2015年11月16日
地域医療と公立病院を守る北海道連絡会が主催する「北海道の地域医療を守る緊急集会」が北海道自治労会館で開催され、関係団体や地方議会議員など約80名が参加しました
基調報告では北海道民主医療機関連合会の太田事務局長が講演
現在全国各地で進められている地域医療構想の内容の解説とその問題点について紹介されました
太田事務局長は問題として
①データに基づく全国一律の計算式で、地域の実情などがまったく考慮されていない
②病床削減の受け皿となる在宅医療、地域包括ケア体制の整備がすすんでいない
③医療の地域偏在、医師・看護師不足に拍車をかけることにつながりかねない
④公立・民間とともに地域の医療機関にとって死活問題となる可能性があること
⑤全道に広がる医療崩壊(=地域崩壊)への危惧や生存権保障に対する危機感が政府が欠如していること
などを指摘
どこに住んでいても、産み、育て、安心して暮らし続けられる地域にしていくために、「単に(医療機能を)無くすな」というだけでなく、『何が必要か』『どうしたら守れるか』を住民目線で考え、地域医療を守る取り組みをすすめていくことを呼びかけました
また地域からの報告として、
紋別市の野村市議から「遠紋地域の周産期医療を守る会の取り組み」、
全医療北海道地方協議会の鈴木書記長から「国立病院機構八雲病院の存続させる取り組み」
北海道医労連の山本氏から「道東地域の医療状況など」
についてそれぞれ報告されました
また道議会の宮川潤議員から
・医療に対する地域の実態・要求をしっかりと把握すること
・そうした実態を地域医療構想調整会議のメンバーに訴えていくこと
・これらの問題を地域の話題にし、運動として広げていくこと
・市町村議会では「意見書」としても取り上げること
など、今後の取り組みについて呼びかけられました
最後に集会は、
「地域医療構想の策定において、地域の医療崩壊を招くことなく、住民の生活にとって必要な医療需要を満たすものとなるよう慎重に対応されることを国や道、市町村、その他関係諸機関に強く求めます」というアピールを採択して閉会されました
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