根室市は新年度からの障害者施策を総合的・計画に推進することを目的とする「障がい者計画」とサービス量など数値目標等を示した「第7期障がい福祉計画・第3期障がい児福祉計画」の素案を公表しました。
※根室市のパブリックコメント 募集期間 2024年1月24日~2月22日
計画期間を6年間に延長
本計画はこれまで3年ごとに見直しされてきましたが、今回から道の計画に合わせて2024年度~2029年度まで6年間の計画期間に延長されました。
なお障がい福祉計画等については2026年度中に中間評価と見直しが行われる予定です。
日常生活の「困りごと」について
計画策定にあたって実施されたアンケート調査結果では、全ての障害区分で「経済的負担の軽減」が望まれる支援策として挙げられています。
前回も同じ結果ですが限られた年金収入のなか物価高騰による影響が強くなっているのではないかと懸念されます。
また外出時では「公共交通の少なさ」や「交通費の支出に困る」という意見も挙げられていました。
その他、市内の相談体制については「気軽に相談できる場や人がいない」や「情報が手に入らない」という意見が引き続き上位を占めています。
近年、根室市でも言語聴覚士の配置や日常生活用具の助成拡充、医療的ケア児者の対応など一定の前進が図られてきました。また老朽化する児童デイサービスや根室すずらん学園の施設整備も動き出しています。
サービス提供体制を維持・確保するための人材育成や施設整備を
一方で市内の相談支援やサービス提供体制はまだ手薄な状況です。
求められるケアが高度化する一方で看護師やリハビリ技師、心理士をはじめとした専門職は不足しています。
障害者の相談を受けサービス等利用計画書を作成する相談支援事業所も市内に1事業所のみです。
本計画には課題解決に向け様々な事業が掲載されていますが、その事業を担う人材がいなければ実現できません。
地域で必要な人材を長期的な観点から育成し、働いている方々を大切にしていくこと。
介護の分野では市と事業所が協議会を設立し対策を始めていますが、障害福祉の分野でも同様の取り組みを具体化させる必要があります。
また施設整備としてグループホームの新たな開設への支援や、老朽化する放課後等デイサービスの施設更新への支援も切実に求められています。
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