2023年1月15日日曜日

エゾシカ防除柵で春国岱のハマナスや生態系を保護

2023年1月15日

春国岱ネイチャーセンターのフィールド講座が開催され、根室市歴史と自然の資料館の外山学芸員さんが「春国岱のハマナスは今 ハマナス群落保全プロジェクトのその後」というテーマで講演を行い、聴講させていただきました。

外山氏はエゾシカによる食害等を受けていた春国岱のハマナス群落について、春国岱ネイチャーセンターや根室ワイズユースの会の協力のもと群落を保護する防除柵を2014年に設置。
その後モニタリング調査を続け、ハマナス群落や関連する生態系がどのように変化したのか、防除柵の中と外側とを比較したデータを報告されていました。
設置後8年を経過して防除柵の内側ではハマナスの樹高が回復しており、また観測された植物や虫、鳥の種類も柵の内外で差異が確認されたそうです。
外山氏は、エゾシカの個体密度を減らすことがカギだが時間がかかりその間も被害が進むため、柵などで部分的にも植物群落を保全することは意味があるとしていました。

また環境省の調査ではエゾシカが春国岱のほか落石方面にも往来しているそうです。
狩猟できない区域に密集することで、踏み荒らしたり糞尿による影響で高層湿原やアカエゾマツ湿地林に被害が生じているとのことでした。




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