2017年12月17日日曜日

2017年 根室市議会10月定例月議会 一般質問 ②/④

2017年10月10日に、根室市議会10月定例月議会で行われた、橋本の一般質問の内容を一部抜粋・要約および再構成して、ご報告いたします(つづき)

2.市立根室病院と地域医療の課題について

(1)新しい公立病院改革プランについて

( 橋本 質問 )
 この質問を行う目的は市がどのような意図や目的を持って改革プランを作成しているのかということを問いただすため。総務省の新公立病院ガイドラインは、経営の効率化や経営形態の見直しを全国の公立病院で更に推進させたいという意図が明確。
 そうした国の意図とは異なるが、私はこの新改革プランを作成する意味は、院内議論を経てプランを策定される過程そのものが職員一人ひとりの意識改革を進め、組織全体の強化を図るということ、そして患者、市民、議会含めた関係団体で根室市の将来の地域医療のあり方について議論を発展させていくための大切なきっかけになるものと考える。
 改めて現在のプランの現状の到達点と今後の見通しを伺う。

( 市長 答弁 )
 昨年12月に策定された北海道地域医療構想で、急性期から回復期、在宅医療までバランスのとれた医療体制の構築が求められている。将来の地域の医療ニーズを見据えながら、市立病院における地域包括ケア病床の必要性や分娩体制の充実など、今後のあるべき姿について院内で議論をおこない現在原案の取りまとめを行っている段階。
 今後は、関係部署と充分に協議を図り、議会への報告、素案を作成し、市民の意見募集を行い、成案化する考え。早急に作業を進めていく。

( 橋本 再質問 )
 公立病院改革プランについて、市としてそもそも必要だと考えているのか。
 つまり国がガイドラインで指示したから策定するのか。それとも指示が無くても根室市として必要と考えているのか。

( 市長 再答弁 )
 新しい公立病院改革プランは地域医療構想と整合性を図り策定するもの。昨年12月に策定された「北海道地域医療構想」では、急性期から回復期、在宅医療までバランスのとれた医療体制の構築が求められている。将来の地域の医療ニーズを見据えながら、市立病院が担っていく役割についてを示していく必要がある。
 市立病院の経営改革についても従来から求められている。一般会計からの繰入金圧縮に向けた経営改善の取り組みについても、あわせて示す必要がある。

( 橋本 再質問 )
 なぜ病院の将来構想を示すことが必要なのか。
 このプランを策定するなかで、院内議論のあり方そのものが、職員の意識改革をつくっていくのに大変重要なプロセスと考える。
 それのための院内議論は具体的にどのように進められている、あるいは今後進めようとしているのか。

( 市長 再答弁 )
 平成27年より地方公営企業法の全部改正、全部適用となってから、事業管理者を中心に職員の意識改革に努めてきた。その中で医師、看護師などの医療スタッフ及び事務局で構成する院内でのプロジェクトにおいて経営改革に向けた議論を進めている。
 プランの策定に当たり、これらの議論の過程において将来的な病院のあるべき姿や収支改善に向けた取り組みを検討することにより職員の意識向上につながっているものと考える。

( 橋本 再質問 )
 この改革プランは私自身は地域全体としてこの地域医療のあり方そのものを考えていくためのきっかけとして重要。今後ついて市民意見を取り入れていくための取り組みは?

( 市長 再答弁 )
 原案について関係部署と充分に協議を図り、議会への報告を行い、素案を作成し、市民意見の反映としてパブリックコメントにより意見募集を行い、成案化したい。

( 橋本 意見のみ )
 これらの会議の結果が一人ひとりの病院内の職員の皆さんにどのように浸透していっているのかということをしっかりと見ていただきながら進めていただきたい。
 市民意見の反映について。パブリックコメントにはほとんど意見が出されない。これを指して市民意見を反映しているということを指すことはできるのか疑問。
 「地域医療に関する市民ニーズ」あるいは「地域の医療ニーズ」とは何か? どうやってこの地域の医療の必要性、そのニーズを把握することができるのか。
 例えば地域医療構想では、単純にレセプトデータと将来の人口推計を割り出して、利用総数がその地域ではこれぐらいだから、これぐらいに(病床を)削ってくださいというのが地域医療構想の医療ニーズだが、本当にそれだけでいいのか。
 いろんな中でこの市民の命や健康を守っていくために市立病院の役割、あるいは市立病院以外の医療機関やさまざまな団体の役割、どう考えていくのか、今後の大きな課題。
 改革プランが全てそれに応えるものだとは思わないが、そうした議論に発展させるための重要なきっかけとして認識している。
 こうした部分を踏まえながら、しっかりと今後の検討を進めていただきたい。

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