2020年2月8日土曜日

老朽化が進む学校施設を視察しました

2020年1月31日
根室市議会文教厚生常任委員会(工藤委員長)の委員6名が、市内の小中学校の施設や設備の課題について、視察を行いました。

老朽化した学校施設の現状を確認しながら、改修・修繕の対策を推進することが必要と改めて認識しました。
今回、委員会で視察した学校は、成央小学校、北斗小学校、海星小中学校、落石小・中学校、花咲港小学校の6校です。
「適正配置計画」で校舎の移転や統合の対象になっていない(今後も現校舎を使用する)学校を視察しました。

特に成央小、北斗小、落石中は築50年以上経過し、全体的に老朽化が激しい状態です。
雨漏りや、壁の剥離やひび割れ、床材の剥離、ドアが開閉しない等の不具合が各校で数多く発生しています。非常放送がグラウンドや教室に聞こえないということもありました。
また、築13年しか経っていない海星小中学校も含めて、全ての学校で、廊下や階段・ホールなどが、とにかく寒い! 

日本は先進国とされていますが、子ども達の教育環境は、まだまだ不十分な状態に置かれているのだと痛感します。

簡易修繕で対応可能なものから、大規模な工事が必要な項目まで様々ですが、配布された資料によると、視察した6校だけでも118件ありました。
そのうち今年度中に改善対応が出来た項目は15件だけです。市内の全学校分を合わせると、今年度256件の修繕要望があがっています。
「年間1200万円の修繕費をもっているが、とても追いつかない」と市教委は説明します。
各校から取りまとめた修繕要望に対応するには5億円程度が必要と試算しているそうです。
 
昨年と一昨年に日本共産党市議団と無所属の久保田議員が合同で、教育長と市長に環境整備の改善を求める要望書を提出していますが、臨時的に教育予算の増額を図りながら、必要な改修への対応をさらに推進していく必要があると考えます。



学校の耐震化が完了しないと、国からの補助金が出ない?

政府は東日本大震災から学校施設の耐震化を促進してきており、2015年度末には、全国の国公立学校の耐震化が概ね完了したと公表しています。
昨年4月の文科省の調査で全国の公立小中学校の耐震化率は99.2%でした。

根室市では3校(4棟)が耐震化未実施です。
市教委は耐震化が遅れている理由を「急速に進む児童生徒数の減少の中で、学校の適正配置を進めなければならないため」と説明します。
耐震性が無い建物のうち、花咲小学校(2棟)は啓雲中学校の校舎跡に、柏陵中学校は西高校の校舎跡に移転することで、2022年度中には耐震化を図る考えです。

ところが文科省は、2020年度以降に耐震化率100%に至っていない自治体に対して、学校施設整備への国庫補助の対象から外すことを検討しているそうです。
そうなれば、耐震化以外の学校改修費用を全て市の単独財源で賄わなければなりません。

児童生徒の安全を確保し、災害避難所として重要な拠点である学校施設の耐震化を早急に進めることが重要なのは言うまでもありません。
しかし全国で耐震化未実施のまま残っている約0.8%の学校は、自治体の財源不足や統廃合など地域ごとの個別課題を様々抱えている中で、すぐに解消できずに残ってしまったものだと考えられます。
国はこうした事情を十分に勘案して、柔軟な対応をとるべきです。

花咲港小学校に特別支援学校の分校・分教室を誘致する方針

2020年1月23日
根室市議会文教厚生常任委員会は委員協議会を開催し、市教育委員会から特別支援学校の分校・分教室の誘致について、説明をうけました。

昨年の総合教育会議で示された花咲港小学校の2つの空教室を利用して、特別支援学校の分校・分教室を誘致することに、保護者や地域の合意が得られたことから、道教委や知事、道議会に誘致に向けた要望活動を行っていくとしています。
これまで、市民団体が多くの署名を集約するなど積極的な要望活動を実施してきましたが、実現にはいたっていませんでした。
今回は花咲港小学校の空教室を活用して、小学校と共存するプランを具体的に提案します。
ただし、北海道は今後も特別支援学校の間口を広げる方針ですが、そのための教職員の確保が大きな課題であることが報告されていました。

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