菅首相は国会の予算委員会で、コロナで生活困窮する世帯への支援についての質問に、「最終的には生活保護」と答弁し、世論の反発を受けていました。
しかし生活保護は、憲法に規定された最後の砦です。
しかし生活保護は、憲法に規定された最後の砦です。
それなのに何故、首相の言葉にこれほど多くの批判の声が上がったのでしょうか?
その理由の一つには多くの識者の方々が指摘したように、生活保護を「恥」と考える国民性によるものがあると思います。
何の記事で読んだのか出展は思い出せませんが、「生活保護に至らないよう対策をとるのが政治の役目でないか」という主張等も言われていました。
また日本共産党の小池晃参議院議員が質疑したように、扶養義務者への照会が、「親族に知られたくない」という申請者への抑圧となっていた側面も大きいと思います。
保護を受けたくても、受けられない。
その意味で「照会は義務で無い」と国会で答弁されたことは大きな前進であり、今後不必要な照会は廃止していくべきと考えます。
ただ根本的には、保護基準が低すぎることが大きな問題と思います。
ただ根本的には、保護基準が低すぎることが大きな問題と思います。
特に根室市のような「三級地」では、都会と比較して保護額がとても低く、生活が苦しくても、基準に該当しないケースが多々あります。
都会と根室で必要な生活費にそれほど大きな違いは無いと思いますが…。
また例えば根室の独居高齢者の場合、冬場の保護費は約8万円弱です。
収入が国民年金だけの方は、保護の対象になる方が大部分と思います。
しかし申請時の現金・預貯金を併せて「保護費の半分(2週間程度を暮らせる分)の金額まで減らさないと、保護申請が却下となることもあります。
さらに車の所有についても原則認められていません。
このように様々なハードルがあって、ただでさえ難しいのに、政府は社会保障を抑制するために保護基準を連続して引き下げてきました。
このように国民が生活保護を受けたくても、簡単には受けられない状況に追い込んでおきながら、コロナに苦しむ方々への支援を控えるために、「生活保護を受ければ良いだろう」という首相の無責任な答弁に対して、本当に怒りを覚えます。
このように国民が生活保護を受けたくても、簡単には受けられない状況に追い込んでおきながら、コロナに苦しむ方々への支援を控えるために、「生活保護を受ければ良いだろう」という首相の無責任な答弁に対して、本当に怒りを覚えます。
根室市の生活保護の状況は?
市社会福祉課さんから頂いた資料によると、根室市は今年度の生活保護の相談件数が大きく伸びています。長引く漁業不振による経済状況の低迷と高齢化の進行により、市民生活が大変な状況となっているのではないかと懸念されます。
特に10月以降の相談件数が大きく伸びています。
またコロナの影響による相談も、今年度は7件あるそうです。
しかし、実際に保護開始になった件数は横ばいのまま推移しています。
具体的な相談内容までは聞いていません。
ただ私としては、おそらく前述のように様々なハードルがあり、申請に至らなかったものと想像しています。
市民生活の悪化に、国の生活保護制度が応えきれていない状況では無いかと大変に危惧します。
生活保護も医療も介護も社会保障の抜本的な改善が今こそ必要と考えます。
生活保護も医療も介護も社会保障の抜本的な改善が今こそ必要と考えます。
根室市社会福祉課の資料をグラフにしたものです。 2020年度は1月末までの累計です。 |
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