応じて件数の増減が生じる。今後においても院内関係者において情報を共有していきたい。

【意見として】 今の説明では不十分と思う。平成30年7月に新病院改革プランを策定し、そのときに設定した目標値が令和2年度では520回としているが、結果として298回。患者さんの状況や医師・看護師などの体制など様々な要因もあるのかもしれない。目標設定に対して到達点がどうだったのかという評価をしながら、市立病院は地域医療の中でどのような役割を果たすのかと、院内議論をしてほしい。大変だが病院事務局はこうした経営戦略を打ち立てる役割を担っている。

(イ)市立根室病院における産後ケアの実施について
市立根室病院で分娩が停止されていた期間より助産師外来がはじまり、令和2年度からは根室市の助成事業である「乳房ケア」の受け入れ先機関として取り組んできた。出産後の母子のケアに関して、これまでの市立根室病院における取り組みについての内容および評価を伺う。
また根室市では産前・産後から子育ての期間を通じた切れ目ない支援を進めて行くための重要な要素のひとつとして、今年度から産後ケアのうち日帰り型・宿泊型の事業に対する助成が開始。今後についても特に育児不安を抱える母子にとってより利用しやすい環境づくり、その一つとして出来るだけ身近な場所に、相談しやすい医療機関等において産後ケアが実施できることが望ましい。
市立根室病院ではこれまで助産師等の体制確保に苦慮されてきたが、あらためてこうした取り組みの重要性について院内で議論を進め、実施にむけた検討を図っていただきたい。

【市長 答弁】 ケア事業として現在は助産師2名体制で外来診療や分娩への対応を行いながら、乳房マッサージや授乳相談など、年間のべ100件を超える対応をするなど、産後の不安を抱えた母親の支援に努めている。
市立病院では平成29年に経産婦の分娩を約10年ぶりに再会したところだが、依然として助産師不足など、産婦人科体制は課題を抱えており、初産の受け入れ対応もできていない。
市としては宿泊型・日帰り型ケア事業については現行の市外医療機関への委託を継続し、私立病院での実施については、今後の職員体制などに応じて院内で検討したい。

【意見として】 体制が整ったら産後ケアなどを検討したいという趣旨の答弁だったが、では「何人体制だったら新たな取り組みができるのか?」産後ケアの施設基準は常勤で1名配置が必要。ケアの実施者は助産師でも看護師でも保育士でも良いが、常勤で助産師が1名配置されていることが必要。その場合、病棟も外来も日勤・夜勤体制に影響をおよぼすではないかと想像は出来る。具体的に病院の中で、どのくらいの体制があって、どういう仕組みだったら、産後ケアができるのかを今の段階から検討してほしい。

(ウ)市立根室病院の職員と地域住民との懇談等の場について
市立根室病院の基本理念として「市民に愛される病院」、「心の支えとなる病院」であることが掲げられている。それは確かな知見・技術に裏打ちされた医療活動への信頼、患者さんやご家族に寄り添ったケアの実践、また好感をもたれる接遇等について、今後も継続的に向上させ続け、培われていくものと考える。
同時に、職員が「市立病院スタッフの立場」で地域に出かけ、市民といろいろな場面で話し合いするような機会を持つことで、市民・患者さんとのこれまで以上に顔の見える関係、相互の信頼関係をさらに高めていくことが必要ではないか。具体的には過去、当時の院長先生が各地域での懇談会を何度か開催するなどの取り組みをおこなったこともあったが、医師に限らず様々な職種の方々が地域に出て、病気や健康づくりのことを話す、病院での仕事の様子を紹介するなど様々な取り組みが考えられる。この間、感染リスクから職員がそのような形で多様な方々と接触する機会は出来るだけ控えることが必要だったが、一定の状況を判断しながら今後、そうした活動を広げていくことについて見解を伺う。

【市長 答弁】 市立病院では平成26、27年度に当時の東浦先生や医療従事者・保健師が市内において住民の皆さんへの疾病予防に関する懇談会を地域へ出向き開催した経過があり、41町会に参加いただいた。
その後は常勤医師などによる市民向け公開講座や地域医療講演、また院内において医療従事者による来院者向けのミニ公開講座を定期的に開催してきたが、新型コロナウイルス感染症の流行にともない、これらの活動は現在中止を余儀なくされている。
今後の講演会等の実施に関しては新型コロナの状況を見ながら、院内において検討したい。


②コロナ禍等における保健予防活動の推進について
根室市はこれまでの経過から見ても特定健診やがん検診などの受診率が大変に低い状況が続いてきた。その上、感染拡大が急激に広がった時期では集団検診等の延期や中止、あるいは市内医療機関での健康診断の制限などの影響も受けてきた。今後は引き続き感染拡大の影響を考慮しつつも同時に、市民への啓発周知のあり方の創意工夫と市内市外の医療機関をはじめ関係団体と連携しながら、市民の健康をまもる取り組みを前進させていかなければならない。
さらに小児の予防接種では市内医療機関の閉院による影響があるのかどうか含め、適齢期を迎える子ども達のいる家庭のニーズを十分に把握しながら、より利用しやすい受診機会の確保対策等も必要に応じて検討していく必要がある。
あらためて市として今後の保健予防活動の推進のため、特にどういった点に留意しながら取り組んでいくのか。

【市長 答弁】 令和2年度以降、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、各種健診や予防接種については中止等を余儀なくされ、受診控え等により受診率及び接種率は低下。
本年2月に市内の小児医療機関が閉院したことで予防接種を含めた受診は市立病院小児科に集中しているが接種及び診療への対応を滞りなくなされている。
市民への啓発周知については検診の大切さが一目でわかるような情報集約を行うなど効果的な受診勧奨を検討し、医師会などの医療機関と意見交換を行いながら、受診機会の確保に努める。

【再質問】 市立根室病院の診療体制上、予防接種は実施できる曜日や受付できる時間帯が限られる。仕事をもっている家庭の場合、かならずしも受診できるとは限らない。受診しやすい環境整備にあたって、今後市外の医療機関などの連携も必要かもしれない。保健師などによる聞き取りやアンケート調査など対象世帯のニーズや声をしっかりと聴きながら、今後の対策につなげてほしい。

【市民福祉部長 答弁】 市立根室病院で実施している各種予防接種では、外来診療等の関係から現在、火曜日から木曜日の午後に実施している。接種条件が限られているが、小児医療機関の閉院により市内医療機関でも無理をいただきながら、小児の診察や予防接種などに協力いただいている状況。
家庭には様々な条件や負担を考慮しても市内での受信を希望する方が多いと考えている。子どもの受診しやすい環境整備には医師会をはじめとする地域の医療関係団体との協力が不可欠。まずは市内でどのような体制の構築ができるか、医師会及び市立根室病院と協議を重ねていきたい。

【意見として】 予防接種では健康被害への対応など身近なところで出来るのが何よりというのはその通りと思う。そのうえで、それが出来ないケースがあると思う。実態の声を拾い上げてほしい。可能な形で、受診しやすい取り組みを進めてほしい。

③行政、医療機関はじめ関係団体、市民が一体となって地域医療全体を考える場の創出について
これまで北海道の根室保健医療福祉圏域連携推進会議(および根室圏域地域医療構想調整会議)は、地域医療の将来をどうするかということよりも、基本的に状況の報告や国や道の方針を説明する会議となっているように私には思える。実際に市内の医療機関などの現状と課題がどうなっているのか、また市民がどのような医療体制への期待や不安を抱えているのか等、市民の医療へのニーズの把握や地域における保健・医療と介護・福祉との連携等に関する課題について、行政や医療機関はじめ関係団体そして市民が一体となって論議を深めることは重要。
これまで市長も答弁されてきた根室市における独自の「地域医療構想」は、コロナ対応を優先しなければならなかったため、どこまで進捗しているのかわからないが、一定の到達目標をそこに置きながらも、感染対策が一定の見通しが立った段階で、まずそれぞれの立場から「地域医療全体を考える場」を作っていくことから、はじめるべきではないか。

【市長 答弁】 北海道の地域医療構想は新型コロナウイルス感染症への対応を優先し議論が進んでおらず、また感染拡大時の病床の機能分化、連携等も踏まえた検証見直しが国から求められている。
当市の独自の地域医療構想も新型コロナウイルス感染症により事務作業を中断しているが、人口減少や少子高齢化の進行により医療ニーズの多様化や担い手確保などの環境は年々厳しさをましてきており、将来を見据えた医療・介護など地域全体を含めた環境整備が必要。
今年度はインフルエンザとの同時流行も懸念されるなど依然厳しい状況だが、感染状況を見極めながら医師会からも意見をいただき、再開時期を判断する

2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問 ③/6

2022年10月25日

根室市議会10月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(つづき)

4.子育て支援・医療・福祉の充実について
(2)子育て支援について
① 子育て世代包括支援センター等の取り組みについて
根室市子育て世代包括支援センターは今年度より新たに始まったが、そのセンターと一体で運営されている市町村子ども家庭総合支援拠点についても、あわせて今後もそれぞれの機能をさらに充実させて行くこと。専門職体制の充実と相談支援スキルアップをさらに進め、業務の実態や必要性に応じてそれぞれ専任の体制なども検討することも、将来的には検討課題と考える。
子育て世代包括支援センターおよび市町村子ども家庭総合支援拠点について、この半年間の経過を踏まえた成果や取り組み状況を伺う。

【市長 答弁】本年4月から妊産婦の段階から専門職が寄り添い出産後から子育て期において、いつでも相談できる体制を整えた根室市子育て世代包括支援センターがスタート。
道営であえ~る明治団地内の「つどいの広場」では、子育て相談所の保育士を新たに配置し、相談体制を強化することで、転勤してきた親子が保育士を介して他の親子と接点を持ち、友達が出来たという声も聴いている。
その他、子どもの発達面で心配を抱えた母親に対し、普段から遊びを通じて接する保育士の視点から助言することで、安心できたとの感想も聞かれる。幼稚園等を利用する前の親子にとって身近に相談しやすい窓口が新たに誕生したものと認識している。
保育士等が保健師に相談したい場合、連絡票を活用することで、専門職同士がつながる体制を整備した。親から支援プランの同意が得られないケースは、情報提供票により、センターと一体的に運用する子ども家庭総合支援拠点と情報共有を図る。本年9月から本拠点所属の社会福祉士を採用し、児童相談所の児童福祉司の家庭訪問に同行し、ケースワーク技術を学んでいる。今後も子どもの支援充実を目指した相談体制の強化に努める。

② 民間事業所と一体になった子育て支援施策の推進について
(ア)0~2歳児・保育料の減免制度について
所信表明で「子育て応援7つの無償化」の一つとして新たに掲げられた。大変先駆的な取り組み。ただ0-2歳児は保育所・認定こども園でも職員配置基準などの要因から定員が限られており、そうした点でこれまで根室市内では特に認可外保育施設となっている託児所等をはじめ各施設が小さな子どもを預かるニーズに応え役割を果たしてきた。したがって新たに市が創設しようとしている減免制度では保育の必要性から0~2歳児を預かる認可外保育施設等についても助成の対象とすべきと考える。

【市長 答弁】令和1年10月から開始された国の「幼児教育・保育無償化」により、満3歳から5歳児の全世帯非課税世帯のみが無償となったが、課税世帯については依然として保育料が賦課される状況にある。
所信表明で掲げた0~2歳児・保育料の減免制度では、そのような状況にある子育て世帯の経済的負担の軽減を図っていきたいと考えている。
認可外保育施設等については本制度の対象にしていないが、今後、認可外保育施設等を利用する子育て世代に対する支援策について先進地の状況を参考にし、調査・研究したい。

(イ)ファミリーサポートセンターについて
今年9月から民間事業者によって根室市ではじめてとなるファミリーサポートセンターの運営が開始。しかし登録会員の拡大や会員のサービス利用料負担の問題など様々な面で苦慮されていると伺っている。根室市内では長い間、多様な子育て支援の形態が求められていた。この間、公立保育所で一時保育、私立保育所で延長保育が取り組まれたものの、市内で担い手となる事業者がなかなか無いことから子育て支援策の幅を広げる、拡充が困難な状況が続いていた。ファミリーサポートセンター事業は市の委託事業だが、外部の大きな法人事業所が運営しているわけではない。市として事業者側をしっかりと支援しながら、その時々の課題に対して協力しながら具体的な対応を図って行くことが重要と考える。

【市長 答弁】ファミリーサポート事業の運営については、本年4月に民間事業者と委託契約し、会員募集や講習会などの準備期間を経て開始。
事業の運営方法等について事業者と幾度となく協議を重ねスタートしたが、会員拡大に関すること、利用料負担に関すること、会員同士の利用調整に関することなど様々な課題に早急に向き合っていかなければならない。
市として事業者とともに内在する諸課題の解決に向けた事業の評価・検証を行い、会員及び事業者が円滑に運営できるようファミリーサポート事業を支援したい。





2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問 ②/6

2022年10月25日

根室市議会10月定例月議会で代表質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(つづき)

4.子育て支援・医療・福祉の充実について
(1)障がい者支援施設をはじめとする福祉関連施設の整備の方向性について
① 施設の建設整備に対する市の財政負担について
根室すずらん学園が施設建て替えに向け昨年基本設計を実施し、現在は国の補助申請を進めているところと伺っている。社会福祉法人の施設整備に対する国の補助制度は基本的に補助対象経費に対して国1/2、道1/4、法人1/4の負担率。ところが国の設定する補助単価の低さなど様々な要因から、実際の補助額はそれよりもかなり低い水準になる。
それでも当該施設は市内で唯一の入所施設として重要な事業所であり、現在の社会情勢として当然求められている個室化ばかりでなく災害への対応や感染症対策など入所者・利用者の安全確保の観点から建て替え工事の実施は必要。障害者施策における「地域移行」は国の方針ですが、それは単に施設や病院を出て、元々住んでいた家に戻るということでは無く、「障害者個々人が市民として、自ら選んだ住まいで安心して、自分らしい暮らしを実現することを意味する」とされている。この施設は厚床の地域に根付き、地域の方々や学校等と結びついた施設。
今回の所信表明で「障がい者支援施設の整備に対する財政支援を行い地域福祉を充実します」と表明されていることから、あらためて市長の考えを伺う。

【市長 答弁】根室すずらん学園の園舎は、昭和59年に建築され老朽化、現設備基準への対応、感染症対策や防災設備の整備を伴う建て替えが急務であり、これまで検討・協議を続けてきた。
市として、根室市障がい者計画で障がい福祉サービス事業を行う法人に対し、施設整備費等の支援を行い、地域福祉の充実を図ることとしており、その財政負担については、社会福祉法および根室市社会福祉法人の助成に関する条例等にもとづき、市内唯一の障がい者支援施設に対し、財政視線をおこなっていきたい。

② 老朽化する各施設への対応について
所信表明では「老人福祉センター」の移転新築を構想とされている。
同時に昭和40年代に建設された福祉会館、児童デイサービスセンター、旧こうよう保育所(放課後等デイサービスの施設)等について、それぞれ市の指定管理者であったり、また施設の無償貸与を受けているなど運営形態は異なるが、市の重要な福祉事業を担う拠点として一体に将来的な構想を検討していく必要がある。
複合・集約化は時代の趨勢だが、その一方でそれぞれの施設は地域の福祉における重要な活動拠点であり、どの地域に配置することが望ましいのか、あるいはどの機能とどの機能を複合化することでより高い効果を発揮するか、それとも単独施設のまま維持されるべき施設があるのかどうか。
市、事業者、あるいは地域住民の方々と十分な議論の機会を設けながら検討していくべき。

【市長 答弁】3施設についてはいずれも昭和40年代に建設され、築年数も50年以上経過していることから利用者の安全性の確保や利便性の向上の観点からも新たな対応が急務。
また将来構想の検討については、各施設の立地や利用実態等を踏まえ、複合化・集約化を含め総合的に判断するとともに、各施設の整備にあたって事業者や地域住民のほか、施設利用者等からもご意見をいただきながら進める。



2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問 ①/6

2022年10月25日

根室市議会10月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします

1.市民との協働のまちづくりについて
今回の所信表明では「市民皆様に、対話と説明による徹底した情報共有を図る」としている。
コロナ禍よりどのように立ち直っていくのか、いま地域産業の低迷、そして著しい人口減少という危機的な社会情勢にあって、地域を維持・発展させていくためには、何よりも市民自身が主体となって市と協働してまちづくりを担っていくことにある。
そのためにもコロナ禍で著しく停滞した町会活動や地域福祉活動を含め地域コミュニティの活性化は引き続き重要な課題です。またそれ以外にも今後の市行財政運営の全般にあたって、市民と協働する取り組みを様々な施策等に具体的に反映させていく必要がある。
今回の代表質問はそうした観点から、いくつかの視点で取り上げているが、まず初めに2期目の4年間を通じて、市民と協働のまちづくりの視点をどのように市政運営に反映させていこうとしているのか伺う。

【市長 答弁】今後の行政サービスを維持するためには、人口問題と真摯に向き合い、まちづくりに与える絵協なども踏まえ、市民と行政が共に考え、共に行動し、一丸となった市政の推進が必要。
少子高齢化が進展する中、地域のきずなづくりが重要性を増している。市民誰もが安全で安心して暮らせる地域社会を構築するうえで、支え合いや助け合い、声掛け、見守りなど地域コミュニティの役割はますます重要になる。
これまで市民団体の自主性や自立性に配慮し、町会などとも連携し、地域コミュニティの活性化を図ってきたが、今後もまちづくりの基盤となる人材の育成や市民参画の推進に努め、市民誰もが住み慣れた根室でいきいきと暮らすことが出来るまちの実現をめざす。


2.物価高・コロナ対策について
(1)次年度以降の財源対策の考え方について
根室市の新型コロナ対策は、小規模な自治体として住民の声が届きやすいという利点を活かし、市職員がそれぞれの創意工夫のもと、誰もが目に「見える」形での計画性を示し、加えて、その時々の情勢や課題に応じた柔軟な対応を行うという両方の視点から各施策が執行されてきた。
ただ、これまでの施策推進を支えていたのは、国からの数度にわたる交付金や、ふるさと応援寄付金を中心と一定の財源が確保されてきたことも大きな要因の一つ。
市の「緊急経済対策展開計画」は物価高騰対策も含め20243月まで延長されたが、ウクライナ問題や円安をはじめ様々な世界的な要因から燃料・物価等高騰の影響は今後も続く恐れがある。住民生活を守るための支援対策やまたコロナから立ち直って「経済活動回復」させていくための取り組みは、次年度においても重要課題。
次年度以降の財源対策について現時点ではどのように想定しているか。

【市長 答弁】
国は物価高騰などの経済情勢の変化に対応するため、電力・ガス・食料品など価格高騰緊急支援給付金や地方創生臨時交付金の増額を図るなど、地域の生活・経済の厳しい現状を踏まえた対策が進められている。
あわせて現在、(国では)総合経済対策として2022年度第2次補正予算案の検討が進められている。
市として今後も市中経済や市民生活の動向を慎重に見極め、市民や事業者が求める支援策を迅速かつ機動的に講じていくこととしている。必要となる財源は国の経済対策を基軸としつつ柔軟に対応する。

3.産業・経済対策について
(1)市内の労働人口の医事・確保対策について
8月の根室管内の有効求人倍率が2.25倍と高い水準で推移している。根室市内では生産年齢人口がこの10年間で4,000人以上も減少しており、急激な人口減少の中、また現在働いている方々についても高年齢化が進んでいる状況であり、産業の担い手や働く人々をどのように維持・確保していくのか、引き続きの大きな課題。
これまで根室市総合戦略や産業振興ビジョン等に基づき地域の人材確保のための各事業が位置づけられ、各産業分野における個別施策のほか雇用対策協議会やなでしこ応援など民間事業所と協働した取り組みを進めてきた。しかし専門職に絞った就学資金貸付など一部の施策を除き十分な成果として結びつけることが困難な状況が続いている。
これまでの施策や取り組み内容について必要に応じて見直しを図りつつ、全体としてさらに拡充させていく必要がある。施策の対象はUIターンか、地元高校卒業生への支援かを問わず、また既に他市町村が先進的に実施している住宅支援(賃貸の助成・中古リフォーム費用支援など)や奨学金返済支援など新たな対策の実現可能性を含め研究し、総合的な施策パッケージ的に取りまとめていくよう検討するべき。
施策はあくまでも人を呼び込むためのツールの一つであり、同時に行政あるいは実施団体として、それらの施策を市内外に効果的に発信し、必要な人に効果的に届けるための力を伸ばしていくことも重要。

【市長 答弁】根室公共職業安定所本所受付分の有効求人倍率で、令和1年8月に1.92倍から令和4年8月で2.42倍となり、この3年間で0.5ポイント増加している。
市としてこれまで若年者等の雇用促進支援、働きたい女性への支援、市内新規学卒者の地元就職の推進や、都市部での合同就職説明会開催など人材確保に向けた取り組みを推進し、一定の効果があったものと認識している。その一方で、日本全体の課題である少子化や都市部への人口集中の波には打ち勝てない状況。
当市の人材確保対策事業の充実化を図るべく、現在、奨学金返還支援や資格取得支援の制度創設に取り組んでおり、今後においても市内外への情報発信力の強化も含め、様々な検討を行うなど、労働人口の確保対策に努める。



2022年10月18日火曜日

2022年 根室市議会 10月定例月議会 代表質問・一般質問の項目

2022年根室市議会10月定例月議会で行われる、日本共産党根室市議会議員団の代表質問・一般質問の項目は以下の通りです

10月25日(火)
 代表質問 4会派 創新 → 日本共産党 → 市民クラブ → 市政クラブ
10月26日(水)
 代表質問 2会派 大地 → 会派 紬
 一般質問 3名  西田議員 → 鈴木議員 → 久保田議員

【通告した代表質問・一般質問の項目】
10月25日(火)代表質問 橋本 竜一

1.市民との協働のまちづくりについて
2.物価高・コロナ対策について
(1)次年度以降の財源対策の考え方について
3.産業・経済対策について
(1)市内の労働人口の維持・確保対策について
4.子育て支援・医療・福祉の充実について
(1)障がい者支援施設をはじめとする福祉関連施設の整備の方向性について
 ①施設の建設整備に対する市の財政負担について
 ②老朽化する各施設への対応について
(2)子育て支援について
 ①子育て世代包括支援センター等の取り組みについて
 ②民間事業所と一体になった子育て支援施策の推進について
 (ア)0~2歳児・保育料の減免制度について
 (イ)ファミリーサポートセンターについて
(3)地域医療等の推進について
 ①市立根室病院の医療活動等について
 (ア)在宅医療の取り組み状況について
 (イ)市立根室病院における産後ケアの実施について
 (ウ)市立根室病院の職員と地域住民との懇談等の場について
 ②コロナ禍等における保健予防活動の推進について
 ③行政、医療機関はじめ関係団体、市民が一体となって地域医療全体を考える場について
5. 教育・文化について
(1)老朽化する学校施設の整備について
 ①市内の小・中学校施設の現状に対する市長の認識について
 ②学校教育施設の整備・修繕等に関する市長の考えについて
6.防災・減災対策について
(1)災害時の避難行動要支援者の対策等について
7.領土問題について
(1)隣接地域の振興対策について
8.平和に関する諸問題について
(1)非核平和都市宣言を活かした取り組みの推進について
 ①根室市における基本的な考え方と計画的な取り組みの推進について
 ②戦争遺産に対する市行政の考え方について
(2)「土地利用規制法」について

10月26日(水)一般質問 鈴木 一彦 議員

1.市長の「国葬」出席について
2.投資における義務教育学校の現状と今後の方向性について







2022年10月13日木曜日

2022年 根室市議会 10月定例月議会 所信表明や監査委員の選任が行われました

2022年10月13日

根室市議会10月定例月議会がはじまりました
今年9月に2期目の再選となった石垣市長により、今後4年間にわたる市政執行の「所信表明」演説が行われました
この所信表明に対し、25日と26日に各会派の代表質問と各議員の一般質問が行われます

また人事案件として、これまで根室市の監査委員を2期8年を務めてこられた中本明氏が10月20日で任期満了となり、後任の監査委員として宮野裕行氏宮野裕行氏が選任されました





根室市内の小・中併置校を次年度から順次、義務教育学校へ転換する方針

2022年9月9日

根室市議会の文教厚生常任委員会は委員会協議会を開催し、根室市教育委員会から市立の小中併置校を次年度から順次、義務教育学校として開設していく方針について説明を受けました

根室市内では2020年度(令和2年度)から歯舞小学校と中学校を、義務教育学校「歯舞学園」として開設しています
その歯舞学園のこれまでの経過や実績をふまえて、
2023年度(令和5年度)に、施設整備等が比較的小規模で済む海星小学校と海星中学校を義務教育学校とし、
また2024年度(令和6年度)からは、校舎の改築を検討している厚床小学校と中学校を、
さらに今年度に移転の設計をおこなっている落石中学校と落石小学校について、それぞれ義務教育学校として開設するための協議を進めて行く、としています

市教育委員会から義務教育学校の概要や歯舞学園の取り組み状況について説明をうけました
9年間を見通した連続性のある学びを確立することにより、入学時から「15歳になった子どもの姿」を学校の教職員と地域が一緒になって共有して教育にあたること。新学習指導要領がめざす目標の達成には義務教育学校の制度が一番適していると説明していました
また中学校教員の小学校への乗り入れなど教科担任制の導入により専門性の高い指導が行われ、歯舞学園では標準学力テストの成績が一部の科目で伸びているそうです

各委員からは「そんなに良いモノなら小中併置校だけでなく、市街地域も含めた市全体で計画を立てて、小中一貫教育や義務教育学校化に向けて早急に進めるべき」といった趣旨の意見がだされていました

しかし義務教育学校は制度として出来たばかりの学校種であり、その教育効果や子ども達の発達にどのような変化・影響がみられるのかについては、今後についても検証がすすめられるべきものと思います

現時点では、協議会内の意見交換で教育長も話していましたが「各地域の中で核となる学校を残す」ために、それも児童生徒にとってより良い教育環境をつくるシステムとして義務教育学校を導入するということであれば、根室のような過疎地域においては必要な対策かもしれません
一方で校則や定期考査など中学校型の管理教育を、従来の小学校に相当する学年にも広げてくるのでは、という疑問はあります

委員会協議会の質疑において各委員から「そんないいモノなら市全体で計画を立てて(急いで?)市街地の学校でも進めるべき」という趣旨の意見もだされていました
しかし埼玉や東京でやられているように、学校統廃合を急速に進める手段として小中一貫教育・義務教育学校を利用することがあってはなりません

いずれにしても学校教育職員、保護者や地域の方々への十分な情報提供と話し合いのもと、また児童・生徒の考えなども十分に聞きながら、検討していく必要があると思います

2023年度に義務教育学校として開設することが検討されている海星小中学校

2022年10月10日月曜日

2022年 根室市議会 10月定例月議会 日程

2022年10月6日

2022年根室市議会「10月定例月議会」が13日からはじまります
13日には2期目となる石垣雅敏市長の所信表明演説が行われ、その後25日から各議員が市政全般について論戦を交わします
10月定例月議会の日程は以下の通りです

10月13日(木)10時~ 本会議
 「所信表明」の報告など

10月25日(火)10時~ 本会議
 代表質問 〇会派(日本共産党からは、橋本が行う予定です)

10月26日(水)10時~ 本会議
 一般質問 〇人(日本共産党からは、鈴木議員が行う予定です)

10月27日(木)
 10時~ 総務経済常任委員会(鈴木議員が所属)
 14時~ 文教厚生常任委員会(橋本が所属)

10月28日(金)
 10時~ 補正予算審査特別委員会
 17時~ 本会議

10月31日(月)10時~ 決算審査特別委員会
 一般会計(議会、総務、消防)
 各事業・特別会計(港湾、流通加工、水道、下水道、農業用水)

11月01日(火)10時~ 決算審査特別委員会
 一般会計(民生、衛生、土木)
 各事業・特別会計(病院)

11月02日(水)10時~ 決算審査特別委員会
 一般会計(労働、農林水産業、商工)
 各事業・特別会計(交通共済、国保、介護保険、後期高齢者医療)

11月04日(金)10時~ 決算審査特別委員会
 一般会計(教育、公債費~予備費、歳入)

11月08日(火)10時~ 本会議
 各議案などの採決
 意見書案の採決
10月9日 3年ぶりの開催に多くの人で賑わう根室さんま祭り




2022年10月6日木曜日

令和4年 根室市議会 10月開会議会

2022年10月6日

根室市議会は2022年の「開会議会」を開催しました
根室市議会は定例会が年1回の「通年議会」のような形態をとっており、2022年の会期は本日10月6日から来年(2023年)8月31日までの330日間となりました

例年は9月に開会議会としていましたが、今年は市長選挙が行われたため1か月ほど遅れての開会となりました

開会議会の人事案件では、10月12日で任期満了となる竹本勝哉副市長が、議会の同意により再任されました

あわせて新型コロナワクチン接種に関して、オミクロン株対応2価ワクチンを接種するための追加補正予算1億2,952万3,000円が全会一致で可決しました
オミクロン株対応のワクチンは、根室市内では9月下旬頃から60歳以上の方等へ接種がされています
今後は12歳以上59歳以下の方の接種分が約12,000人分と60歳以上の方等の5回目の接種分が約8,000人分と想定されています
市によると59歳以下の方の接種については11月中旬ごろ開始を想定しているそうです

なお10/5に新たに国が承認した生後6か月~4歳未満の子どもへの接種について、根室市でどのような対応になるか、現時点で言及されていません。
これまで根室市では5歳から11歳までの小児の接種は集団接種ではなく、小児科における個別接種となっていたため、同様の対応となるものと考えられ
ただ、これから冬の時期にかけてインフルエンザワクチンやその他のワクチン接種も含めて対応が求められており、調整される医療機関や行政など関係者の皆様のご苦労に感謝申し上げます。



2022年10月4日火曜日

今年のインフルエンザワクチンの状況は?

2022年10月4日

2年間コロナの影響なのかどうかわかりませんが、冬のインフルエンザの流行がみられませんでした。
しかし今年はインフルエンザが早期に流行、またコロナと同時に流行するのではないかとも報道では指摘されています
こうした中、市内でもインフルエンザワクチン接種の予約がはじまりました

聞くところによると市立根室病院では、内科・小児科ともに1日で予防接種の予約枠がいっぱいに。
今後については、追加で注文しているワクチンが納入されれば予約を再開するそうですが、10/4時点で時期は未だわからないと病院の担当課は言います

深刻なワクチン不足に陥った昨年や一昨年と異なり、厚労省によると過去5年間で最大量(約6300万人分)のワクチンを供給予定としていますが、流行の恐れから需要もかなり伸びるのではないかと考えられます

また昨年、市内で唯一の小児科診療所が閉院。小児の接種が市立根室病院に集中する形になりました。
こうしたことから市内の各医療機関では従来よりも接種対象を広げて、これまで小児科で対応してきた年齢の方の受け入れを一部行うところもあるそうです
ただ、十分な対応となるかどうか、現時点では未だ不透明な状況です

予約受付の終了を周知する市立根室病院のホームページ