2020年1月12日
根室市では新しい「第2期 根室市子ども読書活動推進計画」のパブリックコメントを1月11日から募集しています。(根室市のホームページ)
2013年度に策定された7年間の第1期計画に引き続く第2期計画は2020年度~2024年度までの5か年間の計画期間です。その基本方針は(1)「本と出合う」機会の創出、(2)「本と学ぶ」環境の創出、(3)「本と楽しむ」活動の創出、と第1期計画よりも柔らかい言葉で表現されています。
根室市の施策で「子どもブックライフ応援事業」というものがあり、これまで7か月健診時に絵本の読みきかせ体験会を行い、さらに家庭でも読み聞かせを行って親子で本に親しむように絵本を2冊贈呈する「ブックスタート事業」を行っています。また、さらに引き続き子ども達に読書習慣を根付かせるために小学1年生全員に児童書を贈る「セカンドブック事業」を行っています。これらの事業に加えて2020年度から新たに、胎児に親が読み聞かせを行えるように母子手帳の申請時に絵本を進呈する「マタニティブック事業」をスタートさせる計画だそうです。胎教の科学的効果はよく分かりませんが、この新しい取り組みによって子たちが生まれた時から周りに本のある環境を作ることに繋がり、また親としても読み聞かせの練習をしながら出産・子育ての準備をすすめる良い機会となるものと期待します。
根室市の計画策定のアンケート結果では、3-4歳児における読み聞かせを85%の家庭が実施し、また週1回以上読み聞かせを行う家庭が全体の8割以上を占めています。これは7年前のアンケートよりも向上しており、これまでの市の取り組みが一定度表れているのではないかと思います。
ただし、その一方で「不読率」は小学3・5年生の約2割と中・高2年生の約3割にのぼるそうです。1日の家での読書時間や1か月の読書冊数も7年前より減少しています。計画案では、読書をしない理由について「部活やスポーツが忙しい」「パソコン(インターネット)がしたい」「家にあまり本がない」等と分析しています。
子ども達にとって、スマホ等で動画やマンガをみたりゲームをすることは、とても魅力的なことで、様々なメディアが発達した現代でそれを我慢することは難しいことです。それでもアンケート結果では、根室の子ども達から「本が好き」「読書は大切」という回答が多く挙げられています。
2018年度の文部科学省の調査では、「子どもが行きやすい場所に、本屋や図書館がある」、また「学校図書館がいつでも自由に利用しやすい環境にある」と、本を読む子ども割合が高いことが示されています。
子ども達がこれからも、本に親しみやすい環境をつくることを、市行政や地域がしっかりと作っていく必要があるとあらためて感じました。
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