2021年11月12日
根室市が主催する「ヒグマ講演会~知って防ぐ、ヒグマの被害~」が、市総合文化会館で開催され、聴講させていただきました
公益財団法人知床財団の職員の方が講師で、ヒグマの生態や出会ってしまった時の対応やヒグマとの共存のために放置しないこと等、生活上の注意すべき観点などについてお話をされました
根室市でも今年、ヒグマの目撃情報は多く、すでに46件が報告されているそうです。2020年度1年間の目撃件数(44件)をすでに超えています
講演によると、環境省や北海道の調査で全道のヒグマの生息数は平成2年(1990年)で5200頭と推定されていたが、令和2年(2020年)では11,700頭と増加傾向にあること。また確認された分布状況も生息地域?も拡大傾向にあるそうです
1955年~2009年までの統計で151件だった人身被害は、2021年だけで11名(死亡3名、負傷者8名)にのぼっているとのことでした
山林での被害に加え、近年では住宅地域での事故が報告されています。特に札幌などの都市部での出没する傾向になっており、農作物の食害など経済被害も増加しているそうです
ヒグマが増えていること、地方における人口の減少と耕作放棄地の増加が要因となっているとしています
学習能力があり、人のゴミなどを食べると行動が突然変化して、人や住宅に近づくようになるそうです。その状況を「スイッチが入る」と表現していました。そうなったら行動が元に戻ることは無く、捕殺するしかないそうです
講師の方は、斜里や羅臼の状況を報告しながら、5年後や10年後にどうなるかわからないが、好転することは無く、人とヒグマの距離はどんどん近くなっていくのではないか。行動には個体差があり、突然問題を起こすため予測できない。道内全体が知床のようになっていくのではないか、と述べていました
また野生動物の問題に対応する技術者や地域としての仕組みが必要になるのではないかともお話しされていました
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