2020年2月6日(木)
赤平市に引き続いて、士別市立病院を視察しました
松ケ平議長にご挨拶いただいたあと、加藤事務局長様より病院の経営改善に向けた取り組みや成果等について説明をしていただきました
士別市立病院は高齢化と人口減少のなか、地域の医療ニーズに対応するため、療養病床を導入し、急性期から慢性期・回復期への転換を図ってきました。
それとともに地域センター病院の名寄市立総合病院との連携を強化し、医療機能のすみわけを図りました。
脳血管疾患の患者を救急隊がトリアージして名寄に直接搬送するシステムや、大腿骨骨折患者の地域医療連携パスの導入などにより、入院患者の増加につながっています。
収益が安定向上した結果、平成29年・30年度に1.5億円の純利益を計上し、一般会計の繰入金も減少しました。
病院長が先頭に立ってこれらの改革を推し進めてきたそうです。
また全国でも珍しい事務職が副院長に就任し、病院の経営面や改革推進で院長をサポートしている。
さらに医療介護の連携として、従来の連携推進会議の形だけでなく、より話しやすい環境づくりとして、市がワールドカフェの開催したり、ケアマネ連携シートの活用など情報共有の推進を図っています。
平成17年に28名の常勤医師が平成30年に8名になり、医師体制の確保は緊急の課題となっているそうです。
その他、病棟の看護助手の確保も難しく、業務負担軽減のために入院時の日用品アメニティセットのレンタル業者が参入している、とのことでした
視察のとき、診療中だった長島院長先生がお見えくださり、
厚生労働省が昨年公表した再編統合の要請対象となる病院名を公表したことに対して、地域の実情を理解していないと、あらためて北海道の地域医療の厳しさについて、語っておられました。
大変お忙しいところ、ありがとうございました。
前日に訪問した、あかびら市立病院と今回の士別市立病院の取り組みは、
もちろん市立根室病院とは地域的な医療環境が異なるため、直接その改革の手法が使えるわけではありません。
課題は院内の経営改善のために何をしなければならないかという目標をしっかりと定め、その目標をどのような形でスタッフと行政そして市民が一丸となって実現するのか
あわせて将来的な根室市内の地域医療の形をどのように描いていくのか
あらためて、そういった点で大変に参考になりました