「自粛」による収入減少と損失を きちんと「補償」するべき
政府は4月7日、改正新型インフルエンザ等特措法にもとづく「緊急事態宣言」を発令しました。
北海道は対象となっていませんが、5月6日まで「集中対策期間」として、これまでの感染予防対策を徹底していくとしています。
また、同時に政府は第3弾の緊急経済対策を閣議決定しました。
事業規模は108兆2000億円ですが、そのうち国と地方の歳出は合わせて39兆5000億円程度。
この緊急経済対策の内容について日本共産党は、
「国が強力に外出自粛を求めているのに、それによる国民の収入減と損失を補償するものになっていない」と問題点を指摘しています。
例えば、生活に困っている世帯や個人への支援として一世帯30万円の給付金制度が創設されます。
しかし、給付対象となる範囲をかなり狭めているため、逆に不公平な仕組みになりかねません。
かつ複雑な線引きであり、自分が給付の対象になるのかどうかを、自分で判別できる人は誰もいないでしょう。
その問い合わせだけでも各自治体の窓口は大混乱になると思います。また、おそらく申請から給付までに相当に時間がかかることが予想されます。しかも1回だけの支給です。
このままでは、「いま困っている人」を救うためには、さらに別な制度が必要になってしまうことでしょう。
根室市は上・下水道の減免を決定 影響が大きな宿泊施設と飲食業を支援
4月8日、根室市対策本部は、経営的に大きな打撃を受けている飲食店と宿泊施設に対して、水道料金と下水道使用料を全額減免することを決定しました。
減免の期間は4月と5月分の2か月で、総額は約800万円程度と市は試算しています。また対象者からの申請手続きは不要で、市から対象者へ減免通知を行うとしています。
売り上げの減少が続く中、事業者にとって税金や家賃など固定経費が大きな負担となっているそうです。
市が出来る範囲の部分では、とても素早い対応をしたと思います。
ただし、新型コロナウイルス感染症の影響がどこまで続くのか見通せない中で、6月以降の対応をどうすべきか。
また今後、他業種でも経営的影響が明らかになってきた場合に、どう対応すべきか。
さらに離職等で収入減になった一般家庭に対して、現在の減免基準のまま良いのか。
引き続き、様々な課題について検討が必要です。
国民健康保険の加入者への支援対策を
国民健康保険について、収入減少によって保険税が支払い困難となる個人事業主やフリーランスの方などが心配されます。
国の緊急経済対策でも国保料・介護保険料等の減免に対する市町村への財政支援が明記されました。
市としても、より丁寧な窓口相談と積極的な減免対応を進めていく必要があると思います。
また窓口負担が全額自己負担になる資格証明書では、病院にかかることを控えて、結果的に重症化することが心配されます。
北見市は資格証明書が発行されている340世帯全てに2か月間の短期証を発行しました。
根室市でもこうした対応を検討するべきです。
また、政府が第2弾の緊急経済対策でも掲げていた国保の「傷病手当金」は、新型コロナの特例で発熱などで自宅療養した場合にも、働けない期間の給与収入の2/3が支給されます。その分を市町村に国が財源手当てします。
この傷病手当金は、各自治体が条例を定める必要があります。
なお道議会の宮川議員(日本共産党)への答弁によると、
現在、道内157保険者のうち、半数以上の87保険者で支給を検討している、とのことです。
0 件のコメント:
コメントを投稿