1. 新型コロナウイルス感染症対策について
(1)自宅療養者等の支援について
自宅療養について、個々の生活環境が異なる中で、療養生活上の課題把握や困りごとへの対応などを、市として保健所や医療機関と連携しながら取り組んでいく必要がある。
【市長 答弁】 市独自の取り組みとして罹患者や家族の世帯へ生活必需品の配布など必要な支援を行ってきた。今後について感染拡大に備えて事業を継続し、保健所と連携を図り、療養者によりそった対応に努める。
【再質問】 感染が落ち着いている谷間の時期に当たって、感染者特に自宅療養された世帯に対してアンケート調査などにより実情や課題を把握し、今後の感染拡大に備えてどのような準備が必要か検討することが必要ではないか?
【部長 答弁】 コロナ感染のフォローアップなど全般的な対応は北海道が担っており、自宅療養者へは道独自の「自宅療養支援マニュアル」にもとづき対応している。個人情報取り扱いは慎重とされるべきで、感染者の情報の提供や共有には課題がある。ただ感染者や家族は不安の中の生活となっており、(市としては)「何ができるのか、何が必要とされているのか」、今後の感染拡大に備え、保健所・医療機関と協議していきたい。
(2)市立根室病院におけるPCR検査費用について
①市立根室病院ではこの8月から「全額自己負担によるPCR検査」を実施しておりますが、検査料金が高額であり引き下げが必要と考える。
【答弁】 市立根室病院ではこれまで国内外用として検査証明書を14件発行している。国外用としては、国が運営する海外渡航者新型ウイルス検査センター「テコット」にも検査証明機関として登録している。検査及び証明書発行費用は大量機関の状況からも妥当な料金設定と捉えている。
②またはこのPCR検査費用について、市として何らかの形で助成を行うことについて見解を伺う。
【答弁】 PCR検査費用の助成では抗原検査キットを軸とした検査助成について検討する。
(3)国民健康保険税の減免について
令和3年度も引き続き、コロナに関連した国民健康保険税の減免制度が継続されたが、が減免の対象は、事業収入等が前年対比で3割以上減少する見込でなければならない。国保行政として個々の生活実態に即した対応が必要と考える。
【市長答弁】 国保の減免は昨年度で84件11,294,300円の減免(2か年分)、今年度は17件3,479,900円の減免になっている。減免の対象とならない世帯については、生活実態を十分に考慮し、当市の減免制度の措置を行うなど、被保険者に寄り添った対応に努める。
2. 市立根室病院の看護体制等の課題について
①コロナ禍が続く中、特に看護体制については、夜勤や当直の確保など病棟・外来ともにこれまで以上に厳しい状況にあると聞くが現状についての課題は何か。
【市長 答弁】 休暇取得や出産・育児等に配慮した体制として病棟76名、外来44名の120名体制を目標としている。ここ5か年の平均職員数は助産師、准看護師を含めて約97名。不足する人員は会計年度任用職員やパートタイム、期限付き応援ナースにより体制を構築しているが、全国的に新型コロナワクチンの集団接種業務が増えており、当院への応援ナースが少なく厳しい状況。看護学校への訪問や各地の合同就職説明会へ積極的に参加するなど人材確保を図りたい。
②とりわけ若手職員の長期定着に向けて、より働きやすい環境づくりにむけた取り組みを進めることが重要。
【市長 答弁】 市立根室病院の看護職の離職率は定年退職を含めて毎年度10%前後で推移。20代の離職率が高く、大半がスキルアップを目的に硬度医療を提供する病院がある都市部へ移っている。看護協会が推奨する研修プログラムを導入し、1年目の新人職員にはブリセプター制度によりマンツーマン指導により、業務の習得と精神面のサポートを行っている。またスキルアップ支援制度など当院で働き続けられる環境づくりに努めている。人員体制が整うことでさらなる効果が期待できるため、より働きやすい環境づくりにむけて、人材確保と定着対策に取り組む。
【再質問】 離職率10%だと、毎年、新卒・既卒・中途採用など10人くらい採用しないと体制が厳しくなっていく。来年度の新卒採用の見込みは?
【事務長 答弁】 これまで3回の採用試験を行い、現時点で内定者4名。うち2名は市外出身者であり、これまでの学校訪問の効果が少しづつ表われていると考えている。今年度中にあと2回採用試験を予定している。
【再質問】 20代の離職率が高いとの答弁だったが、その実情は?
【事務長 答弁】
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H28年度
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H29年度
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H30年度
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R0年度
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R2年度
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退職人数
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4名
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3名
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5名
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2名
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3名
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平均勤続年数
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4年2か月
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3年2か月
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3年2か月
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3年11か月
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4年0か月
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【意見として】 新卒から3年~4年勤めて独り立ちをして、戦力として期待される世代が離職されるのは現場としても苦しいと想像する。全国各地でも同様だが、根室でも奨学資金貸付けを受けていた方が、返済免除される期間を務めた後離職されるケースはあると思う。市立根室病院や市内の状況を分析して、何らかの対策を取ることが出来るのかどうか、検討する必要がある。
3. 労働施策について
(1)新年度の雇用に関する市内の動向について
長引く不漁とコロナ禍において市中経済の停滞・縮小の中、市内各事業所が新年度の雇用と新規採用に対して全体的にどのような傾向にあるのか。
【市長 答弁】 先行きが不透明な状況下においても市内事業者の新規高卒者をはじめ若年労働者の採用意欲は高い。若年人口の減少が続く中で、その傾向は今後も続くものとみている。
(2)若年者雇用への支援について
コロナ禍において市内企業の事業継続と当面の雇用状況がどのようになっていくか大変に難しいが、長期的にみれば人口減少と高齢化の中、地域として労働力不足が深刻化している状況にあることは変わりない。これまで取り組んできた若年者雇用促進の施策に対する評価と、さらなるUIターン支援および高校生の地元定着に向けた支援を。
【市長 答弁】 若年者等正規雇用奨励補助金はR2年度まで9名の実績。介護職員初任者研修は高校生の資格取得者のうち27名が市内介護施設等に就職。市雇用対策協議会は、企業訪問や地元産業説明会の開催、合同就職説明会の参加を実施している。引き続き関係団体との連携を図り、さらなる支援策を検討する。
【再質問】 市雇用対策協議会は、昨年は都市部での合同就職説明会はできなかった。コロナ禍だからこそ、求職者のニーズをとらえた採用活動を企業側が行っていくにあたって、雇用対策協議会としても必要な支援対策が求められる。
【部長 答弁】 R3年度は都市部での合同就職説明会は、年明けに大阪で開催される説明会への参加を予定している。働き方改革が進められている中、企業側も求職者のニーズに応えられる条件提示やスタンスが重要視されるため、「採用力アップ」を目的とした企業向けセミナーを引き続き開催する。奨学金返済支援の制度についても引き続き、検討していきたい。
(3)高齢者の就業促進について
人口減少社会において、年齢に関わらず、あるいは女性・障がい者の社会参加を含め、地域に暮らす多くの方々が、その能力に応じた役割を発揮できるような地域づくりは重要な課題。高年齢者雇用安定法の改正がされ、多様な就業機会の確保や働き方をすすめるための支援策を、市としても企業や関係機関・団体と連携して取り組んでいく必要がある。
【市長 答弁】 ハローワークと連携して国の高齢者促進に向けた助成制度の周知と、経営者の理解を深めるセミナーを開催し、高齢者の就労促進や就業機会の確保につながる支援を行う。
4. 介護・福祉施策の充実について
(1)補聴器購入にあたっての費用助成について
加齢性難聴などによる聴力低下に対して、早期に対応することで、生活の質を落とさず心身とも健やかに過ごすことができ、社会参加への意欲が高まること、介護予防とりわけ認知症の進行を遅らせることにも大きな効果が期待される。こうしたことから65歳以上の高齢者等に対して、独自の補助を行う自治体も広がっており根室市でもこうした制度の導入を早期に検討するべき。
【市長 答弁】 障がい者総合支援法による補助制度では令和2年度は9名の方が補聴器購入しており、うち7名が65歳以上。
経度・中等度難聴者に対する(独自の)助成制度は、聴覚障害といった特定分野のみならず生活の質を確保するための支援策など、政策会議等で総合的・体系的に検討したい。
(2)介護者や障がい者家族への支援について
①市が昨年実施した「在宅介護実態調査」では老々介護への対応や就労世帯への支援が課題とされているが、第8期計画期間における市として介護者への支援対策として、どういった点を中心に取り組んでいこうとしているのか。
【市長 答弁】 今年度は新たに訪問理美容サービスを行い在宅支援の充実を図っている。今後も社協の生活支援コーディネーターと連携を図りながらニーズの把握に努め、効果的な家族介護者への支援や負担軽減のための施策の充実に取り組みたい。
②障がい者(児)とその家族について、昨年市が実施したアンケートでは、相談する窓口の不足や情報の入手の困難さが課題として挙げられていた。民間事業所および市の相談支援体制がまだまだ少なく、専門人材の育成支援に対する見解を伺う。
あわせて、特に発達障害の分野において、家族支援としても重要と位置付けられている取り組みに「ペアレント・プログラム」がある。継続的な家族支援を進めていくため、こうした「ペアレント・プログラム」を実施できる人材を、市および地域で育成していくことも必要。
【市長 答弁】 関係事業所と連携し相談支援専門員の増やサービスの質の向上に向けた取り組みを進める。市役所の相談支援体制の強化を図るため職員を研修に派遣する。
ペアレント・プログラムを実施できる人材の育成は、運営手法について先進事例など参考に調査研究を進める。