2016年1月29日金曜日

伸び続ける独居・高齢者世帯をどう地域で支えていくか? 4/4

2016年1月28日

ひとり暮らしの高齢者への除雪対応について
 
市内の独居・高齢世帯の増加に伴い、市の除雪サービス事業への申し込みが急激に増えてきています
今年度の申し込みは378件にのぼります

従来、高齢者福祉事業団が、市から委託を受けて実施していましたが、除雪申し込み件数増に対して事業団自体の高齢化などもあり、対応が追いついていない実態です
事業団でまかないきれない部分は市役所の市民福祉部の職員が、総出で除雪対応にあたっています

これまで述べてきたように、独居・高齢者世帯が今後ますます増加していく中で、現状の体制だけではまかないきなくなることは確実です
除雪は多くの人手が求められる作業で、担い手を広げていくための、新たな仕組みも検討する必要があります

近年は異常気象とも言える大雪が続いています
今冬は年明けまで降雪がほとんどありませんでしたが、1月19日は大変な暴風雪となりました。吹雪の中でも高齢者宅の除雪に向かった高齢者事業団の方もいたそうです
また嵐のおさまった翌朝からは、事業団や市職員が高齢者宅の安否確認と除雪作業に追われていました

しかし、それだけでなく暴風雪の最中などでは特に、隣近所で助け合いながら雪かきを行っているケースも大変多く見られたように思います
根室すずらん学園では、これまで町内会と連携して、独自に出来る範囲で近隣の除雪ボランティアを行ってきたそうです
また今年度から希望の家では市の委託を受けて、施設付近のご家庭の除雪作業を担当することになっています
 
今後はいろいろな形で協力してもらえる団体を広げていくことや、あるいは町内会などで少しずつでも地域の中での助け合いを広げていくための、具体的な仕組みづくりを検討していくことも必要ではないでしょうか

伸び続ける独居・高齢者世帯をどう地域で支えていくか? 3/4

2016年1月28日

国の不条理な介護の制度「改革」を許さない取り組みを

同時に、今後予定されている様々な国の介護制度の「改悪」が大きな影響をおよぼすことが心配されます
例えば軽度者に対して、専門職がヘルパーなどの介護保険サービスが保険給付から外され、「安上がりだから」とボランティア等の市町村事業に移されようとしています

高齢者や家族が、安心して住み続けられる地域をつくるには、様々な介護事業所による専門的なサービスを充実させていく必要があります
そのしっかりとしたサービス基盤の上に、ボランティアや地域の支え合いといった活動を発展させることで、日常生活と地域社会を豊かにしていくことが出来ると思います
単純に費用削減するだけの制度改革が強引にすすめられれば、介護事業が成り立たず、その分を地域住民やボランティアだけで支えることも出来ずに、結局どちらも崩壊しかねません

地域の実態を踏まえ、政府に対して地方から「声を上げていく」取り組みが、引き続き重要です

安全・安心の医療・介護の実現を求める国会請願署名(中央社会保障推進協議会のホームページ)


伸び続ける独居・高齢者世帯を どう地域で支えていくか? 2/4

2016年1月28日

高齢者の「見守り活動」や「居場所づくり」をすすめていくことも課題

高齢者は、病気やケガ、あるいは認知症等のリスクが、若い世代に比べて高くなります
独居や近くに家族がいない場合、足腰などが弱ってくると、「介護」にまで至らなくても、買い物や通院などの外出や草取りや除雪といった日常生活に必要な作業を行うことが難しくなってきます
また仕事や趣味などで積極的に外に出ることの少ない方では、人と接することも減り、社会的に孤立してしまう危険性もあります
あるいは収入が国民年金だけの世帯の場合、入院や介護に多額の費用がかかると、低い年金額だけでは負担しきれずに、急激に生活が成り立たなくなってしまう、という恐れもあります
こうした中、いま改めて地域の中のつながりや支えあいのという点について、しっかりと考え直すことが大切ではないでしょうか

少し古い資料ですが『平成23年版高齢社会白書』では、高齢者の社会的孤立がもたらす問題点として、
ア 生きがいの低下 イ 高齢者の消費者被害 ウ 高齢者の犯罪  エ 孤立死
を挙げています
こうした状況に対して、高齢者の「見守り」や「居場所づくり」という点が以前から、全国的に大きな課題とされています

根室市では今後、地域の近所の方々やボランティア等の協力で、高齢者世帯への「見守り」などの取り組みをすすめていくことを想定しているそうです
この根室の場合、近隣や知人友人関係など地域での助け合いは、都会に比べて根強い土地柄と思います。しかし地域住民が自主的に組織だったボランティア活動を実践する取り組みを、全市的に広げるにはまだ難しい状況だと思います
こうした点で行政側が、さらに様々な仕掛けを行い、主導的な役割を果たしていくことが必要といえます

根室市内でもいろいろな町内会が、高齢者を対象にした「ふれあいサロン」を定期的に開催している
この日は市の職員が講師で防災講座と町会婦人部の手作り昼食を提供して、団らん交流をおこなった

伸び続ける独居・高齢者世帯をどう地域で支えていくか? 1/4

2016年1月28日

この10年間で1.5倍以上に増加

 根室市内の65歳以上の独居世帯と高齢者のみの世帯は合わせて2,829世帯です
 これは全世帯数の1/5以上(22.2%)を占めます(2015年9月時点)
 2005年の時点では合計1,842世帯でしたので、この10年間で約1.5倍以上に増えてきています
 今後も市内の高齢化の進展とあわせて、この傾向が続いていくものと考えられます

※国民生活基礎調査(2013年調査)によると、国全体の高齢者世帯の割合は23.2
 根室市では全国より若干低い水準で推移していると考えられる

2016年1月16日土曜日

根室市の地域医療を守り育てる条例

2016年1月16日

 根室市では、現在「地域医療を守り育てる条例」の策定作業がすすめられています。
 市のホームページや市役所の窓口などで「素案」が公開され、1月26日まで市民等の意見を募集しています。
 興味のある方はぜひご覧いただきたいと思います。


 今年4月の条例制定にむけた作業が進められています。根室市議会の文教厚生常任委員会(鈴木一彦委員長)は、市にとって大事な条例と位置づけ、議会提案される前から十分な議論・検討を進めていきたいとしています。
 
条例制定を多くの市民が地域の医療問題について考え・行動する「きっかけ」に

 この条例は市の解説によると
将来にわたり地域医療体制を安定的に確保していくためには、地域医療に関わる全ての関係者が、地域医療が抱える諸課題を正しく認識し、それぞれの立場で課題解決に協働して取り組むことが必要です。このため、市民、医療機関及び市が一体となって 地域医療を守り育てていくための指針
とされています。
 その指針を実現するためには、市民や関係機関などが条例策定の過程でどれだけ十分な議論が出来たのか、そして条例の制定後にどれだけ広く市民・関係機関などに浸透させていくことが出来るのか、という点が今後の大きな課題になると思います。

 現在、北海道は国の法制度にもとづき「地域医療構想」を策定している最中です。
 これは医療給付費削減を目的に、地域ごとに「過剰」と判断した病院のベッドを削減する構想です。
 地域の実態と合わない削減計画とならないようしっかりと「監視」していく必要があります。
 その一方で我われ地域住民としては、この地域に必要な医療とは一体どういったものか、またそのための医療体制を築いていくには(維持していくためには)各自がどのような取り組みをしていかなければならないのか、という点を明確にしていかなければならないと思います。
 今回の条例制定をその「きっかけ」として、大いに活用していくことが必要と思います。

2016年1月7日木曜日

北朝鮮が核実験を強行

2016年1月6日
 
 実験したのが水爆であろうがなかろうが、核実験を繰り返したことには変わりない
 多くの国民を飢えや貧困に追い込む一方で、自分たちだけはブクブクと肥え太る
 あまつさえ、己の権力のためにオモチャのように核兵器を弄ぶ人間。。。
 あのような独裁者を指導者としている国民の方々には心から同情しますが、
 日本や地域の平和に対する深刻な脅威であり、決して看過できない暴挙です

平成28年 根室市消防出初式

2016年1月7日

 根室市消防出初式が行われました
 式典の中でされた市長さん等の挨拶によると、昨年1年間の根室市の火災発生件数は16件で前年+6件となったものの5年連続で焼死者被害が発生していないそうです
 
 昨年は日本・世界の各地で様々な自然災害が発生しました
 そして根室市でも高潮・大雨の水害などに見舞われた年でした
 「本年が災害の無い平穏な年でありますように」、式典で何人もの方が挨拶されたこの言葉は、やはり多くの皆さんの悲願だと思います
 
老朽化により今年度新しく更新した高規格救急車は、今月(1月)に納車されるそうです