2019年1月21日月曜日

「(仮称)ふるさと遊びの広場」基本構想(素案)が示されました

2019年1月21日
 このたび根室市は「(仮称)ふるさと遊びの広場基本構想(素案)」のパブリックコメントを開始しました。パブリックコメントの意見募集は2月19日(火)までの期間で、「素案」は市のホームページや市役所2階にある総合政策部の窓口、または歯舞支所などで閲覧が可能です(根室市のホームページのパブリックコメント募集要項)。
 これまでも根室市では様々な計画等についてパブリックコメントを行ってきましたが、残念ながらほとんど市民からの意見は出ていません。
 「中標津の『ゆめの森公園』みたいに大規模でなくても良いから、根室でも子どもを天候に左右されずに広い場所でのびのびと遊ばせたい」…これまで長い間、市民の方々からの要望が大きい施設の建設に関わる問題です。
 様々な角度からしっかりとした検討が必要と思いますので、ぜひ多くの市民の方がこの「素案」をご覧頂きながら、意見等を挙げていただきたいと思います。

いろいろな観点が考えられると思います。例えば…

01 本当に子ども向けの屋内遊戯場を建設すべきか?
 私は市にとって必要な施設であり、建設すべきと考えます。
 問題は施設が必要かどうか、というよりは、そのための財源がどうなっているのかという点です。
 「素案」の見込みでは建設に係る概算事業費は、建設工事費 2億9,200万円など全体で4億5,610万円、運用管理コストは年1,364万円(人件費を含む)となっています。
 根室市ではこれまで全国から寄せて頂いた「ふるさと応援寄付金」を財源に建設の基金を積み立て、そのための準備をしてきました。
 ただし、今後この施設の運営経費を将来にわたってどのように維持していくのか、という問題は、管理運営方法を含めてしっかりとした検討が必要です。なお「素案」では、サービスの無償提供を基本と考えることから直営方式を基本と考える、としています。
 
02 単独施設か、併設施設か?
 これは建設する際の運営経費や設置場所にも関わってくる問題です。「素案」では複合化・機能連携を視野に入れた部分は、既存の公園施設内に建設することで、既存の公園と設備を「屋外遊戯スペース」として併用できるとしています。
 しかし私は個人的には将来的に市が総合体育館を建設するなら、その時に併設(あるいは一体の建物として建設)するのが良いのではないかと考えていました。ちなみに目的の異なる施設をあえて併設・合体することによる相乗効果は「後付けなら」いくらでも考えられるのですが、それはさておき、最大の効果は運営経費の削減です。ただし、目的の異なる施設を合体すれば、当然ながら相互に何らかの制約が生じてきます。また仮に私が考えるように体育館と併設するなら、その設計は一体で行う必要があるため、建設は相当な後年度に先送りになってしまうでしょう。
 
03 設置場所をどうするか?
 「素案」では建設候補地として、運動公園の屋外遊具南側の緑地、明治公園の遊具付き公園の敷地を想定しています。アクセスや公園機能の連携という面では申し分ないと思います。ただし今回の場所を選定する作業は既存施設との関係性で評価判断をしているため、例えば体育館のような新たに建設する他の施設との連携は、敷地の面積上相当に難しくなると思います。

04 運営をどうするか?
 直営にするか、民間の指定管理にするか。
 子ども達の安心安全にかかわる問題であり、またこの施設は教育や子育て支援の場でもあるべきと思います。したがってそこに配置されるスタッフは単なる「施設管理人」では無く、保育や教育の専門的知見を有する人材を配置する必要があると考えます。したがって現時点では私も「素案」のとおり市が直営する方式が望ましいと考えます

05 そもそも、どんな「機能」をもたせるのか?
 この部分は「素案」ではざっくりと記載されています。
 ところで下図の通り、メインとなる「遊び場機能」は、保育園の屋外遊戯場の国基準にしたがって、子ども一人あたり3.3平米を想定しています。約1.8m四方(一坪)ですが、「十分かつ適切な広さ」かどうか。例えば計算式ではきれいに対象人数が分散して来場することになっていますが、繁忙する時間帯と閑散する時間帯でどうなるのか、他の先進地の状況などから、もう少し検証が必要かもしれません。
 この基本構想のあとは、基本設計・実施設計という流れになっています。(基本計画が無い?)
 この場所で子ども達がどんな風に遊びたいのか、どんな風に子ども達を育てたいのか、そのためにはどういう施設運用の仕方が良いのか、どんなスペースや遊具を設置するのか等について、特に子育て世代の市民意見を聞くことや、または市民が相互にディスカッションする場を設置する等しながら、ある程度の方向性を示した上で基本設計を発注することが大切だと思います。これは時間がかかっても必要な過程だと思います。

 私たちとしてもこの問題について、今後ともしっかりと議論しながら、根室の子ども達にとってより良い施設となるよう考えていきたいと思います。
基本構想【概要版】から一部を抜粋

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