2017年1月28日土曜日

畠山和也衆議院議員が根室市で「北方領土」問題を調査


 2017年1月25日~26日

日本共産党の畠山和也(はたやまかずや)衆議院議員が根室市を訪問し、「北方領土」に関する問題について調査活動を行いました
昨年12月の日ロ首脳会談をふまえ、日本共産党として1月から始まった通常国会において領土問題について議会質問を行う予定となっています

千島歯舞諸島居住者連盟根室支部の方と領土問題に関して懇談・意見交換を行いました
元島民1世・2世の方々からは、
  • 今回の首脳会談をつうじて、歯舞・色丹など領土問題について前進があるのでないかと期待していたが、
  • 根室のまちの疲弊に対して、北特法の恩恵がほとんどないように見える。
  • 今後、運動を進めていくにも、まちに若者がいない状況は大変厳しい。
  • 今後共同経済活動を進めていく上で、陸上では残地財産の件など様々な問題も多い。貝殻コンブ漁や安全操業の実績などふまえて、まずは海の広げていくことからすすめていくことが必要だ。
  • これまで動いてこなかった日ロ交渉だったが、今までダメだと言われてきた経済活動に目をむけられるようになった
  • 共同経済活動によって、今後島の開発が進むようであれば、財産権がどうなるのかが心配。その保全をしっかりとおこなう必要があり、元島民の意見を交えた経済活動としていく必要がある
  • 私たちにとって戦後処理は終わっていない。私たちは仕事を休んで、犠牲を払って、返還運動を続けてきた
  • 地域が疲弊する中、生活も大変なのにそんなことをやっていくことは出来ないといわれる。国会ではぜひそうした声をあげてほしい。
  • 返還運動の後継者の育成が必要。そのためには北対協の貸付制度の拡充について、融資対象者の拡大が必要。
  • 返還運動について、事業費に対して一部公的な支援はあるが、運営費に対しても公的な支援が必要。例えばキャラバン行動では旅費・宿泊費は支出されるが、仕事を休んで何日もこうした行事に参加しても、日当が出ない。このような状況で、元島民が高齢化するなか、3世・4世が十分に活動に参加できない
  • 墓参や自由訪問でも、島では墓地のある場所が、道路が無く行けなかったり、軍事施設となっており、そこに行くことができない。今後はそうしたインフラの整備も必要ではないか
  • ビザなし交流についても、今の二つの実施団体を一本化することや、エトピリカを北方領土教育にさらに活用することなど、しっかりとした取り組みをすすめていく必要がある
などの意見がだされました。また国や国会での取り組み状況について、しっかりと情報を教えてほしいとの声をいただきました


その後、根室市の石垣副市長と懇談
さらに市北方領土対策室および水産経済部より四島との共同経済活動に関して、現地の課題や取り組み状況などについて聞き取り調査をおこないました

(畠山) 日ロ首脳会談について、今度の通常国会で共産党として、何を成果として得たのかしっかりと質していきたい。また根室は領土問題未解決による経済含めた様々な問題で、現在も苦しんでいる状況に対し国としての責任を質して行かなければならないと考えている。
(副市長) 共同経済活動について、いま1市4町や経済界・元島民ふくめ、自分たちが何が出来るのか考えている。これからの国の制度設計の中に、そうした原点の声を反映してほしい。
(畠山)  先日の参院沖北に対する要望事項にあったが、総理の根室訪問について。地元としても総理自身の口から領土交渉の内容についてしっかりと聞きたい、現場の声を聞いてほしいのではないか。私たちとしても求めていきたい。
(神) さけます問題もあり、地域の縮小に歯止めをかけるための実利を求めていかないと地域としてもたない。
(副市長)  昨年は魚の値段が高かったが、漁獲量が少なく関連産業が厳しい状況。
 またロシアトロール船の問題についても、今後の共同経済活動の話し合いの中で、両国による資源管理について、考えていく必要がある。
(畠山) 共同経済活動では、水産・漁業の分野では、これまでの取り組みの蓄積もあり、それを前に進めるために、私たちも力を尽くしていきたい。

翌日、26日は納沙布岬を視察しました
この日は冬の澄み渡る青空のもと、貝殻灯台はもちろんのこと、島影がはっきりと見えました


根室市の石垣副市長と懇談
千島会館で元島民1世、2世として返還運動を担ってきたみなさんと懇談
根室市の担当課より、市の取り組みについて聞き取り調査

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