2020年8月3日
文教厚生常任委員会(工藤委員長)は、委員協議会を開催し、「市立根室病院新改革プラン」の実施状況について、病院事務局から説明をうけました。
2019年度の市立根室病院の経営状況は、前年度の実績比で-1,800万円の医業収益減です。
「新型コロナウイルス感染症」の影響により、一般患者の入院受け入れの制限を行うなど、2月~3月にかけての減収が響きました。
その一方で、材料費は前年実績比で+4,400万円増など医業費用が大きく膨らんでいます。
市立根室病院の経営健全化の道のりは未だ大変厳しい状況です。
そして何よりコロナ禍の影響はこれからも続き、医療経営にも打撃を与え続けるものと考えられます。
いま首都圏を中心に再び新型コロナウイルスの感染が拡大し、医療体制もひっ迫した状況になろうとしています。
市立根室病院では8月2日までに、新型コロナウイルス感染症の検体検査は63件実施されています。
市内では2月以降新たな感染者は報告されていませんが、感染の波が今後いつ、どのように広がるのか、全く予想できません。
市立根室病院では4階の「感染症病床」以外にも、隣接する一般病室をコロナウイルス感染症患者のために、現在も空床で確保しているそうです。
ただコロナの患者さんは個室対応とすることが求められているらしいので、その場合、4階の西病棟を全てコロナ対応に拡大しても、入院できる患者数は病室数=19名程度です。
またコロナウイルス感染症患者に対応する医師・看護師も特別の体制をとるため、患者数が増えると人員体制の確保が大きな課題とのことでした。
これから万が一、急速に感染が拡大した場合の対応について、市や病院内だけでなく、北海道などとも十分に相談していく必要があるものと思います。
6月19日に、根室振興局が主催して「新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた意見交換会」が開催され、1市4町の首長らが参加。
そこで根室市長から医療の課題として、
- 軽症者を(病院以外に)宿泊療養するための施設に、医師や看護師など医療従事者を(道などが)派遣すること。
- 感染症患者の受け入れのために確保している病床への補助額を拡充すること。
- 防護服やN95マスクなど入手困難な医療資機材の安定供給を図ること。
感染の収束が見えない中で、これらは今も引き続きの課題とされています。
こうした医療現場の様々な課題について、国や北海道に対して、強く求めていきたいと思います。
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