2023年9月12日火曜日

2023年 根室市議会 9月定例月議会 一般質問 ②/3

2023年9月12日
根室市議会9月定例月議会で一般質問を行いました
その質問内容と答弁を要約してお知らせします(続き)

2. 看護師など医療専門職の確保対策について
(1)市行政と市立根室病院が連携した取り組みの推進について 
 根室市では本年度から令和9年度までを重点期間として「看護師等確保総合対策事業」に取り組み、そのうち「就業準備助成金」等は既に活用され始めていると聞く。
 この制度自体はあくまでも人材確保の「大切な道具」であり、5年間の集中的な取り組みの中で必要な人に、着実に効果的に働きかけていくことが重要。
 そのためには来年度以降の新卒・新入職職員に向けて、そして現在の大学生・専門学校生、市内の中高生に対して、市行政と市内の医療機関(特に市立根室病院との)連携した活動を今まで以上に強化していく必要がある。今後の取り組み方について伺う。

【市長 答弁】
 不足する看護師や介護従事者等の確保のため、看護師等確保総合対策事業として今年度から5カ年間を重点期間に、就業準備金や在職年数等に応じた表彰制度、就学資金の拡充のほか事業者に対しては新規雇用者の確保に係る経費負担や環境整備等への支援を行っており、医療機関からは一定の評価をいただいている。
 今後の取り組みについて、医療機関や関係機関とも連携を図り、特に、学生に対しての学校訪問や就職説明会などについて、市立根室病院とも情報を共有しながら対応を強化する。

【再質問】市と市立根室病院の連携した取り組みについて、現在の市修学資金貸付金の対象者の情報は、個人情報保護なのか、公務員の守秘義務に反するのか両者において共有されていない。
 地元の医療機関を職場として身近に早い段階から感じていただくこと、そして学生生活は実習も含めて辛いことも多々あると思うが、モチベーションを保って学びを継続していただくこと。そのために一般的な学校訪問等に加え、個別に対象者に対して、市として継続的な接点を作ることは重要。今後対策が必要と考える。

【病院事務長 答弁】
 市立病院では、これまでも看護師確保対策として、道内外の看護師養成校への訪問や就職説明会への参加をはじめ、市保健課や教育委員会等と連携し、小中学生や高校生対象の看護体験等の実施に取り組んでいる。
 また令和元年5月に市保健課と連携し、根室市医療従事者修学資金貸付を利用中の学生を対象に病院独自の就職説明会も開催した。令和2年度以降は残念ながら新型コロナウイルス感染症の影響により、各種事業は中止している。
 今年度に入り新型コロナが5類に移行され一部事業は再開している。今後も新型コロナの感染状況に配慮しながら、院内協議はもとより、全庁的に連携し看護師確保に取り組む。

【再質問】令和元年5月に修学資金貸付の対象に「病院独自の就職説明会」を開催したとのことだが、その当時はどのように実施されたのか? またその成果は?。

【病院事務長 答弁】
 修学資金貸付を受けている方を対象に、市保健課から説明会の案内を送付。市立病院内で病棟・外来の見学、先輩である若手や中堅の看護職員とざっくばらに座談会を行った。事務方からは待遇面の説明をおこなった。札幌会場と根室会場の両方を案内したが、札幌会場には応募が無かったが、根室会場には6名が参加。その後、当院の就職につながった。

【意見として】効果があったもの思う。ただ令和1年から4-5年経つので、医療機関としてはコロナ対応が続いており、決して油断が出来る状況では無いと想像しているが、ぜひ再開、継続をしていただきたい。
 あわせて仕組みとして可能であれば、就職説明会とあわせて市立病院の職員が学校訪問する際に直接学生と面談できる機会を何らかの方法で、人と人とのつながりを作っていって欲しい。

【再質問】R9年度までの集中的な取り組み期間ということは、市側としてこの期間で何とか立て直そうという決意表明であると勝手に思っている。この期間をしっかりと成功させていくためには、専任の体制化として強化していく必要があると思う。

【健康福祉部長 答弁】専任の体制化について、看護師・介護従事者等の確保は、今後においても、医療機関や関係機関と連携を図りながらさらにすすめていきたい。必要に応じて体制についても検討したい。

【意見として】 本庁の一般職も部署によっては欠員が生じている状況であまり無理難題を求めることは出来ないが、人材確保を担当する「任期付き職員」を募集するとか、場合によっては地域おこし協力隊の移住促進コーディネーターのミッションを担う方々とも協力しながら、官民の協力体制も検討していただきたい。

(2)市民との協働について
 一部の看護師養成校では、少子化やコロナ禍による影響等から定員割れとなっている状況と聞く。こうした状況がますます加速するなら、少ないパイの奪い合いというだけでなく、学生の不足は医療の質そのものに影響することを懸念する。
 根室市内の医療や介護・福祉等の現状・人員不足の課題を共有し、市の現状の取り組みについても多くの市民に知っていただくこと。また可能であれば、人の紹介など含めてご協力をいただくこと。こうした問題について市民も共に考えていくためのなんらかの継続的な機会や手法を作っていくことが必要。

【市長 答弁】
 看護師をはじめとする医療職等の不足は医療のみならず介護・福祉部門にも影響を及ぼし、市民サービスの低下に直結しているものと考えており、こうした現状の課題については、様々な機会を捉え、関係機関や市民に対し、情報の提供及び共有を図る。
 また、子供達に将来の職業として、医療職に興味を持ってもらうため、現在も実施している「青少年医療体験事業」の充実や保健事業等を通じた職業紹介など、医療従事者の確保に取り組む。

【意見のみ】市民との協働について、医心伝心ネットワーク会議等にも協力いただきながら、いろいろな形のPRを図っていただきたい。
 また関係者との意見交換をする機会を、新しい団体をつくるのか、既存の団体を活用するのかは別にして、話し合いを深めていって欲しい。

2023年9月6日 介護・福祉スタッフさんの「交流会」の様子




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