2024年7月31日
参議院の特別委員会(参議院政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会)の国会議員らが根室を訪問し、現地の視察や元島民、や行政機関等との意見交換を行いました。
参議院の特別委員会は4年ぶりの訪問だそうです
納沙布岬の視察のあと、参議院の沖北委員会はニホロで元島民ら関係団体、行政関係者などと懇談。
千島連盟の松本理事長は元島民の平均年齢が88歳を超える中、悠長に待っている時間は無いと北方墓参の早期再開を強く求めました。
また返還運動を次世代に引き継いでいくためにも北対協の融資制度の拡充や、国内の関心が薄れる中、国内外への世論喚起や情報発信の強化など対策の充実を強く要望されていました。
今回の参議院特別委員会の視察に共産党から参加した紙智子議員は、返還要求運動を3世4世に繋いでいくために、求められる対策は何かを質問。
千島連盟の鈴木副理事長は若い世代が行動しやすい環境を作っていくこと、具体的には要望している融資制度の拡充や3世4世の『語り部』に対するフォロー、学校教育での対策などが必要と話されました。
続く行政関係者との懇談でも外交交渉や安全操業の継続など様々な要望や意見が述べられていました。
意見交換の中で紙議員は北方基金の原資100億円を取り崩してきたことに対する今後の課題を尋ねました。
北隣協会長である石垣根室市長は財源確保のためには、沖縄県のような新たな交付金の制度としていくことが必要であることを再度説明しました。
そのほか紙議員は標津町の北方領土館の整備を国会質問したことに触れ、その後の内閣府の対応がどの程度進んでいるのかについて質問しました。
標津町の山口町長は内閣府と町が事務レベルで話し合いしているが、まだ具体的なものになっていない状況と報告していました。