3.高齢者福祉・介護に関する諸問題について
(1)当面の新しい総合事業の実施に向けた諸課題
(橋本 質問)
7月20日に市が事業者に向けた説明会を開催。その中では、来年、2017年4月から新しい総合事業の実施にあたって、通所型・訪問型とも現行相当のサービス基準で実施し、一方いわゆる多様なサービスについて今後の検討課題としている。
介護保険財政の支出削減を目的にいわゆる「緩和した基準によるサービス」を導入している自治体も多い中、現行相当を維持されたことは、地域の介護の質を確保するために大変に重要な判断。
しかし、まだこれから新しい総合事業の実施へむけて様々な課題があり、今後どのようにそのための準備をすすめていこうとされているのか伺う。
(市長 答弁)
事業の移行により混乱が生じないよう、今後さらに対象者に対し丁寧な説明や周知を行い、移行事務を進める。
新しい総合事業の実施に伴う緩和した基準によるサービスなどの提供について、
ニーズの把握や他都市の取り組みなどについて調査研究を行い、サービスの実施に当たっては介護事業所などとも十分に協議を行い、地域の実情に即した事業の充実に努める。
(2)地域包括ケアに向けた課題について
(橋本 質問)
9月5日に地域ケア会議の代表者会議が実施された。医療・介護の関係機関をはじめ、地域住民が参画するこの会議を手始めに、今後は実務者レベルの作業が進められていく。
地域包括ケア構築にむけた様々な対応の起点、特に地域支援事業の充実強化の部分において、市行政に作業が一点集中している現状にある。
地域包括ケアの構築に向けて、こうした現状を一歩抜け出し、各団体や住民組織がどのように主体性をもって関わっていくようもってことが出来るのかが課題。今後どのようにすすめていこうとしているのか伺う。
(市長 答弁)
システムを実現するためには、医療・介護・地域の資源を把握し、医療機関・団体などが、目指すシステムの方向性と役割について、共通認識のもとその機能を十分に発揮・連携する仕組みづくりが何よりも重要。
このことから従前のケア会議に、町会連合会、老人クラブなどの幅広い分野の代表者16名による地域ケア会議を設置。地域全体で高齢者を支えるため、医療や介護に加え、地域の自助・互助を最大限に発揮するシステム作りや、それぞれの役割と機能を活かした取り組みについて確認した。
各団体の主体性をもった関わりについては、地域包括支援センターが中核を担い、様々な分野で連携強化の調整を図り、関係機関などの役割を明確化する中で、主体的な活動に繋げながらシステムの構築を推進する。
(橋本 再質問)
医療機関の役割について、どう考えるのか?
一般的に地域医療に関する計画は都道府県が担っており、根室市でも保健や健康推進と介護は別の担当課がそれぞれ所管しているし、さらに市立病院にも分かれている。地域内のそれぞれの医療や介護の関係団体は、基本的には個々にある状態。これを一手に束ねる作業は容易ではない、と考えられる。
具体的に組織して動かすためには、特に医療側の役割・取り組みが重要。
中心となって(頭になって)旗を振る役割。
特に医師が先頭に立つことで、周囲の意識が変わる。関係団体の反応が違う。
これから先は事業の意義を共有認識し、中心的役割を担う担当(分担)をそれぞれ早い段階から定めていく必要があると考える。
(市長 再答弁)
在宅医療・介護の推進、認知症施策の推進など、地域包括ケアシステムにおいて、
医療を主要な構成要素としており担う役割は非常に重要。
ケア会議などにおいて、それぞれ担う役割の明確を図る中で進めていく。
(橋本 再質問)
生活支援サービスの充実・強化について、コーディネーターや協議体の設置にあたって、まず社会福祉協議会の位置づけ、および既存の在宅介護支援センターの位置づけをどうするのか、が大切な要素と考える。
幅広い地域で市街地区以外の歯舞や落石、厚床などそれぞれの地区のあり方にも、しっかりと目を向ける必要がある
そのために、市内の各法人がどのような考えをもっているのか、あわせて検討する必要があるのではないか。
(市長 答弁)
平成30年4月からの生活支援サービス体制の整備にあたり、サービスの中核を担うコーディネーターや協議会の役割は大変重要。その設置にむけ、社会福祉協議会をはじめ、在宅介護支援センターなどの関係団体と十分協議を重ね、検討したい。
(橋本 再質問)
地域包括支援センターの体制強化をどうするのか?
包括的支援事業そのものが今後、質量ともに拡充する。地域包括支援センターが本来の役割をしっかりと果たしていくために、今後どのような体制としていくことが必要なのか、検討する必要がある。
(市長 答弁)
地域包括支援センターの役割はますます重要となる。
包括的支援事業の生活支援サービス体制の整備や認知症施策の推進を図る上で、関係団体などと協議をすすめながら、必要な体制について早急に検討する。
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