2022年8月23日
日本共産党の道議会議員団と道内の各自治体の地方議員さんが、各地の地域の課題などについて、道庁や開発局、JRなど関係する機関に要望をしました
要望内容は、この間のコロナ禍や物価高騰への対策、その他の医療・福祉の課題や産業振興、教育、道営住宅や道路の課題など多岐にわたります
根室からも、新型コロナウイルス感染への対策として医療機関や介護・福祉事業所への支援、中小企業者や個人事業主への支援、赤潮被害への支援、水道整備への補助を求めることや、海岸線の保全対策の推進などについて要望しています。
日本共産党として毎年実施しているものですが、昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため一斉に集まっての要望会は実施できませんでした
今年は2年ぶりの開催でしたが、やはり新型コロナのため、参加者や要望事項を縮小して実施しました
半年がたっても終結のめどが見えないウクライナ問題のなか、領土問題に関する外交交渉はおろか日ロ関係を正常に戻すことすら困難な状況が続いています
そうした中、深刻な疲弊が続く隣接地域の振興対策を、国内措置として強力に推し進めていくことが求められます
現在、北海道では2023年度(令和5年度)からの「第9期 北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する計画」について、隣接地域と協議しながら策定作業を進めているところです
それにむけた「今後の方向性」の一つとして道は、「高い施策効果が見込まれる取り組みに対して、(北方基金等の)助成の優先配分を検討する」としています
しかし第8期計画の評価に関する「中間報告書」が今年2月に取りまとめられていますが、それによると、2018年度(平成30年度)~2020年度(令和2年度)までの3年間で、一部コロナ等で実施できない事業がありましたが、振興計画にもとづいて隣接地域1市4町が実施した452事業(総事業費が約165億円)のうち、北方基金が充当されているのは7億4600万円程度に過ぎません
北方基金の原資を取り崩せるようになったと言っても、当然ながら、1市4町が実施している地域振興の施策の大部分は北方基金に頼らない事業のままです
この少ないパイの中から、どの事業に「助成の優先配分を検討」する等と言っても限界があります。
第9期計画においては、これまで以上に拡大して、柔軟に財源を活用することが出来るようにしていくべきと求めました。
道庁の担当課職員さんは、「基金は限りのある財源であり、優先的に(事業を選択して)充てざるを得ない。そのなかで9期の策定に向けては、地元の意向を十分に把握しながら、取り組んでいきたい」と理解を求めていました。
通行止めが続いている春国岱の木道について、「利用者に不便をかけている。現在は根室振興局で早急に修繕にむけた事務を進めているところ。利便性や安全性の向上をはかるため効率的な整備方法を工夫するなど、地元の根室市とも連携して整備促進に努めたい」と答えていました。
橋本からは修繕予算を拡充するように、さらに求めました。
これまで根室市内の市民団体らが大きな運動として取り組んできた「特別支援学校の分校・分教室を花咲港小学校の余裕教室を活用して設置してほしい」という要望に対して、道教育局は「各種障がい種別ごとの児童生徒等の在籍状況や今後の推移等を十分見極める」という曖昧な反応が続いています。
橋本からは「以前、根室市教育委員会が地元に特別支援学校が出来たら通いたいという子どもが20名以上いると道教委に説明した時に、道教委から「子どもの数は減っていく」と断られたと聞いている。北海道として今後、特別支援学校の分校・分教室というものは、一切作らない方針なのか?」と質しました
それに対して道の担当課は「例えば札幌養護学校の高等部を白桜学園として分校を設置するなど、条件があれば対応してきた。しかし根室市は、将来推計からみて今後爆発的に生徒数が増えるとは考えられない。また中標津で小・中の学部を新たに設置したところでもあり状況をみている。北見や他の地域でも生徒数が増加して対策が必要な地域が他にも多くある中で、担当課として根室市における優先度は高くないと判断している」という旨の説明をしていました
しかし都会だろうと地方だろうと、また生徒数が多かろうと少なかろうと、子ども達にとって出来るだけ身近な場所で、専門性の高い教育を受けられることが必要であることは間違いありません。
この問題については、あらためて根室市内でも広く市民が参加する場で、いろいろな観点から議論を深めていくことが必要と感じています