2023年4月30日日曜日

根室国後間海底電信線陸揚施設(通称:陸揚庫)プロモーションビデオ〜もの言わぬ語り部〜


1929年(昭和4年)9月に旧逓信省により建設された根室国後間海底電信線陸揚施設(通称・陸揚庫)は根室側の陸揚線と国後島へ延びる海底電信線を接続する中継施設で、かつて北方領土に日本人が住んでいた頃、この陸揚庫から延びた海底電信線は、国後島を経由して、択捉島までつながっており、島民の暮らしやサケ・マス漁業などの産業を支える通信インフラとして、島々の発展に大きな役割を果たしていました。
(YouTube動画の概要欄から引用)

根室市が昨年度中に制作した約34分の動画で、今年4月22日のシンポジウムで初公開されたそうです。
なお2022年度の市予算では陸揚庫の現況調査とプロモーション動画制作の経費として、1925万円が計上されています。

現存する陸揚庫の保存と活用をどのようにするのか、根室市では現在、専門家による会議で検討が進められています。
本作品はこれまでの調査結果を取りまとめた内容ですが、単に建物の解説というだけでなく、国後・択捉島をつなぐ海底電信ケーブルによって日常的にどのような通信(電報)がされていたのか、またソ連侵攻当時の切迫した状況を伝える各村長の電報の内容も、資料に基づき詳しく説明されています。

映像の中で保存会の久保会長が話していましたが、陸揚庫という建物と当時の通信記録を結びつけた視点により、その地に紛れもなく暮らしていた人々の姿を、見る人に強く思い起こさせる作品になっていると思いました。

2023年4月14日金曜日

市役所で4月から 書かない窓口開始

まずは行政窓口のデジタル化の第一歩
根室市役所の入口にこんな機械が置かれているのをご存知でしょうか? 
行政窓口のデジタル化の一環として、住民票等のコンビニ交付、スマホによる郵送交付サービス、
そして「書かない窓口」として、市役所に設置しているタブレットで申請用紙を作成したり、自宅からPCやスマホ等で申請用紙を作成できる「事前申請システム」が、
今年4月から始まりました。
せっかくの新しい取り組みなので、どんなモノかと試してみました
(市職員の方には忙しいところ、申し訳ございません)。

郵送交付と事前申請システムをやってみました。
郵送交付はマイナンバーカードを読み込むため、スマホに専用のアプリを入れることが必要です。
必要事項を入力して、クレカで決済すると1週間ほどで申し込みした住民票などの書類が郵送さます。
ただ市のシステムに限った話ではありませんが、正直に言うと氏名や住所の入力も面倒なので、マイナンバーカードをスマホで読み込むなら、せめて氏名・住所くらいは入力フォームに反映させて欲しいと思いました。

事前申請システムは市のホームページ等から専用の入力サイトに入ります。
今は始まったばかりで市ホームページでもピックアップされていますが、平時は「入口」を探すのが少し難しいかもしれません。
発行されたQRコードを自宅で印刷する等してから、市役所に持参して、写真の機械で読み込むと「申請書」が印刷されてきます。
 
今回は戸籍抄本を事前申請したのですが、申請用紙には名前と住所と本籍が印刷されているだけでした。
戸籍謄本か抄本かを選択したのですが、あの情報はいったいドコに消えたのだろうか?

たしかに住民票と戸籍など複数の書類を申請するときには、手書きする手間が省けます。
マンションや~郡~町など長い住所では恩恵が絶大です。
ただ入力作業を何度も行う手間はあります。

実際に使ってみた感想はまだ過渡期のシステムかなと感じました。
今後もさらに改良されて、より利便性・快適性が高まることを期待します。

2023年4月13日木曜日

2023年 根室市議会4月緊急議会

2023年4月13日

根室市議会4月緊急議会が開催され、原油価格・物価高騰対策として水道料金の減免の延長や、琴平町船揚げ場の漁協が所有する施設整備に対して北海道の交付が決定したことよる補正予算など2億3,426万円が可決されました

新型コロナウイルスワクチン接種事業経費 +59,471千円
  • 令和5年の春(5月~8月末)に接種される65歳以上、医療従事者、基礎疾患のある12歳以上の方、介護施設等入所者等を対象にした経費です ※厚生労働省の資料(PDF)
  • 根室市では月から接種開始を予定しています

水道料金の減免
 水道会計支出金+79,041千円、農業用水会計繰出金+1,088千円
  • 昨年10月から一般家庭の水道料金の基本料金が減免され、そして12月からは官公庁を除くすべての水道料金の基本料金の減免が実施されています
  • 市民の方から継続を求める声も上がっており、市は4月~6月までの3か月間さらに延長する措置を取りました
  • 昨年度から実施された水道料金の減免額は予算ベースの概算総額で、5,650万円+追加分8,512万2,000円と農業用水の分153万円をあわせて1億4,315万2,000円
  • それに今回の減免額+7,688万3,000円(事務経費等を除く)+農業用水108万8,000円をあわせて、計2億2,112万3,000円に上ります
※ 国の物価高騰等の対策との関係について
今年3月下旬に政府は1.2兆円規模の「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」の増額を決定(PDF)。根室市への交付見込みは合わせて1億9,600万円となっています。今回の市の水道減免の継続分は国の交付金が活用が難しく、また切れ目のない継続的な支援を先行して対応するために財政調整基金で充当しています。
今後の物価等高騰対策について、市は「根室市新型コロナウイルス関連緊急経済対策展開計画【第10版】」(PDF)を改定し、対策期間や対象事業、予算規模や財源確保の考え方を含め、重点支援に係わる展開計画案を整理しているところ。低所得世帯や子育て世帯への施策や商品券の発行支援、水道料金の基本料金免除など、具体的な検討を進めているところと本田議員(市民クラブ)の質疑に対して説明していました。

水産業強化対策事業補助金 +79,000千円
  • 琴平町船揚げ場の整備工事に関連して、根室漁業が整備するタイヤ式揚船機、船台、ウインチの整備事業に北海道の補助が決定したことによる予算です
水産研究所管理運営経費 +5,588千円
  • 1/17に発生した水産研究所の火災により被災したガラス窓や電力盤の復旧工事、水槽やヒーター等の温度調節機器の購入経費です
  • 火災の原因については、実験に使用していない飼育水槽の加熱ヒーターのスイッチを切り忘れ、水槽の外で異常加熱状態になり、水槽や資材に燃え広がったことによるもの。

2023年4月10日月曜日

根室市「ゼロカーボンシティ」表明

 地域として温室効果ガスの削減の機運を高めるため、自治体が「ゼロカーボンシティ」を宣言して取り組みを推進する姿勢を示すものです。

以前より鈴木一彦議員が議会質問で取り上げていました。
その後、2月定例月議会の市政方針で石垣市長は「2050年のCO2実質排出ゼロを目指す」と宣言。

根室市は2022年8月に「地球温暖化対策推進実行計画(事務事業編)」を改定。
市行政全体として温室効果ガスの排出量を「目標年度2030年度に、2013年比、40%削減する」としています。
市役所は節電の取り組みは以前から頑張っていたと思いますが、一方でコスト面からか公共施設等への再生可能エネルギーの設備導入は、これまであまり進んでいませんでした。
それでも近年は災害対策との関連から花咲港の地域会館や、現在建設中の本庁舎では太陽光パネルの設置が計画されています。

行政が先頭になって地域全体で、省エネルギー等の取り組みを促進していくことが求められ、また市の施策としてもそうした支援策が必要になってくるものと思います。
一方で、乱立する太陽光・風力などの開発に対し、地域として自然や景観とどのように両立を図るのか、引き続き大きな課題です。


2023年4月5日水曜日

根室市花咲港会館(愛称:コミュニティくるまいし)を視察しました

2023年4月5日

根室市議会は、この4月から移転オープンした「根室市花咲港会館」の視察を行いました


停電時には発電機から電気を供給できる

集会所

防災倉庫


花咲児童教室



和室。パーテーションで3つに区切ることができる

多目的トイレ


2023年3月20日月曜日

2023年 根室市議会 2月定例会議会 意見書(案)など

2023年3月20日

2/27から22日日間の日程で開催された根室市議会2月定例会議会が最終日を迎えました
各常任委員会に付託された条例案、2023年度の一般会計と各事業会計の当初予算案が全会一致または賛成多数で可決されました
また市長諮問の人事案件について、人権擁護委員8名のうち6月30日末で任期満了となる4名の方と昨年10月末で退任された1名の方の後任分あわせて5名について、全会一致で同意しました

2月定例会議会で審議・可決された意見書案については下記のとおりです
※2023.3.31(追記) 意見書の表題について一部誤りがあり、差し替えました。大変申し訳ございません


2023年3月13日月曜日

2023年 根室市議会 2月定例会議会 各常任委員会の議案審査

2023年3月13日

根室市議会2月定例月議会の総務経済常任委員会、文教厚生常任委員会が開催され、条例改正案など20件の各議案が可決されました
主な内容について、一部をご紹介します

市の個人情報保護条例を廃止して関係する条例を整備
(根室市個人情報保護法施行条例)
(根室市個人情報公開・個人情報保護審査会条例)
(根室市個人情報公開条例の一部を改正する条例)
  • デジタル社会形成整備法が2023年5月1日から施行されることにより、これまで各地方自治体がそれぞれ条例化してきた個人情報保護が国の改正個人情報保護法に一元化されて、各市町村の条例が廃止されます
  • それにともない条例に規定されていたが法律で定められていない「市個人情報公開及び個人情報法保護審査会」の設置など、関連する内容を整理するため、一連の条例制定や改正が行われました
  • また改正個人情報保護法は国会と地方議会を対象外としているため、2月定例会議会の最終日には、市議会用の個人情報保護条例が提案される予定になっています

地域手当の新設
(根室市職員給与に関する条例等の一部を改正する条例)
  • 首都圏や都市部などの物価の高い地域に勤務する公務員に対して支給される手当です。根室市の職員はこの仕組みがありませんでしたが、今後、北海道後期高齢者医療広域連合へ職員が派遣されることが見込まれるため、給与条例の改正を行いました。
  • 国では人事院規則 九―四九(地域手当)によって定められており、根室市はそれを準用します。札幌市に赴任する場合は7級地で3/100の支給率です。
  • なお提案された【市職員給与に関する条例】「第12条の2 地域手当は、規則で定める地域に在勤する職員に支給する」となっています。これについて総務経済常任委員会で保坂委員(無所属)から、手当の内容を規則に定めることは「職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定める。」とした地方公務員法(第24条第5項)の『給与条例主義の原則』に反するのではないか、と指摘がされました。市側は内容を精査し、必要があれば次の定例月議会に改正をしていきたいとしています。

市民福祉部を「市民生活部」「健康福祉部」に分割、今後の人員体制増も見据えた組織機構の改定
根室市部設置条例及び根室市市民福祉事務所設置条例の一部を改正する条例)
(根室市職員定数条例の一部を改正する条例)
  • 現在の市民福祉部について、複雑・多様化する福祉政策や子ども政策の一本化を含めた体制の構築のため「市民生活部」「健康福祉部」に再編します。あわせて法に定められている「福祉事務所」の名称を復活させます。
  • 全体的な一般部局の職員定数を250人から270名に増強します(福祉事務所の体制も28名から33名に)

道路占用料の改定
(根室市道路占用料徴収条例の一部を改正する条例)
  • 2021年度の地価水準(固定資産税評価額)の評価替えと地価に対する賃料の水準の変動等を反映して、市道の電柱などの設置にかかる占用料の額について37項目中36項目を改正します

市道の「婦羅理オンネップ線」などを農道にして整備
(市道路線の廃止について)
  • 北海道が主体となる道営農業農村整備事業により路線を整備するため、市道の認定を廃止し農道に決定することになりました。

水産加工振興センターの古い機器を廃止
(根室市水産加工振興センター条例の一部改正)
  • 昭和50年代に購入した焙焼機や高速魚体処理機、バランスフリーザー等を廃棄。老朽化で腐食など故障しており、代替部品も製造中止となり修復不能のため廃棄となりました。
  • 代替の機能を果たす機器はあるためセンターの運用に支障はないそうです。

根室市入植者選定部会条例を廃止する条例
  • 戦後、食糧増産や農家増大を目的に国が買収した山林や原野など未墾地(開拓財産)を都道府県が国の受託事業として入職者等に売り渡すため、北海道開拓審議会入植者選定部会により審査・選定を行ってきた。厳正かつ円滑な売り渡し等を図るため、市長の諮問機関として独自の審査を行う「根室市入植者選定部会」を設置。その後、地方分権一括法により、平成12年に制度が改正となり、開拓財産による市町村の審査が廃止され、都道府県が直接取り扱うようになった。
  • 当時は北海道からの助言もあり、根室市では係争地が存在しているため、当部会を存続させてきた。現在では市内の開拓財産では係争地は存在しないことが確認され、部会の役割が終了した。

埋立てによる土地の確認など
(落石漁港-浜松地区)(花咲港)

過疎計画に障がい福祉サービス事業所建設補助事業を追加
(根室市過疎地域持続的発展市町村計画の一部変更について)
  • 新年度から建て替え工事をすすめる障害者支援施設「根室すずらん学園」に対して市側も新年度予算で約650百万円の補助金を拠出します。その財源のうち約314百万円について過疎債を充当するため、市町村の過疎計画の変更を実施します

こども家庭庁設置法による関係する条例の文言などの整理
(こども家庭庁設置法の志向に伴う関係法律の整備に関する法律の施行に伴う官益条例の整理に関する条例)

放課後教室や家庭的保育事業等に「安全計画」の実施など義務付け
(根室市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例)
(根室市放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例)
  • 2021年7月に福岡県中間市で起きた保育所の送迎バスに取り残された園児が死亡した事例を教訓として、児童福祉法か改正され、「児童の安全の確保」に関する事項が運営基準として位置付けられました
  • 具体的には安全計画の策定や衛生管理、放課後児童健全育成事業所では業務継続計画の策定等も義務付けられます
  • なお家庭的保育事業等は、小規模保育事業(6-19名)、家庭的保育事業(5名以下)、居宅訪問型保育事業、事業所内保育所(従業員の子どもと地域の子どもを一緒に保育する場合)の4種類あります。参考:荒川区のウエブサイト。根室市内では、このいずれの事業も実施している事業者はいません(2023年3月時点)

出産一時金の額を50万円に増額
(根室市国民健康保険条例の一部を改正する条例)
  • 国の制度改正により出産一時金が42万円から50万円に引き上げられます
  • なお根室市では2021年度に国保の出産一時金の支給を受けた方は22件、2022年度も22件となっており(2/23時点)、このうち42万円を超過して実質的に自己負担が生じているのは2021年度で7件、2022年度でも13件があるそうです

国民健康保険の限度額の引き上げ
(根室市国民健康保険税条例の一部を改正する条例)
  • 国の定める限度額を根室市は1年遅れで実施しています。2023年度から基礎課税額+2万円、後期高齢者支援金等課税額(支援分)+1万円で、合わせて課税限度額を3万円も引き上げ、合計102万円にもなります(下図参照)
  • なお国の方では賦課限度額の超過世帯割合を被用者保険並みに1.5%に減らしていくように、毎年限度額を引き上げています。法定限度額は2023年度から支援分を2万円ひきあげ104万円とする予定です
  • 根室市の限度額超過世帯数は改定後で206世帯です。全世帯数4062世帯のうち約5.07%を占めます。全国平均(約1.52%)に比べて高いのはやはり漁業、酪農など1次産業の従事者の割合が他地域に比べて高いためと考えられます。被保険者の世帯人員数が多い世帯もあり、必ずしも限度額超過世帯=高所得者とは言えないものと考えられます。納付相談の強化など十分な対応をあわせて取っていく必要があります。
  • ただし国は将来的に国保の都道府県単位化により統一保険料とすることを目指しており、その段階で限度額基準についても統一化される可能性があります。

看護師や介護福祉士への就学資金の制度を拡充、歯科衛生士も対象に追加
(根室市医師、医療従事者及び介護従事者就学資金貸付条例)
  • 根室市では市立根室病院をはじめ市内の医療機関、そして介護施設等で看護職、介護職の不足が深刻な状況が続いています。市の聞き取り等による調査では、今後5年間の見込みで看護師75名、介護職35名が必要になると試算しています。
  • 今回の制度改正では歯科衛生士を貸し付け対象に拡大
  • また従来の制度に加え「特別奨学資金」として看護師、助産師は月額10万円を追加(計20万円に)、介護福祉士は月額4万円を追加(計8万円)まで貸し付けを受けることが可能になります。特別奨学資金の貸し付けを受けた方は、卒業後、市内の医療機関や介護事業所等に貸付期間の1.5倍の期間を従事することで償還免除されます(例えば4年間借りた場合は、6年間勤務する)

地域会館の花咲港会館を新築移転
(根室市地域会館条例の一部を改正する条例)


光洋中学校に併設されている市営テニスコートを市営から学校の施設に変更
(根室市体育施設条例の一部を改正する条例)