2020年6月5日金曜日

緊急事態宣言が解除された後の、新型コロナウイルス感染症の影響等について

緊急事態宣言が解除されて、約1週間が経過しました
根室市内の状況としては、商店などでは10万円の定額給付金で客足が伸びている部分もあるそうですが、特に飲食店などでは全体的に売り上げ状況は、まだ十分な回復までは、いたっていないようです
緊急事態宣言の解除後に客足は多少戻ったものの、市民全体の中では外食などで消費するマインドが冷え込んだままなのではないでしょうか

今後も、金刀比羅神社例大祭や港まつりをはじめとした様々な行事イベントが中止となっています。学校も運動会などの大きな行事がどうなっていくのか不透明です。そうしたイベントから波及する外食や発注などの経済効果が無くなってしまう事は、とても痛手のようです

感染症予防の対策はしっかり行いつつも、代わりに何が出来るのか
6月定例月議会の補正予算で、プレミアム付き商品券の販売や飲食店用の商品券を市民に配布すること、またバス・タクシーなどでプレミアム付き乗車回数券の販売などが行われる予定です
またそうした直接の給付だけでなく、事業者自身が独自に積極的な売り上げ拡大対策を進めていくために市もサポートをおこないます。感染防止や販売拡大の独自の取り組みを支援するための北海道の補助へ市が上乗せ補助することや、それとは別に市独自の助成なども実施されます
地域経済の再生に向けて市民が外に出る「きっかけ」づくりを、行政と民間事業者等が一緒になって考え、取り組んでいく必要があると思います

ところで、新型コロナウイルス感染症の影響で生活に困窮する市民の状況はどうなっているでしょうか
市の担当課によると、4月の生活保護の相談は15件で、そのうち新型コロナ関連の相談は2件だったそうです(2件とも相談対応のみで終了)。また5月は6件の相談しかなかったそうです。
こうした状況について市の担当は「おそらく10万円の特別定額給付金により一時的に「しのぐ」ことが出来たのではないか」と見ています。

また社会福祉協議会が窓口となっている「緊急小口資金」の貸し付けは、26件となっているそうです(3/25~5/29)。水産加工で働いていた方(雇用保険がない場合は特に)やスナック等飲食店で働いていた方などの相談が多いそうです
こうした対策によって、現在のところ生活保護の相談にまで至っていないのかもしれません
ただ社会福祉協議会の担当者さんは、問い合わせ・相談件数が2か月で66件にとどまっています。給付でなく返済が必要な貸し付け金ということもありますが、ホームページや新聞報道や市の広報など様々な形で周知を図っているにも関わらず、まだ制度を必要としている方に、この制度の情報が十分に浸透していないのではないか、とも危惧をされていました。

雇用を守る点では、ハローワークでは現在は特に「雇用調整助成金」の対応に追われているようです。次々と制度が変わり、条件も緩和・内容も拡充されていきますが、
特に雇用保険の対象とならないケース(週所定労働時間20時間未満)の労働者でも国の一般会計を財源として、雇用調整助成金の対象になりますが、そうした詳しい内容についても、まだ十分に情報が行きわたっていないのではないか、と懸念されています
特にスナック等の小さな店舗では、きちんとした雇用契約に基づいた就労形態となっていないケースもあるそうです。そのような場合への対応も含めて、専門的な人材による十分な相談支援が必要です
中標津町では商工会が中心となって、ハローワーク職員も出向いて相談会などを開催するようですが、各地でもそうした対応が必要になってくるものと思います

緊急事態宣言の外出自粛の影響で、廃業するスナック等の飲食店もすでに出ているようですが、今後も景気の低迷が長引くことになれば、廃業・失業がさらに増えてくることが懸念されます
市は経済活動回復の段階の対策として、この6月から今後1年10カ月後までの期間を見据えて、財源をふるさと応援寄付金を基金として積み、また国の二次補正予算で拡充される予定の地方創生臨時交付金なども活用しながら、今後の具体的な情報を踏まえたなかで、市民や市内事業者の声を反映しながら対応していく、としています。

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