2023年6月30日金曜日

再生可能エネルギー発電施設の建設に 新たな「ガイドライン」を策定 根室市

6月29日、根室市は再生可能エネルギー発電施設の建設に対する新たな指導要領を公表しました。
これまでの風力発電施設建設の指導要領を改定し、また新たに太陽光発電施設建設に関する指導要領を策定しました。

増え続ける太陽光発電等に対して、自然環境への影響を懸念する市民の声は多く、これまで議会でも様々な議員さんにより論議されてきました。
また今年5月には市民団体から要望書も提出されています。

根室市が公表した指導要領は太陽光発電と風力発電ともにほぼ同様の内容であり、「事業者が自主的に」遵守すべき事項等を定めるもの」とされています。
なお太陽光は住宅用の10kW未満は除外されています。
これまでの指導要領から新たに追加された点は、事故や騒音障害など住民からの連絡があった場合に事業者が市に報告することや、また発電設備の撤去・処分、跡地の適切な措置を行うことを求めています。
さらに事業者が指導要領に基づかない時は市が調査の上、悪質な場合は公表するとしています。

一方で、これまで議会論議されてきた禁止区域や抑制区域などを定めるゾーニングは今回も見送られました。
ただこれは憲法に基づく私的財産や営業の権利を制限するものであり、各分野の専門家等による協議の場を作りながら、しっかりと検討を深めていく必要があるものと思います。
また市民団体が指摘していた津波災害との関連についても触れられていません。
指導要領の中で事業者が行う「事前調査」の内容に「津波浸水区域における影響の調査」等も明示されると良いと思いました。
 
なおこの指導要領に違反したとしても特に罰則はありません。
一部の自治体では条例で5万円以下の過料等を科すところもありますが、どちらかと言えば、悪質な法令・条例違反に対しては、やはり国が責任をもって再エネ特措法の事業認可取り消しをする等の対策を強化するべきだろうと思います(根室市の指導要領が法令・条例等に相当するのかどうかは存じませんが)。

指導要領は従前より「事前説明会等の開催等を行い、十分に(近隣住民など)関係機関等との事前協議」を行うことを求めています。
しかし、その事前協議で事業者と住民・関係者の間できちんと「合意」がされたかどうかは問われていません。仮に反対など意見の対立があった場合には、市や第三者を交えた意見調整の場を作っていく必要もあると思います。 

根室市が今回、太陽光発電まで含めて指導要領を策定したことは、事業者が「自覚的に」責任ある行動を促す上で大切だと思います。
不足している部分があれば、どんどんバージョンアップしていけば良いと思います。
今後も我々も含め他地域の経験も学びながら、より良い取り組みの方法について、しっかりと研究を進めていく必要があると思いました。

2023年6月25日日曜日

芸術文化を体験する一日に バラエティ工房WAKUWKUワークショップ

2023年6月25日

 市総合文化会館で開催されたグループ美術展の最終日6月25日に、文化協会加盟団体の活動を体験するコーナーが開かれました。
デッサンや陶芸、合唱、ペン習字などが体験でき、当日は小さな子どもからご高齢の方まで50名以上の方が参加されたそうです。

根室陶芸研究会さんのコーナーで、粘土を型にはめて皿の形を作る体験をさせていただきました。
陶芸研究会の方は「何しろ初めての取り組みだから、参加者にどんな体験をやってもらうのが良いか悩んだね~」と言いながら、親切に教えて頂きました。

陶芸は小学校の図工時間以来の体験でしたが、お土産に会員さんが作った小皿も頂き、とても楽しい時間を過ごしました。ありがとうございました。




2023年6月24日土曜日

根室半島の湿原を見て歩いて、あらためてその素晴らしさを体験しました ―「市政ウォッチングねむろ」に参加して―

6月24日、根室市が開催する市政ウオッチングねむろ「根室半島湿原巡りコース」に参加させて頂きました。
市民18名が参加し、歴史と自然の資料館の外山学芸員の案内で、「フレシマ湿原」「落石湿地林」「歯舞湿原」の3か所を巡りました。

フレシマは何年振りかで行きました。
ヨシに覆われた湿原に小さな沼が点在し、東の奥には森が広がり、南側には海が開けています。
時間の関係で海岸線まで行けませんでしたが、北海道の原風景というのでしょうか、とてもきれいな場所です。

遠くにタンチョウが2羽見えました。
ヒオウギアヤメ?や小さな黄色いネムロコウホネ?などが咲いていました。




落石湿地林というのは初めて聞きました。
落石駅の線路のすぐ奥に保安林が広がっています。

「寒い!」バスから降りたらすぐに参加者の方が声を上げました。
林が霧の水分を保つためか、林の中は急に気温が下がります。
根室の高層湿原の一つとのことで、アカエゾマツ?の根元にはびっしりとコケが生えていました。


湿原の開けた場所にはワタスゲやゴゼンタチバナ?等がたくさん咲いていました。


歯舞湿原は今年2月に市の天然記念物に指定され、何度か訪れています。
何度来ても開発で掘り起こされた土地が痛々しく見えます。
一万年以上前に形成された日本で唯一のブランケット型泥炭地の湿原ですが、このように開発されたら二度と元には戻らないそうです。




橋本は自然について全く知らない人間ですが、繰り返し訪れることで少しづつ理解が深まっていくような気がします。
根室には豊かで貴重な自然があると言われますが、そのことを多くの方が学ぶ機会をこれからも出来るだけ多く作っていきながら、みんなで後世に大切に残していけたら良いですね。

2023年6月23日金曜日

2023年 根室市議会 6月定例月議会 補正予算

2023年6月23日

根室市議会6月定例月議会では補正予算審査の特別委員会が行われ、そのうち一般会計では、ふるさと応援寄付金に対する返礼品贈呈経費や「根室市エネルギー・食料品等価格高騰重点支援展開計画」にもとづくプレミアム付き商品券発行事業や水道料金の基本料減免の延長など、28億1,371万1,000円の補正予算を可決しました。

今回の補正予算の主な内容をご紹介します

【一般会計】

行政デジタル化推進事業経費 +283万4,000円
ふるさと納税推進事業経費 +9億380万3,000円
  • 主に返礼品の贈呈経費の増額分です。
  • 全国からお寄せ頂いたふるさと応援寄付金ですが昨年度と同様に、
  • 2023年度は当初予算額(8億円)と6月議会の17億円を合わせて、計25億円を各基金に積み立てる予算としました
  • なお2022年度のふるさと応援寄付金の受け入れについては、前年比+20%の約176億円、83万件をご寄付いただいたそうです
庁舎建設費の財源内訳の補正
 防災対策基金繰入金 -1億2,240万円 → 市債 +1億2,240万円
  • 新庁舎建設にあたって、起債の一部を公共施設等適正管理推進事業債から財政措置が有利な緊急防災・減災事業債に振り替えています(起債発行額も+2,200万円増額に)
  • 千島海溝の特措法で補助率が2/3に引きあがった都市防災総合推進事業の自己負担分について、防災対策基金を充てる予定だったが、2023年度から新たに出来た公共事業等債を充当できるようになりました(起債額+1億40万円)
水道未給水世帯生活支援給付金 +57万円
  • 根室市では昨年の10月から一般家庭の水道料金の基本料金が減免され、そして12月からは官公庁を除くすべての水道料金の基本料金の減免が実施されています
  • 今年度も4月から6月まで延長し、
  • ただ飲用井戸等を使用して上水道が未給水となっている世帯に対しては、当然、施策の対象外であったため、4月~9月までの水道料金6か月分相当額として1世帯あたり1万円が支給されます
  • 根室市内では主に農業や漁業者の作業用などに使用され、2022年度時点の井戸設置者数は57世帯が把握されているそうです
幼稚園教諭等就学資金貸付金 +60万円
  • 養成機関などの就学課程終了後に就学期間の貸し付けを受けた期間以上、市内の幼稚園等に勤務する方を対象に、月額5万円以内を貸し付ける制度です(根室市ホームページ参照)
  • 2023年度の新規貸付件数が、予算5名→実績6名となり補正予算で増額されました(5万円×12か月分)
  • 制度開始の2018年度から2022年度までの貸し付け実績は31名で、そのうち14名が市内に就職されています
  • 結婚や配偶者の転勤などで早期退職となる方もおられるそうですが、一定程度は定着していると市担当では評価しています
民間保育施設送迎用バス安全対策事業補助金 +17万5,000円
民間保育施設ICT化推進事業補助金 +105万円
生活保護費 +277万8,000円
  • 今年度は5年に一度の生活扶助基準の見直しですが、物価高騰対策のため、10月から世帯人員ひとりあたり月額1,000円が加算されます(厚生労働省の資料
  • 2023年度~2024年度の時限措置です
水道料金の減免
 水道会計支出金+7758万3,000円、農業用水会計繰出金+1,088千円
  • 昨年10月から一般家庭の水道料金の基本料金が減免され、そして12月からは官公庁を除くすべての水道料金の基本料金の減免が実施されています
  • 市民の方から継続を求める声も上がっており、今年度も市は4月~6月までの3か月間を延長し、また今回の補正予算で7月~9月までさらに延長されます
 ※2022年度の減免額(予算ベースの概算総額)
   水道   5,650万円+追加分8,512万2,000円
   農業用水 153万円  計 1億4,315万2,000円

 ※2023年度の減免額(予算ベースの概算総額)
   水道   4月~6月 7,688万3,000円(事務経費等を除く)
        7月~9月 7,688万3,000円(事務経費等を除く) 計 1億5,376万6,000円 
   農業用水 4月~6月 108万8,000円
        7月~9月 108万8,000円 計217万6,000円 総計1億5,594万2,000円

価格高騰重点支援プレミアム付き商品券発行事業 +1億444万6,000円
  • 電力・ガス・食料品価格等の物価高騰に対して、市は今年度も国の交付金を活用して、プレミアム付き商品券を発行します
  • 根室市エネルギー・食料品等価格高騰重点支援展開計画」にもとづく施策です
  • 今回のプレミア率は30%で、50,000セットを販売します
  • 商品券の販売期間は9/1-10/20まで。商品券の使用期限は9/1-来年1/31まで
  • 昨年実施したプレミアム付き商品券発行事業に対する市民アンケート結果から、従来は1セット1万円で販売していたものを1セット5,000円にして、一人2セットまで購入することができます
  • また郵便局に委託販売していましたが、土日に購入できないというアンケートの意見を受けて、9/30(土)・10/1(日)の2日間のみ商工会館で販売します
商店街等活性化緊急支援事業(価格高騰重点支援プレミアム付き商品券発行事業連動型) +1,000万円
  • 価格高騰重点支援プレミアム付き商品券発行事業と連動した商店街振興組合などが独自に取り組む販売促進活動を支援します
  • 補助率9.5/10、補助は1団体200万円を上限
  • 事業者負担を軽減するため、前回の支援事業から補助率の引き上げ(9/10→9.5/10)、補助上限の引き上げ(150万円→200万円)がされています
消防本部用備品 +130万8,000円
  • 軽可搬ポンプの更新等の経費です(厚床号積載の機材を更新)
  • 自治総合センターコミュニティ助成事業の助成
消防団運営経費(消耗備品) +143万3,000円
  • 消防団員用雨合羽(70着)購入費です(昨年の70着購入に引き続き)
  • 自治総合センターコミュニティ助成事業の助成
博物館活動推進事業経費 +134万7,000円
  • アイヌ遺骨の運搬と慰霊祭出席に対する経費です
  • 根室市歴史と自然の資料館では現在、2017年に寄贈された考古資料に含まれていた、戦前に発見されたアイヌ遺骨を保管しています
  • 2023年4月11日に「根室市教育委員会の保管するアイヌ遺骨等の取り扱い方針」を公表
  • 市教委が保管する21体のアイヌ遺骨情報を公表し、地域返還の手続きを定めました
  • その後、返還の申請がなかったことから、8月に白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)の慰霊施設に保管することになりました
  • なお遺骨は大きなものであり、納骨する箱なども一般的な骨箱より大型のサイズになるそうです
ウポポイの慰霊施設


2023年6月22日木曜日

2023年 根室市議会 6月定例会議会 各常任委員会の議案審査

2023年6月22日

根室市議会6月定例月議会の総務経済常任委員会、文教厚生常任委員会が開催され、条例改正案など4件の各議案が可決されました
主な内容について、一部をご紹介します

個人市民税に森林環境税の導入など
(根室市税条例の一部を改正する条例)
林野庁のホームページより引用
  • 森林環境税が2024年度から導入されます
  • 個人住民税均等割とあわせて一人年額1000円が徴収されます。その後、国から森林環境譲与税として都道府県・市町村に譲与されます
  • その分、個人住民税均等割が1000円減額されますので(道民税・市民税が500円づつ減額)
  • 根室市の場合、2023年度の試算では市民税が約625万円減額になり、森林環境譲与税は2022年度で約959万円
18歳以下のこども医療費を無料化するための関係する条例の改正
(根室市こども医療費給付金条例及び根室市重度心身障碍者及びひとり親家庭等医療費の助成に関する条例の一部改正)

落石中学校の校舎移転と落石小学校の改修の工事の契約
(落石小学校校舎等改修・落石中学校校舎改築工事(建築主体)請負契約の締結について)
  • 耐震基準を満たさない落石中学校を小学校に新築・併設し、あわせて小学校とわたり廊下でつなぐ工事です。小学校も特別支援学級の開設に関連してシャワー室やエレベーター等を設置します。
  • 新年度から義務教育学校となる予定ですが、新年度に開校後、小学校校舎側の校長室と職員室を多目的室に改修する工事が行われるため、完成が5月31日になっています
  • 工事の契約金額は3億7,730万円(小学校側が1億2,016万6,978円、中学校側が2億5,713万3,022円とのことです)

2023年6月20日火曜日

2022年度 根室市への「ふるさと応援寄付金」 前年度20%増 約176億円に

6月20日

根室市議会6月定例月議会で石垣市長は、2022年度の「ふるさと応援寄付金」の実績について報告しました
 
それによると受け入れ件数は82万9461件、金額は176億12,782,239円となり、前年を約5万5,000件、30億円上回りました。
主な寄付者は関東関西の30代~50代の方々など都会の若い世代が中心で、またリピーターも着実に増え、前年から6万2,000人増の28万2,000人と6年連続で増加しています。

昨年度は、新型コロナの緊急対策や子育て家庭への支援、地域医療など市民生活の向上に幅広く活用され、その額は169事業34億9,000万円にのぼります。

また目的別の基金に積み立てており、2022年度末の残高は175億8,000万円となり、2024年度目標の200億円に対して87.9%の到達率となったそうです。

春国岱の木道・木橋も「ふるさと応援寄付金」を活用して修繕されています


2023年 根室市議会 6月定例月議会 一般質問 ②/2

2023年6月20日

根室市議会6月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(おわり)

2. 教員の確保や働き方改革等に関して
(1)国等の政策の課題について 
 今年5月9日の朝日新聞の独自調査では全国の都道府県など小・中・高校の公立学校で少なくとも計1497人の教員不足が生じていることが報道された。記事によれば教員が産休・育休、病休などで学校を離れても、その穴を埋める代役の教員が確保できない、全国的にはそうした事態が続いている。
 なお根室市教育委員会の資料によると今年度、市内の小・中学校・義務教育学校では、市が独自に配置する学力向上補助教員以外は、教員と職員数は充足しているとのこと。
 ただ過去には養護教諭など体制に欠員が生じても補充することが出来ない時期もあった。また昨年、文教厚生常任委員会で市内学校を視察したとき、花咲小学校でサポート教室を利用する児童が増えており、当時約40名が通級指導を受けていたが、配置される教員が2名だけで大変に苦慮されている、という話も伺った。
 教員不足の背景は様々な課題が指摘されていますが、その大きな要因のひとつが長時間労働と言われている。文部科学省の「令和4年度教員勤務実態調査」では、ひとり1日あたり平均で在校等時間は10時間や11時間を超える数字に。平成28年度の調査に比べて、「全ての職種において在校等時間が減少したものの、依然として長時間勤務の教師が多い状況」と文科省は評価されている。
 労働条件の改善は、教員・職員の健康と生活を守ることはもちろんのこと、子どもたちの教育環境を守る上でも大切な課題。
 文部科学省は5月に「令和の日本型学校教育を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策」に関して検討するよう、中央教育審議会に諮問。
 日本共産党としては、いまの教職員の不足に対して何よりも「働き方改革」を推進すること、とりわけ定数の抜本的な増加、スクールカウンセラー等の必要な職種の定数化、残業代を支給する仕組みの確立、過密化する学習指導要領の改定などを求めているところ。
 いま国の方では、子育て支援の財源確保などが大きな論議となっているが、あわせて必要な教育予算の抜本的な拡充が必要。あらためて安定的な教職員の確保に向け、国に対しては、今後どのような対策が必要であると考えるのか、教育長の見解を伺う。

【教育長 答弁】 現在、国の中央教育審議会で「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のため環境整備に関する方策として、
「さらなる学校における働き方改革のあり方」、
「教師の処遇改善のあり方」、
「学校の指導・運営体制の充実のあり方」の3点について審議されている。
 将来のまちづくりにおいて教育の果たす役割は大きい。全ての子どもたちの可能性を引き出すためには、質の高い教員が効果的な教育活動を行うことが重要。
 より優秀な人材を教員として確保するための施策や、教員が子どもたちと向き合う時間を確保するための施策を積極的に講じる必要がある。
 具体的には、教職員定数の改善や学級編成基準の緩和、給特法の見直しによる能力や実績・勤務時間に見合った処遇を可能とする給与制度の実現、学校の運営体制をいっそう強化するためのスクールカウンセラー等の教員以外の専門家・地域人材の拡充などが必要と考える。
 引き続き、全国都市教育長協議会などを通じ、国に要望する。

(2)市内の小・中学校等の取り組み状況について 
 根室市は2021年度~2023年度までの期間で「学校における働き方改革のための業務改善計画(第2期)」による取り組みを進めている。これまでの取り組み状況や、また国の指針や根室市教育委員会の学校管理規則で上限を定めている「時間外在校等時間」の推移など、目標に対する評価を伺う。

【教育長 答弁】 根室市では国や道教委が示している目標をふまえ「時間外在校等時間」を一か月あたり45時間以内、年360時間以内と数値目標を設定し、校務支援システムを通じて教員の在校等時間を把握している。
 令和4年度の教職員一人あたりの平均値は一か月45時間以内の目標値に対し、中学校において部活動や生徒指導時間の増などの要因から、4月と6月が目標達成にいたらなかった。小学校は全ての月で目標値内となり、総じて着実な推進が図られた。
 一方、年間360時間以内の教職員の割合は、小・中学校あわせて52.19%であり、約半数の教職員が年間を通じて目標を実現できていない。
 引き続き、校長会とも協議しながら業務の平準化、計画的な勤務管理の推進など、時間外勤務の縮減に取り取り組む。

【再質問 ①】 学校の教員の働き方改革等は「着実に前進しつつある」と評価していたが、未だ道半ばであると認識した。
 教員体制を着実に増員していけるのが何よりも重要だが、教員や学校を支援するスタッフの体制を充実させ、チーム学校で取り組んでいかなければならない。
 北海道が配置しているスクールサポートスタッフはコロナ禍で体制が拡充されたものの、今年7月末で任用が終了となると聞いた。その後の対応について、市教委としてはどのように考えているのか。

【教育部長 答弁】 道教委により措置されたスクールサポートスタッフは、国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、校内の換気、消毒作業、児童生徒の健康観察等、コロナ禍における教員業務の負担軽減を図るため配置された。
 新型コロナウイルスの5類引き下げに伴い、当該交付金が措置されなくなることから、先般、道教委から地方の小規模校を中心に配置が終了する旨、通知があった。
 現在6名のスクールサポートスタッフのうち、北斗小学校、花咲小学校、光洋中学校、柏陵中学校、海星学校に配置している5名については7月末で、また成央小学校においては令和6年3月をもって配置終了となる。
 市教委として7月末で終了となる5名について、本人の就労希望等を聞きながら相談を受けてきた。その結果うち2名は同じ学校で市の特別支援教育支援員として勤務が決まったところ。残る3名についても、引き続き本人と連絡を取りながら働く環境の確保・継続ができるよう、最大限努めているところ。 

【再質問 ②】7月末で終了となる方に対して根室市教委として、すでに対応をすすめている最中であることを理解した。
 スクールサポートスタッフをはじめとした学校を支援するスタッフについて、学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」では、『「チーム学校」の実現に向けた専門スタッフの配置促進』などと記載している。コロナの交付金の有無に限らず、消毒作業は減っても、他に必要な業務支援はたくさんある。
 学校側が必要とするのであれば、国や北海道に対してさらなる配置支援の拡充を求めることや、また緊急的に市独自に配置すること等含めて検討が必要。

【教育部長 答弁】 スクールサポートスタッフはコロナ禍における教員の負担軽減をも目的として令和2年度から拡充されたが、コロナ禍以前から教員の働き方改革を推進するために必要な地域人材の活用として位置づけられたもの。
 このため、根室市教委としては、教員の負担軽減を図るために必要な職は、学習指導員なのか、特別支援教育支援員なのか、スクールサポートスタッフなのか、その位置づけを各学校と協議をしながら外部人材の活用を検討するとともに、配置の拡充について、引き続き都市教委連等を通じ、国・道に対し強く要望する。


2023年 根室市議会 6月定例月議会 一般質問①/2

2023年6月20日

根室市議会6月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします

1.根室市の介護・福祉・保健予防に関して
(1)高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施に向けて

 2019年の高齢者医療確保法などの改正により、2020年度から「高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施」という新たな制度がはじまった。
 厚労省の説明によると、後期高齢者医療広域連合と市町村が協力し、高齢者の健康維持・フレイル予防に努める新たな仕組み。これまでの行政は、介護予防は介護保険担当、住民の健康づくりは保健衛生の担当、そして広域連合にはまた別な役割があり、それぞれの制度や財源にもとづいて事業を実施してきた。しかし情報や社会資源が共有されず、包括的な保健サービスを提供しにくい現状にあった。そのため本制度では共通の目的を持ち、地域の実情にあったフレイル対策に繋げていく仕組みをつくる、とされている。
 国の方針として2024年度までに全国すべての自治体で「一体的推進事業」の実施が求められている。
 根室市ではこれまで、後期高齢者医療連合からの受託事業として一体的推進事業は実施できておらず、それは保健師などの医療職の体制が十分に取れなかったことが大きな要因。
 来年度からのスタートにむけて、市としてどういった方針を持ち、体制等も含めて整えていくのかという最終的な準備期間。あらためて市としての考え方を伺う。

【市長 答弁】 高齢者の通いの場を中心とした介護予防・フレイル対策や生活習慣病等の疾病予防・重症化予防、就労・社会参加支援などの視点から、保健事業と介護予防事業の一体的な取り組みについて、令和6年度までに全ての自治体で実施が求められている。
 当市として医療専門職の配置や事業の企画・調整、国保データベースシステム等を活用した地域の健康課題の分析、対象者の把握、医療関係団体等との連絡調整など、様々な課題を整理し、関係機関などとも連携して、来年度からの事業実施にむけて取り組む予定。

【再質問 ①】 根室市では産休の対応など含めて保健師をはじめとする医療専門職の確保が厳しい状況が続いていた。2024年度までと言いつつも、根室市では新庁舎の建設とあわせて組織的な配置なども見直しを図っていく中で、取り組んでいくものと思っていた。それでも「来年度からの事業実施に向けて取り組む予定」とされているので、内容について何点か伺っていきたい。
 事業実施するにあたり市の組織体制として、どのような体制で取り組むのか。
 また「関係機関などとも連携しながら」との答弁だが、市内の医療機関など(歯科や介護・福祉の関係機関、保健所など含め)との連携体制をどう構築していこうとしているのか。

【健康福祉部長 答弁】 北海道後期高齢者医療広域連合が実施した未受託市町村向けの調査によると、本事業を実施していない市町村の88.4%が専門職の配置・確保が困難であると回答。当市においてもそのことが課題。
 今後も医療専門職の確保に向けて取り組みを進めるとともに、組織体制についても詳細はこれからだが関係部署の連携が円滑になるよう適正な配置に努める。
 また市内医療機関との連携も根室市外三郡医師会をはじめ医療関係団体等ともしっかりと連携がはかれるよう協議したい。

【意見として】 医療機関などとの連携については早いうちからの意見交換、事業の構想や企画の段階から共通の認識をつくるための働きかけが大事。
 あわせて、特にコロナ禍では後期高齢者の特定健診の受診率が落ちている。2020年度は5.1%、2021年度は5.8%という極めて低い水準で推移してきた。医療機関側を含めて、健診そのものについて、地域としてどういった位置づけで取り組んでいくのかを含めて協議してほしい。

【再質問 ②】 一体的事業の推進にあたって、法改正による大きな特徴の一つが、広域連合がもっている地域ごとの医療データ等を市町村が活用できるようなったという点。
 現時点で、医療や保健等のデータをもとに、根室市内の高齢者の健康状態の傾向や、あるいは医療や介護にまったく繋がっていない方がどの程度いるのか等について、市担当課としては現時点でどの程度把握できているのか。

【健康福祉部長 答弁】 現状とては例えば、生活習慣病の重症化予防のために医療機関と連携した疾病管理の必要がある高齢者についての把握は出来ていない状況にある。
 また医療・介護サービス等につながっていない閉じこもりのおそれのある高齢者などについても、全てを把握しきれていない状況。
 このことから一体的事業実施にあたってのプログラムにある、高齢者に対する個別的支援(ハイリスクアプローチ)として、今後取り組むべき内容であると認識している。
 国保データベースシステム等を活用した地域の健康課題の分析に取り組むとともに、高齢者の健康状態の把握に努めたい。

【意見として】 そのように地域の健康課題をデータとして明確化して、その上でリスクの高い対象者を抽出する。そうした対象者への支援は個別の保健指導等とあわせて必要に応じて地域の介護予防・健康づくり活動にもつなげていく形になる。

【再質問 ③】 市としても特に高齢者を対象とした健康づくり・介護予防教室や老人福祉センター・高齢者サロンを拠点とした通いの場・生きがいづくり、を進めてきたところと認識している。
 こうした取り組みと合わせて、一方で住民の身近な場所で、住民が主体となった介護予防・健康づくりの通いの場を多様に広げていくことが重要と考える。
 コロナ禍で各地域コミュニティの活動が停滞する期間が続いたが、新しい事業に取り組んでいく中で、医療専門職が各地域に入って住民主体の多様な通い場等の開発に積極的にかかわっていくことを進めていただきたい。

【健康福祉部長 答弁】 介護予防の視点からも、一体的推進事業において通いの場等への医療専門職の積極的な関与は重要なものと考えている。生活支援コーディネーター等とも連携しながら、実施が出来る場所も検討していきたい。

【再質問 ④】 これらの取り組みを進めるためには、今年度策定する「第9期介護保険事業計画・高齢者保健福祉計画」や来年は「根室市健康増進計画」が改定作業に入る。その中にしっかりと反映させていくべき。

【健康福祉部長 答弁】 一体的推進事業の取り組みについて「第9期介護保険事業計画・高齢者保健福祉計画」等に反映させるとともに、それぞれの計画の整合性に十分配慮し策定作業を進める。

(2)介護・福祉等に係るサービス体制の維持確保に関して 
①訪問入浴サービスの体制について
 根室市社会福祉協議会に代わって今年度から、別な事業者が訪問入浴サービスを受託したが、この6月末に事業を取りやめることが利用者等に通知されている。
 訪問入浴サービスは要介護者・障がい者の在宅生活を維持するうえで欠かせない事業。提供体制を維持するため、根室市も代替サービスとして休止中のデイサービス施設を利用した「通所入浴」の実施や、訪問看護ステーションとの連携、看護師確保の紹介手数料の費用助成、訪問入浴車両の購入助成など、自治体としては異例ともいえる水準でサポートしてきたが、苦しい状況が続いている。あらためて今後の対策について伺う。

【市長 答弁】 平成11年10月から根室市社会福祉協議会で実施してきたが、看護師の確保が困難となり本年3月末で廃止。4月より市内の民間事業者で実施されている。
 しかし当該事業所でも職員の離職によりサービスの継続が難しくなり、6月末で提供を取りやめる。
 市としても居宅サービスとして訪問入浴サービスは重要なものであり、一日も早い再開に向け取り組む。

【再質問】 答弁で「一日も早い再開にむけて」とあり、市長の強い決意表明と受け取った。市もこれまで様々な検討をしてきたと思うが、その内容について今一度ご説明いただきたい。

【健康福祉部長 答弁】 看護師確保が出来ないことによって訪問入浴サービス休止した際に実施したデイサービス事業所を活用した入浴サービスの「通所型入浴サービス」や訪問看護事業所からの看護師派遣の事業継続も打診や検討してきた。デイサービス事業所の職員体制や通常のデイサービスの利用があること、看護師の派遣体制が整わないため、代替サービスの提供による事業継続が叶わなかった。
 現在、市外の事業所に対して声をかけているが、現団以下では目処がたっていない。

【意見として】 市外事業者も含めて検討しているということなので、まずは対策がしっかりと身を結ぶようお願いしたい。
 もし他の対応が難しいのであれば、緊急的な避難措置として、介護保険外のサービスとして提供してはどうか? 訪問入浴車両を使って、看護師がいない体制でも実施するような、市の独自事業として介護保険外のサービスとして行うより他ないのでは?
 以前の時は何か月もの休止で、ヘルパーによる清拭で過ごしていたが、高齢者の方も若い障害者の方もしっかりとした入浴を提供することが重要。
 ありとあらゆる方策について、引き続き対応をしてほしい。

②ケアマネージャーの体制について
 市内のケアマネージャーの体制についても厳しい状況が続いており、新規利用者の受け入れが難しい状態となっている。あらためて市の現状認識について伺う。
 また、昨年実施したように必要に応じて、市内の在宅利用者分の認定調査を委託するなど対応の検討が必要と考えるが、あわせて見解を伺う。

【市長 答弁】 市内のケアマネージャーの状況は令和3年に居宅介護支援事業所の一つが撤退し現在も不足の状況が続いており、新規利用者の受け入れが困難。
 介護認定業務の昨年度(令和4年度)の実績は過去の「認定更新期間改定」の影響もあり、令和3年度と比較して4割増となるなど大幅に件数が増加したことから、居宅介護支援事業所に所属していないケアマネージャーへ調査業務を委託した。
 今年度の介護認定業務は例年並みとなる見込みだが、今後もケアマネージャーの確保に取り組み、電話やウェブでの調査など、業務の軽減を図りながらおこなう。

③在職年数に応じた各奨励金制度のあり方について
 今年度から根室市保健医療対策協議会を通じて、市内の病院・診療所に長く勤務する看護職に奨励金が支給される制度が創設された。本制度は病院・診療所に勤務する看護師等が対象だが、一昨年度から実施してきた既存の「介護サービス事業者対策協議会」を通じた介護従事者奨励金制度とは支給される金額等が異なる。例えば訪問看護など介護事業所で区分された事業所に勤務する看護師等と差が生じる。
 また医療的ケア児の受け入れなどのため、将来的には学校・幼稚園・保育所などで勤務する看護師なども想定されるが、こうした職員に対する対応を今後どのように考えるのか。さらに、障がい福祉関係の施設に勤務する職員への対応を今後どのようにしていくのか。

【市長 答弁】 「介護サービス事業者対策協議会」で令和3年度より実施している奨励金制度は看護師のみならず、高齢者ケアを担う介護従事者に対して市内の定着や意欲向上を目的に勤続年数に応じ、表彰と奨励金を支給する。
 一方で今年度から「根室市医療対策協議会」において実施している看護師への奨励金は喫緊の看護師不足対策として、医療機関に勤務する看護師に対して行われている。
 同じ看護師でありながら、勤続年数や金額に差異があるため、今後、市内の人材確保の状況を見据えながら、各協議会と意見交換を行い、より良い制度となるよう努める。
 児童保育施設や障がい福祉施設等についてのそれぞれの事業者等の意見を伺いながら検討したい。

【意見として】 今年度、市内が緊急的な状況に陥っていることから、医療・介護福祉にかかる人材確保のために、積極的な取り組みを進めてきている。
 看護職も介護職も専門職として、必要とされる分野が広がっている。
 政策・立案の課程で、それぞれの分野における職種の関わりがどうなるのかという点を各担当課で、共通認識をもって検討していくことも必要と考える。
 壇上で質問したこと以外でも、例えば今年度の根室市の予算では、市内幼稚園への医療的ケア児受け入れの補助金をつくった。しかし現在も看護職の採用に結びついていない。
 市が同じく今年度予算で新しく作った、看護師や介護職の新卒者・復職者・移住者に対して30万円を支給する「就業準備金」がなぜ、児童福祉施設等に該当にならないのか。
 もちろん助成があれば良いわけでないが、そうした制度をパッケージにして外の人材に向けてPRする大きな手段になる。各課が連携しながら必要な専門職確保への取り組みを市全体で対応していくことが必要。

【市長 答弁】 他の先進地で取り組まれている制度なら練られており穴がない。私たちは穴があっても恐れない思いで、まずは取り掛かろうとした。足らざるところがあれば、改善をしていく。予算説明の時にもぜひ意見をあげてもらえると良い。


2023年6月12日月曜日

2023年 根室市議会6月定例月議会 日程・一般質問の項目

2023年6月12日

根室市議会の6月定例月議会は6月20日(火)~23日(金)の日程で開催されます
今回は9人が一般質問を行います

6月定例月議会の日程

6月20日(火)10時~本会議
 一般質問(5名) 壺田議員 →中村議員 →橋本竜一 →鈴木議員 →西田議員

6月21日(水)10時~本会議
 一般質問(4名) 遠藤議員 →須崎議員 →本田議員 →永洞議員

6月22日(木)
 10時~総務経済常任委員会
 14時~文教厚生常任委員会

6月23日(金)
 10時~補正予算審査特別委員会
 17時~本会議
 各議案などの採決
 意見書案の採決

一般質問の項目

橋本 竜一 20日(火)3番目

1.根室市の介護・福祉・保健予防に関して
(1) 高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施に向けて
(2) 介護・福祉に係るサービス体制の維持・確保に関して
 ①訪問入浴サービスの体制について
 ②ケアマネージャーの体制について
 ③在職年数に応じた各奨励金制度のあり方について

2.教員の確保や働き方改革等に関して
(1) 国等の政策の課題について
(2) 市内の小・中学校等の取り組み状況について

鈴木 一彦 議員 20日(火)4番目

1.「ふるさと納税」をめぐる諸問題について
(1) 令和4年度の根室市の「ふるさと納税」の状況について
(2) 「ふるさと納税」制度をめぐる最近の情勢について
(3)市民の福祉の増進を図るための安定的な財源確保対策について

2.「再生可能エネルギー」をめぐる諸課題について
(1) 根室市の自然、景観を守るための施策について
(2) 市民及び市内企業等が「再生可能エネルギー」を導入する際の支援の考え方について



2023年6月5日月曜日

「令和5年 根室市議会報告会」 ご参加いただきありがとうございました

2023年6月4日

コロナ禍で4年ぶりの開催となる根室市議会報告会を市総合文化会館で開催し、市民18名の方にご参加いただきました。
質問・意見交換では、
領土問題や千島連盟がロシアから「好ましからざる団体」に指定されたことによる懸念、
安全操業に関して市議会は独自に何らかの情報を得ていないのか、
落石のバス試験運行によってJR花咲線に影響がないのか、
海水井戸の調査の目的、
介護や医療の人材確保、
太陽光パネルの問題など様々な観点から質問が出され、
また各議員の活動に対して厳しいご意見も寄せられました。
対応の難しい問題も多くありますが、頂いたご意見を踏まえながら、今後の議会活動に活かしていけるよう努力していきたいと思います。
ご参加いただいた市民のみなさん、ありがとうございました。


小・中学校等の教職員の働き方改革 さらなる支援体制などの促進を

学校の教職員の長時間労働やなり手不足が社会問題となってから随分経ちます。
この間、国が対策の指針を示し、根室市教育委員会と各学校でも働き方改革にむけた取り組みが進められてきました。

国・道の指針等を基に市教委は2018年に「学校における働き方改革のための業務改善計画」を策定。
現在は2期目の計画期間で、部活動休養日の完全実施や学校閉庁日の設定の他、道教委の手引きを活用しながら業務内容の見直しなど教職員の在校等時間の縮減の取り組みを進めています。
国の指針では教員の時間外在校時間の上限は月45時間以内、年間360時間以内と定められています。
2022年度の市教委の調査によると年間上限を超える教員の割合は小学校は前年から増加しています。
また中学校では前年から減少しているものの平均の在校等時間は400時間を超えます。
※なお月45時間以内の教員割合を全道平均と比較すると根室市内の小学校は概ね全道平均より良く、中学校は概ね全道平均を下回っています(2021年度の比較)

コロナ禍により一概に比較することは難しいかもしれませんが、教員の長時間労働は今もなお厳しい状況が続いているものと推測されます。
こうした中、文科省は時間外勤務手当など処遇改善を含め「質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策」に向けた検討を中教審に諮問しました。
子ども達のより良い教育環境を守っていくためには、働き方をしっかりと改善していくこと。
そのためにも教職員の定数増をはじめとして国の教育予算を抜本的に増額していくことが重要と思います。

また根室市もICT教育の推進や部活動指導の地域移行をどうするか等大きな課題があります。
さらに学校や教職員業務を支援するスクール・サポート・スタッフが、コロナの関係から増員されていましたが、この7月で終了となります(道の予算で配置)。
確かに消毒作業等は減るのかもしれませんが、引き続き働き方改革を進める教員業務の補助として有効と思います。
国や道に配置支援の拡充を強く求めるとともに、市教委としても各学校側の実情を踏まえた上で、独自に配置するなどの積極的な対応も検討して頂きたいと思います。
※令和3年度と令和4年度の「根室市立学校の職員に係る時間外在校等時間(超過時間)の状況について」から一部抜粋・再構成


2023年6月1日木曜日

今年の貝殻島コンブ漁がはじまりました

 2023年6月1日

日ロ貝殻島昆布採取協定にもとづくコンブ漁の漁船が一斉出漁しました
昨年より16隻少ない204隻が出漁とのことです

納沙布岬の灯台では小旗を手に多くの市民や関係者らが一斉出漁を見送りました
豊漁と安全な操業をお祈り申し上げます