2020年11月28日土曜日

通所型入浴サービス事業をスタート

 2020年11月27日

根室市は通所型入浴サービス事業を12月から急遽スタートさせます
関連する補正予算3536千円が27日の根室市議会11月緊急議会で可決されました

根室市では現在、社会福祉協議会さんが訪問入浴サービスを実施していますが、これまで看護体制の維持困難から、サービス提供が不安定な状況が続いていました
そして職員退職にともない11月から訪問入浴サービスが休止となりました
市内では現在29名(介護保険での利用者26名、障がい者総合支援サービスの利用者3名)が利用しており、長期間のサービス休止は大変に厳しい状況となります
そのため、市では急遽、市内の特別養護老人ホームはまなす園さんに依頼して、休止しているデイサービスの施設を利用して、通所型入浴サービス事業を実施しました
あくまでも訪問入浴サービスの看護職員の体制が整うまでの代替措置で、当面は3月末までを想定しています
緊急的な対応とは言え、対策をとった市とはまなす園をはじめ関係機関に感謝を申し上げます

サービス提供の流れとしては、社協の移送サービス社で利用者を搬送し、はまなす園で入浴サービスを実施した後、帰宅します
入浴業務自体は社協の職員が行いますが、
バイタルとることや緊急時の対応ははまなす園の看護師が行うそうです
ただ胃ろう部の対応や吸引、褥瘡処置など医療的な処置は、家族が行うことを基本としており、可能な限りご家族の同行を求めています

通所型入浴サービス事業を、これまでの訪問入浴サービスの利用者が全員利用を希望するかというと、様々な理由から少し難しい面もあるとは思いますが、
いづれにしても、この代替サービスが安全に安定的に実施されることと、
一刻も早く、本来の訪問入浴サービス再開に向けて、体制が整うことを心から願っています

根室市職員等の期末手当を引き下げ

 2020年11月27日

根室市議会11月緊急議会が開催され、一般職、任期付き職員、特別職(市長・副市長・教育長)、会計年度任用職員、市議会議員の期末手当を年0.05ヶ月引き下げる条例改正と補正予算が可決しました。
2020年度の人事院の給与勧告に基づき、国に準じて、引き下げが行われたものです

コロナ禍で、直接の危険にさらされている病院職員や消防職員の方等はもちろんのこと、市職員の方々は様々な創意工夫のもと市独自の対策も出しながら、奮闘してきました
根室市ではプラスマイナスに関わらず、人事院勧告を基本にした給与改定を行ってきましたが、やりきれない思いです

特に会計年度任用職員は、根室市では今年度から制度がスタートしたため、期末手当の引き下げは来年度からにしたものの、そもそも前身の嘱託職員・臨時職員の制度の時から、期末手当は年3.0ヶ月のまま据え置かれてきました
それを一律に引き下げることはやはり課題があります

特別給(民間のボーナスのようなもの)では、人事院勧告は、これまで引き上げるときは「勤勉手当」を引き上げてきましたが、今回は「期末手当」を引き下げました
次年度以降の景気動向は見通しがたちませんが、
仮に今後、給与勧告がプラスになった場合には、会計年度任用職員についても正職員と同様に引き上げること、また引き下げる場合には、
生活に及ぼす影響を十分にふまえた対応を基本として今後の労使協議をすすめていくよう、求めました

2020年11月26日木曜日

根室市 令和2年度 総合教育会議

 2020年11月26日

「令和2年度 総合教育会議」が開催され、傍聴してきました
総合教育会議:H27年の地方教育行政法の改正により、地方公共団体の長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、地域の教育の課題 やあるべき姿を共有して、より一層民意を反映した教育行政の推進を図ることを目的にした、地方公共団体の長と教育委員会という執行機関同士の協議と調整の場。

今回は主に根室市の「教育大綱」(第2次)について、協議されました
※大綱は、地方公共団体の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策について、その目標や施策の根本となる方針を定めるもの。教育基本法に基づき策定される国の教育振興基本計画における基本的な方針を参酌して定めることとされている。教育の課題が地域によって様々であることを踏まえ、地方公共団体の長は、地域の実情に応じて大綱を策定する。

根室市では現在の「教育に関する『大綱』」は、H27年5月27日に策定されています
これは特に対象期間は定められていませんでしたが、国では概ね4-5年程度の期間を想定しており、今回、根室市でも策定し直したものと考えられます
第2次大綱では、R2年度~6年度までの6年間と明記しました
内容としては、市の総合計画に準じたもので、今回の第2次大綱でも「施策項目」や「目標」は前大綱をそのまま踏襲しています
ただ現状の課題を踏まえ、「新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた教育の推進」という点と、それと連動した「GIGAスクール構想にもとづく情報教育の推進」、そして「幼保小、小中、中高の教育連携」と「コミュニティ・スクールの推進」という観点が明記されました
ただ、具体的な施策の目標などは、前回と同じ内容となっています

その他、コミュニティ・スクールの導入についても協議されました
市内を6中学校区ごとに「学校運営協議会」をつくり、各学校運営協議会を統括する「根室市コミュニティ・スクール連絡協議会」を設置するという大まかな構想を示しました
ただ現時点では、具体的な内容はこれから地域と協議しながら検討していくそうです
根室市では市街地以外では、学校と地域との結びつきが強く、漁業などを通じて様々な関係性がつくられていますが、
市街地では、どのような形で地域と学校とを結びつけていくのか、根室市としての独自の取り組みに工夫が必要になるものと考えられます

2020年11月19日木曜日

新型コロナウイルス感染症 市立根室病院も対応する病床の拡大に向けて準備

2020年11月19日

最近の北海道内における感染者数の増加により道では病床確保数を増やす方向性が打ち出されています
本日、根室市の新型コロナウイルス感染症対策本部会議が開催され、市立根室病院でも即応病床を拡大するため、準備をすすめていることが報告されたそうです
※「即応病床」:感染症患者の受入要請に速やかに応じるため、空床にしておくなどにより、いつでも即時受入れ可能な病床
※「準備病床」:一定の準備期間(1週間程度)の後に患者の受入れが可能な病床。 フェーズに応じて、「準備病床」を「即応病床」に転換していく

患者数に応じて3段階で設定されているいる各フェーズの移行や宿泊療養施設は、三次医療圏単位での運用となりますが、
釧路・根室管内でもフェーズ1からフェーズ2へ移行されるそうです
道の病床確保計画にもとづき、管内で計60床に増床し、
そのうち市立根室病院は即応病床を2床から10床へ増やす準備を進めているそうです
基本的には根室管内の患者の受け入れを優先とするそうですが、釧路等からの患者の受入れも考えられます
現在は、市立根室病院の外来は通常どおり診療の予定で、入院にも影響はないとされていますが、
入院の方は、新型コロナの患者さんは4床室でもすべて個室対応となるため、10床以上に病床を空けておかなければならないので(25床分が空床になる)、
今後は影響が出ることも考えられるそうです

資料


2020年11月18日水曜日

VRで認知症を体験する

 2020年11月18日

根室市在宅医療介護連携推進協議会(根室で在宅医療・介護連携推進事業を担うところ)が実施した「VR認知症」の体験会に参加しました。
根室市では昨年からサービス事業者の職員さん向けに何回か実施されていて、とても興味があったのですが、今回は一般市民向けに実施していただいたので、参加できました
株式会社シルバーウッドという企業が運営する「VR認知症体験プロジェクト」というだそうです

これまで認知症について、本や講演会で学ぶ機会は何度かありましたが、実際のところ「なんとなく」でしか理解していませんでした
この研修会では、認知症の方がどのような世界を見ているのか、どのように考えているのかを、VRで体験します
講師の方の言う「共感」とはこういうことか、と驚きました
車から降りてと言われても、それがビルの高さのように思えて、本当に怖くて、足が踏み出せません
幻視とわかっていても、見た目は現実なのか、幻覚なのか、区別がつきません
自分が今どこにいるのか分からなくて困っているとき、優しく声をかけられたら、どれほど安心するのか

その疑似体験を経たことで、続けて講師の方がされる説明がストンと落ちました
認知症の方がどう感じているのか?
どのように接してほしいのか?
認知症の方自身から、どのように見えているのか、どうしてほしいのか、自分がどうしたいのか、きちんと話を聞いてほしい、
と講師の方は言います

これからも出来るだけ多くの市民の方にも、体験してほしい研修だったと思います

VR認知症とは
認知症ではない人が、バーチャルリアリティ(VR)の技術を活用し、認知症の中核症状を体験するものです。認知症を文字で学ぶのではなく、その症状を自分ごととして体験することを通じて社会に広まっている認知症に対する誤った理解や偏見を溶かしていくことを目的としたプロジェクトです。認知症の症状は「物忘れ」だけではありません。人それぞれ様々な症状があることを体験を通じて理解していくプロジェクトです。
(引用元:VR認知症体験プロジェクトから)




2020年11月16日月曜日

傾聴技法を使って、相手の話を聴く

 2020年11月14日

根室市社会福祉協議会が主催する「支え合いを広げる地域づくり研修会」が、市福祉会館で開催され、町会として聴講させていただきました。
講師は北海道総合社会福祉研究センターの五十嵐教行理事長です。
各町会や市民ボランティア団体の方、行政関係者など18名が参加し、傾聴の仕方やそれを活用して、自分史(その方の歴史)をまとめる「聴き書きボランティア」の技術のあり方について学びました。

「傾聴」は概念としては知っていましたが、技法そのものは、これまできちんと学んだことはありませんでした
きっと難しいのだろうな、と思っていましたが、

講師の先生が言うには「傾聴」とは
相手の話を聴くときに、
 〇大きく「うなずく」こと
 〇「笑顔」で、「あいづち」をうつこと
・・・だそうです
そうか、それだけで良いのか! と、目からウロコでした

その他、相手の自分史をまとめるためのインタビューの方法など、具体的な実例を交えながら、楽しく講義を聴かせていただきました

帰ってから、さっそく活用しようと思いましたが、
気が付くと、相手の話を黙って聞いている、話を遮ってしまうなど、やっぱり自分の悪い癖が抜けません
もう少し、頑張って実践してみたいと思いました

2020年11月8日日曜日

令和2年度 南部賞表彰式

 2020年11月8日(日)

根室スポーツ協会による「令和2年度南部賞表彰式」が実施され、今年は前市議会議員の神忠志さんが丸山マサルさんとともに受賞されました
お二人は教員として根室市内の学校に赴任されて以来、全国や世界で活躍する選手を多数送り出すなど、55年にわたって根室市および管内のスピードスケート競技の指導・普及に尽力されてこられたそうです

神さんは式典の謝辞で往年の厳しい環境を振り返りながら、「スケートのために様々なご協力いただいたみなさん全体のものと受け止めている。55年も長くスケートに関われたのは、根室の寒い自然環境と、地域や行政の協力のもと公認スケートリンクが出来たこと、夜を徹してのリンク作りなど大変多くの方々の尽力があったため」と感謝を述べていました。

お二方の今後ますますのご活躍を心からお祈り申し上げます

※南部賞:昭和7年にロサンゼルスオリンピックで陸上三段跳び金メダリストの南部忠平氏が、昭和57年に初めて開催された「北方領土ノサップマラソン」に来賓として根室を訪れた。そのときに南部氏は、根室体育協会にトロフィーの寄贈と指導者として顕著な実績のある方を表彰することを提唱。それを受けて翌年(昭和58年)、根室体育協会は「南部賞」と「南部奨励賞」を制定。昨年まで南部賞は28名、南部奨励賞は11名が受賞されている。

11月11日は「介護の日」 現場で働く職員さんたちが街頭からアピール

2020年11月7日(土)

介護福祉の人手不足が深刻な状況が続く中、根室市内の介護事業所等に勤務する職員さん達が、市街地の沿道に立って市民へアピールをされていました。
11月11日の「介護の日」にちなんで、「介護のサービスは人手不足です」、「根室の未来のために一緒に働きませんか」「根室の介護現場を一緒に守ろう!」などのプラカードを持って、通行するドライバー等に呼びかけていました。

市内のデイサービスに勤務する方が、市内の各サービス事業所で働く方々参加を呼びかけ、当日は7事業所から20名以上が参加しました。
「初めてのことで参加してもらえるか不安でしたが、思った以上に多くの人が集まってくれて良かった。一人でも介護で働く人が根室に増えてくれれば、と思います」と、感想を述べていました。
人手不足に加えて、いまコロナ禍で大変な苦労をしている介護現場で実際に働いている方々が、自らこうして声を上げていくことは、大変にすごいこと、と思いました。

全国の各地域と同様に、この根室市でも介護福祉に携わる人材確保が大変に厳しい状況です。
昨年は市内デイサービスの休業・閉鎖がありました。ショートステイなども利用が難しいとも聞きます。
特に現在では、訪問入浴サービスが看護職員の確保困難などから休止となっています。その間は清拭等で対応しているそうですが、長い間入浴できないことは、つらいことと思います。
事業者側だけの対応でなく、市行政としてもこの状況に対して、何らかの対策を緊急的に行う必要があると考えます。

また、いま根室市では市内の事業所との協議の場を設け、独自の新たな人材確保対策を検討しています。
市担当課は、それを次期介護保険計画に施策として反映させていきたいと、考えているそうです。
ただし、介護や福祉事業所への介護報酬等が低すぎることが、人材困難の大きな原因です。
国に対して、介護報酬等の抜本的な改善を強く求め、必要な介護サービスや福祉が受けられない今の状態を何としても改善させていかなければならない、と思います。