2024年11月2日
根室市社会福祉協議会が主催する「令和6年度 支え合いを広げる地域づくり研修会」が行われました。
民生委員や町内会等で活動する市民ら24名が参加し、根室のこれからの地域づくりのあり方について学びました。
公益財団法人さわやか福祉財団の北海道ブロックインストラクター丸藤競(まるふじきそお)氏が「根室市の未来のつくりかた~支え合いのまちづくりとは~」をテーマに講演しました。
これまで地域づくり担い手の中心となっていた45歳~74歳の世代が今後急速に減少し、逆に85歳以上の人口は高止まりが続きます。
かつ高齢の独居世帯が増加し、介護を必要とする方や認知症の方も増えると予測されています。
こうした状況に対して丸藤氏は、制度や行政の施策のすき間を埋めることが必要であり、
「みんながそれぞれ地域で出来ることを担っていかなければ、地域は持たない」と指摘します。
趣味や文化、ボランティアなどグループ活動に参加する方は認知症の予防や介護予防などに効果が高いというデータがあるそうです。
丸藤氏は高齢者が元気にくらしていくためには人と人とのつながりが大切であり、そのためには地域で「近助」のつながりを作っていくこと。
自分の元気活動(介護予防)と地域の元気(助け合い・支え合い)を互いに相乗効果のある「二刀流」として取り組んでいくことの重要性を強調されていました。
「一人の一歩より、一人の百歩より、百人の一歩」という言葉が紹介されていましたが、
決して大きな負担を抱えることなく、無理せず楽しく取り組んでいこうと、そんな気持ちになった研修でした。
研修会の参加者同士のグループワークでは「助け合い体験ゲーム」が行われました。
これはカードを使って「自分が困っていること」をお互いに他者に説明し合い、「助けを求める」ことを体験するゲームです。
本当に困っている時も隣近所の人に「助けて」とはちゃんと言えません。
他者のSOSに気付くことは難しいので、地域の中で「お願い上手」になることが大切と、講師の丸藤氏は説明していました。