2018年2月6日火曜日

水道料金の値上げ問題

 根室市水道事業及び下水道事業運営員会では昨年11月から水道料金の改定についての検討を進めています。
 人口減少や経済の低迷から水道収入は減少を続け、一方で水道管など施設の維持改修の経費やこれまでの借入金の返済などから、赤字の状態が続いてきました。職員数の削減など経営努力を続けてきましたが、赤字を埋め合わせしてきた内部留保資金も2018年度に枯渇する見通しとなっています。

 今回の改定では、2019年度から2023年度までの5か年の収支不足額6億7,505万円を補うために、平均約21.5%の引き上げとなります。
 運営委員会ではこれまでの協議の中で、用途別と口径別をミックスした料金体系を基本として、今後詳細に検討していくことになっているそうです。
 詳細な説明は省きますが、例えば橋本家(家事用・口径13㍉)の場合12月の水道料金は20㌧使用して4,160円+税(さらに下水道使用料があるので総額は8,725円)でした。
これを新たな改正案に当てはめると5,170円+税となり、約1,000円(+24.3%)の負担増です。
 水道使用量が多くなるほど負担額が大きくなるので、例えば月1,000㌧使う工場では5万円ほどの負担増と試算されています。

 根室市の水道料金は1981年10月に改定を行って以来36年間、料金を据え置いてきました。それでもなお10㌧あたりの水道料金では道内で上位の高さにあります。
 上記の金額はまだ決定ではなく、具体的な内容は運営委員会でこれからさらに協議されていくそうです。
 ただ、それは将来不足する金額(6億7,500万円)を誰が、どのように負担するかという割り振りの話です。
 つまり、どこかの負担が軽くなれば、別のところの負担が重くなります。
 くらしと命を守るために欠かせない水道。
 安全な水を、安心して、そしてその料金負担が生活や生業を脅かさないよう供給をしていくのは、国の責任と思います。
 水道事業は企業会計として独立採算制を求められていますが、しかし同時に水道に対する国の財政負担や一般会計の繰り入れ、あるいは減免制度のあり方についても十分に検討する必要があると考えます。
 こうした問題についても、今後とも積極的に訴えていきたいと思います。

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