2021年3月23日火曜日

2021年 根室市議会 3月定例月議会 文教厚生常任委員会①

 2021年3月15日(月)

根室市議会3月定例月議会の文教厚生常任委員会では、条例改正案など15本の議案が審議されました
審議件数もいつもより多かったのですが、我々として課題と考える案件も何点かありましたので、そのうちの一部ですが報告したいと思います。

議案第13号 根室市国民健康保険税条例の一部を改正する条例

国民健康保険税は2020年度に地方税(施行令)の制度改正により、課税限度額が「96万円⇒99万円」に引き上げられました。
根室市は国の制度改正から1年遅れで、限度額を引き上げてきましたので、来年度(2021年度)から国基準に追いつく形になります

ところで、国の方は毎年限度額引き上げを続けてきましたが、2021年度は「新型コロナウイルス感染症の影響という特殊な状況に鑑み、来年度については見直しを行わず、据え置くことと」とされました。
「国が据え置いたのだから、根室市も1年さらに据え置くべきではないか?」と質問しました。
それに対して、市担当課は北海道へ支払う国民健康保険事業費納付金について、道からは限度額を引き上げたことを前提に算定した納付金額が配分されるため、健全な国保の財政運営のためには引き上げざるを得ない、と答えています。

国は限度額の引き上げを「高所得層に多く負担いただき、中間所得層に配慮」したものと説明します。
今回の制度改正によって、市担当課の試算では、根室市国保の限度額超過世帯(基礎課税分)は220世帯(全体の5.1%)と10件減少します。
この10件のうち最も低い所得の世帯は4,390千円(8人世帯)とのことです。
控除前の総収入は不明ですが、少なくとも国の言うような「高所得層」とは言えないのではないかと思います。
これは世帯の加入人数に対して課せられる均等割という国保特有の制度によるもので、このような仕組みは他の被用者医療保険にありません。
世帯員数が多くなるほど、所得がそれほど高くなくても保険料が引き上がる仕組みは大きな問題です。(根室市国保の均等割は世帯一人につき25,500円かかります)

議案第14号 根室市火葬場条例の一部を改正する条例

以前このブログでも紹介しましたが、今年9月から根室市火葬場(蒼香苑)の使用料を引き上げる条例改正です。
市担当課の試算では、今回の使用料引き上げによって年間約290万円の増収を見込んでいます。その背景には施設の老朽化などもあり、維持管理経費の増加が課題なっているそうです。市は「適正な市民負担」のあり方として、衛生関係の施設では維持管理に要する費用の3割程度を使用料で賄うことを目安としているそうです。蒼香苑の場合の使用料収入は、現状で経費に対して1割程度に過ぎないとのことでした。
しかし、そもそも経費の3割を使用料で賄わなければならない理由は、何でしょうか?
一般会計における使用料のあり方は、その施策の目的や市全体の財政状況等から総合的に判断し、その内容について広く市民の理解を得ながら決める問題と思います。
市民周知について、条例改正後に広報やホームページで示すとされています。多くの市民が関係する施設のあり方については、出来るだけ多くの市民の理解と納得の上で進めるべきであり、今回の使用料引き上げについて、日本共産党として反対しました。

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