2018年10月9日火曜日

10月から生活保護基準が引き下げに

2018年10月から生活保護基準の見直しが行われました

生活保護、10月から67%世帯で減額=都市部の単身高齢者ら中心に
 生活保護のうち食費や光熱費など生活費に当たる「生活扶助」の支給額が10月から変わる。2020年10月までに段階的に改定し、都市部に住む65歳以上の単身高齢者や子どもが多くいる世帯を中心に受給世帯全体の67%が減額となる。一方、地方では増える傾向で全体の26%が増額となる。
 厚生労働省は、生活扶助の基準額を5年に1度見直している。生活保護を受けていない一般の低所得世帯の消費支出額と均衡するよう、今回は18~20年の各10月、3回に分けて基準額を改定。今年10月は最大1.7%の減額となるケースがある。受給者の生活への影響を考慮し、削減は最大5%の幅にとどめる。
 受給者の約半数を占める単身高齢者世帯に限ると76%が減額となる。
 見直しによる削減額は国費ベースで、今年度が約15億円、20年10月の見直し完了後には総額160億円程度と見込んでいる。
 今年10月の支給額は、東京23区などの大都市の場合、小学生と中学生の子どもがいる40代の夫婦世帯は現行の月20万5000円から20万2000円に、65歳の単身世帯は月8万円から7万8000円にそれぞれ減少する。
 地方では、30代の親1人と小学生の子ども1人の世帯が12万2000円から12万5000円に、50代の夫婦世帯は9万7000円から10万円に増える。(2018/09/29-15:32)
( 引用:https://www.jiji.com/jc/article?k=2018092900372&g=eco )

生活保護基準は5年ごとに見直しされるそうですが、
政府は2013年に総額890億円にのぼる引き下げをおこなっており、立て続けの大改悪です
政府の説明では「一般低所得世帯との消費実態との均衡を図る」と説明していますが、このままでは貧困層がますます困窮化する連鎖が止まりそうにありません。

ところで根室市(3級地1)ではどうだったのでしょうか?
今回の基準見直しは基本的には「下がる」のですが、とても複雑なのは、世帯によっては「上がる」場合もあることです。市の試算では例えば高齢者単身世帯(70歳)では月額+920円です。一方で母子3人世帯(35歳・8歳・5歳)では月額-630円になります
3年かけて引き下げられるので、来年再来年と減額が大きくなっていくことが想定されますまた今回の改正では母子加算の減額により、おそらく子1人の「ひとり親世帯」が一番減額幅が大きくなるのではないかと思います
ただし市の保護費全体をみると児童養育加算の支給を高校生まで広げたこともあり、(一時的に?)保護費総額が増加するのではないか、と市の担当課は予想しているそうです

いづれにしても、生活保護は国民の権利です
この間政府は、経済界の主張のまま雇用を不安定化し、医療や介護の負担を増やし、年金を引き下げてきたために、結果としてこれほど多く日本に生活保護受給者が増えてきました
だからといって今度は、最後のセーフティネットに大穴を開けようとすることは許せません
またどうやって調査したのかは知りませんが、日本の生活保護の捕捉率は他の先進諸国より低く2割程度しかないと言われています
保護が本当に必要な人が、必要な時にしっかりと受給できる制度にしていくために、国に対して強く求めて行く必要があります

なお橋本家のケース(41歳・43歳・13歳)を、市の担当課に試算してもらいました
10月からの冬季加算、住宅扶助を含めて(教育扶助は除いています)計算すると、月額195,500円になります
旧基準では196,200円でしたので、月額-700円となりました

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